第17話「貸しイチ解消」
俺は急いで彩華のいるテントに急いで向かった。砂浜を走った。
(修)「彩華、大丈夫か?」
(彩華)「あ、修くん。なんでここに」
(修)「いや、ただ日焼け止め返そうと思って」
(彩華)「そっか、ありがとう」
彩華は本当に体調が悪そうだった。よく考えると俺に日焼け止めを貸してくれたときから少し変だったのかもしれない。俺がもっとはやく気づいてあげていれば………
(彩華)「ねぇ、修くん」
(修)「何?」
(彩華)「今私軽い熱中症なんだよね」
(修)「そうらしいな」
(彩華)「あのね、私ねっ中症なんだよね」
(修)「それさっきも聞いた」
(彩華)「私ねっちゅう症だよ」
えーっと、彩華はどうなっているのだろうか?酔っ払った時の父親みたいに何度も同じ事を言っている。
(修)「彩華酔っ払ってる?」
(彩華)「酔っ払ってないよ。本気だよ〜」
本気って何?別に熱中症であることを疑ってないのに。
(修)「別に熱中症ということを疑ったりはしてないよ」
(彩華)「そうじゃなくて、めちゃくちゃゆっくり言ってあげるね。ねっちゅうしょう」
(修)「あ〜、そういう事ね。ちゅうしません」
(彩華)「えー、ケチ」
(修)「ケチじゃありません。まぁ、元気そうだし俺はもう行くわ。元気になったら来てね」
そう言って俺はテントをでていこうとしたら手を掴まれた。
(修)「どうしたの?」
(彩華)「キスしてくれないなら、もう少し側にいて」
(修)「まぁ、いいよ。これで、貸しイチ解消で」
(彩華)「いいよ」
それから俺はずっと彩華の側にいた。せっかく沖縄の海に来たのに入らずに終わってしまった。少し残念ではあるがこういうのも悪くないかもな。それに修学旅行はあと2日あるわけだし、まだまだ楽しめるだろう。
✴✴✴✴✴✴✴
その後、一旦部屋に戻って着替えて夕食に向かった。夕食はなんとバーベキューだった。しかし、学校側は青春なんて文字は知らないようで席は勝手に男女分けられている。彩華の様子は気になるのだが見つけられない。
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その夜、ずっと心配していた。でも今日は通話とかもしなさそうで少し寂しい。でも神様は俺を見放していなかった。俺が下の階の自販機に行くとそこには彩華がいた。
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