第10話「挨拶!?」
今日は修学旅行1週間前の週末だ。いよいよ修学旅行が近づいて来た実感が湧いてきた。修学旅行は楽しみだがなんだかんだ準備はめんどくさい。準備しなきゃとわかっているが体が動かない。
(母)「修、そろそろ修学旅行の準備しなくていいの?いるものとかあったらはやめに言ってほしいんだけど」
「わかってるって」
そうやって言われるとさらにやる気が出ない。その時だった。家のインターホーンがなった。すると俺の部屋にいたお母さんが階段を降りて玄関に向かった。
(母)「はぁーい、どちら様ですか?」
(彩華)「始めまして、神田彩華と申します。藤白修くんの家はこちらでしょうか?」
(母)「はい、そうですけど」
(修)「お母さん、誰?」
(母)「神田さんって子」
(修)「へぇ~、え?なんでここにいるの!?」
(彩華)「修くんの事だから修学旅行の準備何もしてないと思いまして、一緒に必要なものを買いに行こうかと」
(母)「へぇ~、いいじゃない。行ってきなさい」
そうして俺は彩華と修学旅行の準備に行くことになった。俺が準備をしている間彩華を外で待たせるのは悪いと中で待ってもらっている。お母さんが余計なことを話す前に準備しなくては。
(母)「神田さんお茶でもどうぞ」
(彩華)「ありがとうございます」
(母)「色々聞きたい事はあるんだけど神田さんは修とはどんな関係なの?」
(彩華)「そ、それは〜」
俺は準備を終えて彩華が待っているリビングに行った。
(修)「おい、彩華含みを持たせる言い方をするんじゃない」
(彩華)「修くーん、何それ?私は君のカノジョじゃない?」
(母)「あら、あらあらそうなの?じゃあ、私の事は気軽にお義母さんって呼んでいいからね」
(彩華)「ありがとうございます。お義母さん」
(修)「彩華勝手な事を言うな!ただのクラスメイトだ」
(母)「あら、うちの息子ったら彼女さんになんて酷いことを」
めんどくさくなった俺はそのまま彩華の手を引いて玄関から出た。お母さんの「また来てね〜」という声を無視して
(彩華)「わかりました。また来ますお義母さん」
この人は何を考えているのだろうか?
(修)「ちょっと彩華どういうつもり?」
(彩華)「うん?ただ修学旅行の準備を、」
(修)「そうじゃなくて、なんでお母さんに俺の彼女だなんて名乗ったんだ?」
(彩華)「あ〜、そんなの決まってるじゃん。お義母さんにご挨拶と外堀りを埋めようかと」
俺はこの時思った。この人には一生敵わないと
✴✴✴✴✴✴✴
それから俺たちはこの地域ではそれなりに大きなショッピングモールにやって来た。
(修)「修学旅行の準備って言っても何するんだ?」
(彩華)「そんなの決まってるじゃん」
そんなの決まっていると言うほど当たり前のものがあるのか?私服はこの前奈津美と買いに来たし、
(彩華)「修学旅行の2日目に何があるか知ってる?」
ま、まさか?
(修)「海に行く」
(彩華)「そうだね。ということは水着を買います。」
え、えーーーー!?
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