第44話 花火大会   EP追加  

夏の暑さも、真っ盛り。。。

あたし達は、お店が終わって。


しおりの、

学校帰りを待って、花火大会に、

行く支度をしていた。。


今日の花火大会は、みなとみらいの、

花火大会。


あたしも、りさも、スマホの動画で、

見たことあるだけで、元々、

全く、そう言うのに、興味が、

無かったから、今回、

初、花火大会です。


キャンプで、花火をした時の、

楽しい思い出と、りさの一言が、

あたしに、花火大会に行きたいと、

思わせてくれた。


「お姉ちゃん、ただいま~。」


「暑かったでしょ。麦茶入れたよ。」


りさが、煮立てた麦茶を、たっぷりの、

氷の入った、グラスに注ぐ。


「りさお姉ちゃん、ありがと。」


「ぐっ」と飲み干すと、しおりは、

一瞬で、汗が、吹き出した。。


「美味しかった。」


「凄い汗。。

しおりまず、お風呂入ろうか?」


「あけみお姉~ちゃん。お風呂~。

お風呂はいろ。あれ、

あけみお姉ちゃんが、いない?」


「ああ、あけみなら、お店の、

戸締まりしてるよ。さっき、

しおりが、帰ってくるから、

冷たい麦茶、入れといてって、

言われてさ。」


「じゃあ、下にいるの?」


「ん。さっきまで、あたしも、

手伝ってて、もう、上がってくるよ。」


「でも、見てくる。」


しおりは、そのまま、「ぱたぱた」

と、階段を下りて、厨房に向かった。


「お姉ちゃん、片付け終わった?」


「ん。お帰りなさい。もう、

上に、上がろうと思ってた所だよ。」


「お姉ちゃん、お風呂はいろ。」


「そうだね。お姉ちゃんも、

汗かいたから、

お風呂入りたかった所だよ。

しおり、汗だくだね。。」


「うん。麦茶貰ったら、

汗が、ばーって、出たの。」


「外暑かったもんね。じゃあ、

早く、お風呂しないとね。」


「りさお姉ちゃんも、待ってるよ。」


「先に入ってて良かったのに、

わざわざ呼びに来てくれて、

ありがと。」


「えへへ。」


嬉しそうな、しおりと一緒に、

りさのいる、二階に上がった。


「あれ、りさがいないね。」


「あ、先に、お風呂してる。」


お風呂場から、シャワーの音がして、

しおりが、覗く。


「りさお姉ちゃん、私も入る。」


「パッ」と、服を脱ぎ捨てると、

頭を洗ってる、りさの所に、

飛び込んでいく。。


「うん。今日も、おおきい。」


「馬鹿、両手ふさがってんだぞ。

辞めろ、揉むな。」


全く、何やってんだか。。

今日も、仲良しだなぁ。。。

あたしも、服を脱ぎ、

しおりが、脱ぎ捨てた服を拾い、

洗濯機に、入れてから、

扉を「ガチャ」と開けて入る。。


「あけみ、しおりが、さっきから、

手を放してくんなくて。」


「しおり、それじゃ、りさが、

頭、洗いづらいよ。」


「だって、触りたいんだもん。」


「自分の、揉んでればいいだろ。」


「だって、こんなに、

おっきくないし。」


「じゃ、あたしが、頭を流すまで、

あけみの、揉んでろよ。」


「りさ、何それ。」


「お姉ちゃんなんだから、

妹に、揉ませてやれよ。」


「やだよ。」


「しおり、あけみって、ケチだな。」


「それはさ、ケチとか、

関係ないでしょ。ほら、あたしが、

頭、流してあげるから。」


りさの頭を、「ジャブジャブ」と、

シャワーをかけながら、すすぐ。


「あけみお姉ちゃん。」


しおりが、りさから、あたしの胸に、

手を移動した。。


「しおりは、赤ちゃんみたいだね。」


「えへへ。赤ちゃんでも、いいもん。

りさお姉ちゃんより、ちょっと、

おおきい。」


「はぁ。」


ため息しか出ない。。。


「ありがと、あけみ」


りさが、髪をかきあげて、

身体を洗う。。


「背中、洗おうか?」


「うん。ありがと。あけみ。」


あたしの背中には、コバンザメ。

しおりが、あたしから。

あたしの、

胸から離れない。。。

あたしは、そのまま、りさの、

背中を流して、しおりの、手を外して、

頭を、洗ってあげる。


「えへへ。あけみお姉ちゃんに、

洗って貰うの、気持ちいい。」


そこに、りさが、湯船から、そっと、

出てきて、しおりの、

胸に手を伸ばす。


