第49話 新しい事。 After...


すっかり、空が暗くなった頃、

あたしは、目を覚ました。。。


スマホを見ると、夜の八時半だった。


二人の寝顔を見ていると、

「ふふっ。」と声が漏れる。。。


あたしの、妹達って、なんて、

可愛いのかなって、思って、

二人の、髪を撫でる。


「えへへ。くすぐったい。」


「あ、ごめん、起こしちゃった?」


「ううん、寝たふりしてた。

あけみお姉ちゃんが、起きる、

少し前から、起きてたけど、

お姉ちゃんに、

くっついてたかったから。」


「ふふっ。そうなの?

しおりは、お腹とか、空いてない?

大丈夫?」


「うん。まだ、大丈夫。」


布団の上を、四つん這いで歩くと、

しおりは、りさに、抱きついて、


「お姉ちゃん、起きようよ。」


って、言うと。


「あたしも、起きてるよ。しおりと、

おんなじ。あけみに、

くっついてたくて、寝たふりしてた。」


「ふふっ。何それ。。。本当に、

甘えん坊な、妹だね。」


「だって、落ち着くし、

暖かいし。いいじゃん。」


「はい、はい。

みんな、起きてるなら、珈琲でも、

飲もうよ。」


ベットを、降りて、みんなで、

珈琲タイム。


キッチンに、移動すると、


「座ってて、いいよ。」


と言って、りさが、

珈琲を立ててくれて、

何時、準備したのか、しおりが、

冷蔵庫から、プリンを出してくれた。


「あれ、プリン?」


「えへへ。作って、持って来たの。

みんなで、食べようと思って。

ケーキも、作ったから、

後で食べようよ、お姉ちゃん。」


「わぁ。そうなの?

いつの間に、しおり作ったの?」


「昨日ね、

私の、片付け当番だから、

その時、作ったの。」


「あんな、短時間で?」


「流石に、それは、無理だけど、

合間、合間で、厨房に、行けば、

作れるよ。」


「まぁ、気付いて無かったのは、

あけみ、だけだけどね。」


と、りさが、苦笑いしながら、

珈琲を、運んでくれた。


「りさは、知ってたんだぁ。

あれ、でも、何で、あたしだけ、

気付かなかったんだろ?」


「あけみお姉ちゃんはね、

売上の計算とか、

仕事してたからだと思うよ。」


「えー。なんか、二人だけ知ってて、

なんか、ずるい。」


「ふふっ。お姉ちゃん、

早く食べよ。」


しおりのプリンは、甘さも、香りも、

バランスが良くて、絶品。。。


「美味しい。」


と、それだけが、口から漏れる。


りさの、珈琲も、香りが良くて、

一口飲むと、その余韻に、

浸りたくなる。。。


「二人とも、物凄く美味しい。」


と、二人を絶賛。


りさも、しおりも、嬉しそうに、

笑う。


「なぁ、あけみ。洋食屋でさ、

夕方の、五時から、八時まで、

喫茶店見たいに、営業しない?」


「ん。喫茶店?」


「うん。りさお姉ちゃんと、

私で、仕事帰りの人達に、

珈琲と、甘いものを出すって、

どうかなと、思って。」


「うん。確かに、喫茶店なら、

洗い物も、限定されるし、

りさの、珈琲も、しおりの、

スイーツも、疲れて帰る人達に、

受けるかもね。」


「試しに、やってみても、いいかな?」


「うん。良いと思う。」


りさと、しおりが、嬉しそうに、

微笑む。


「あ、でも、お姉ちゃんだけ、

知らなかったって事は、

二人だけの、世界だね。。。

やるなら、あたしも、手伝うからね。」


「うん。やるなら、みんなで、

やりたいな。」


しおりが、可愛く微笑むと、

りさが、その頭を、優しく撫でる。


「何時、思い付いたの?」


「ん。昨日。」


と、りさが、即答。


「え。昨日?」


「うん。りさお姉ちゃんに、

私が、言ったの。

昨日は、その後直ぐに寝ちゃったから、

あけみお姉ちゃんには、

言う時間が無くて。」


「あ。なるほど。。。

何時から、やるとか、考えてるの?」


「まだ、何にも、考えてないよ。

だって、思いつきだもん。」

と、しおりが、苦笑い。


「あたしは、珈琲担当だから、

何時でも、出来るけど、

しおりの、スイーツがなぁ。」


「じゃあ、個数限定で、

スイーツを出したらどうかなぁ?」

と、あたしが、提案すると、


「限定。。。確かに良いかも。

1日、20個とか。」

と、しおりが、頷く。


「うん。無理の無い数で、

初めてさ、評判良かったら、

数を、少しだけ増やしたら?」


「うん。そうだね。お姉ちゃん。

売れそうな分だけ、作った方が、

いいもんね。」


「じゃあ、お姉ちゃんは、

帰ったら、喫茶店の、ポスター、

作ろうかなぁ。」


「いいね。あたしも、一緒に、

ポスター書くよ。」


「あ、ずるい。じゃあ、みんなで、

書こうよ。」


結局、喫茶店の話で、

あたし達は、盛り上がって、

夕方の、喫茶店をやることに、

決まった。


「あ。もう、こんな時間。」


「お鍋の、残り食べちゃおうよ。」


「いいね。」


あたし達は、再び、お鍋を出すと、

三人で、お鍋を囲んだ。。。




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