「あっ。これは、りさお姉ちゃんの、

手だね。」


「バレたか。。しおりの、また、

少し、大きくなったね。」


「少しだけね。でも、

お姉ちゃん達みたく、

大きくならないみたい。」


「う~ん。でもさ、大きけりゃ、

いいってもんじゃないからなぁ。」


「それは、りさお姉ちゃんが、

おおきいから、そう言えるんだよ。」


あたしは、しおりの、頭を、

流しながら、その会話を、

黙って聞いていた。。


「ほら、背中洗うよ。」


「うん。」


「本当に、最近、しおりは、

赤ちゃんみたいだね。」


「えへへ。だって、お姉ちゃんが、

二人もいるんだもん。私、

こう言うの、憧れてたんだもん。

兄弟とかいなかったし。」


「そんなの、りさも、あたしも、

一緒だよ。」


「そうだよ、しおり、だから、

早く、あけみを、返して。」


「やだ、今は、私の、

あけみお姉ちゃんだもん。」


「あ~。ずるい。しおり、ずるい。」


「全く、二人とも、やめなさい。」


しおりの、身体を、シャワーで、

流すと、あたしも、

頭を、洗う。。。


「あけみ、あたしが、洗うよ。」


「ん。じゃ、頼もうかな。」


「りさに、洗って貰うの、

気持ちいいなぁ。。」


「ふふっ。あたしも、

そう言われると、嬉しいよ。」


「あ~。お姉ちゃん達だけ、

ずるい。」


「じゃあ、しおりには、

背中をたのもうかなぁ。」


「うん。」


毎日、こんな、感じで、

お風呂してる。。。


とにかく、しおりの、

妹ぶりには、甘えん坊全快で、

何だか、愛おしい。


お風呂から、上がると、

みんなで、今日のために、

買った、浴衣を、スマホを見ながら、

着付ける。。


「りさは、相変わらず、器用だね。」


動画を見ながら、「サッ」と、

綺麗に、着付けて、しおりの浴衣を、

整えてあげている。。


「あけみは、うん。綺麗に、

着れてるね。」


三人で、少し、日が落ちる前の、

夕方、みなとみらいに、到着。。


「駅も、凄かったけど、

流石に、人が、凄すぎだね。」


あたし達は、座る場所も、

確保出来ず、少し離れた場所から、

花火大会を、見ることにした。


「こんなに、集まるんだね。

ちょっと、あの中に入るのは、

やだな。。」


「そうだね。りさの言う通りだね。」


「お姉ちゃん、花火、大きいから、

ここから、充分見えるよ。」


「そうだね。ここからで、と言うか、

ここで、いいね。」


あたし達は、ワールドポーターズから、

少し離れた場所に、場所をとって、

花火がうち上がるのを待った。。


「お姉ちゃん。わくわくするね。」


あたし達の顔を見ながら、

しおりが、楽しそう。。


「うん。そうだね。あたしも、

楽しみ。」


「人が多いから、しおりは、

お姉ちゃん達から、離れない様にね。」


「お姉ちゃん、手繋いで。」


「ふふっ。そうだね。」


あたし達は、しおりを真ん中に、

手を繋いで、空を見上げた。。


「ドーン!」と音がなり、

空中で、「バーン!」と弾ける。


周りからも、歓声が上がり。。。


「わぁ。凄いね。」


「綺麗。」


「お姉ちゃん、凄いね。」


おのおのが、思った事を、口から、

出した。。


動画じゃ、わからなかった、

迫力と、音が響いて、花火大会の、

雰囲気に、空から、目が離せない。。


あたし達は、みんな、目を、

キラキラさせて、夜空に開く花を、

瞳に、焼き付けた。。


「りさ、しおり、来てよかったよ、

あたし。こんなの、見れてさ、

なんか、うれしいな。」


「あたしもだよ、あけみ。。」


「お姉ちゃん達と、花火大会、

見れて、私もうれしい。」


夜空を見上げながら、次から、

継ぎへ、うち上がる花火が、

とても、綺麗で、あたしは、

この、打ち上げ花火が、好きになった。


「色んな、花火があるんだね。」


「スターマインとか、色んな、

名前が、あるみたいだよ。」


「りさ、調べたの?」


「ちょっとだけね。」


「お姉ちゃん、来年は、

どれが、どの花火か、名前、

調べて見ようよ。そうしたら、

もっと、楽しいかも。」


「ふふっ。そうだね。また、

楽しいが、増えたね。」


「流石、しおりだね。」


「えへへ。」


最後に、空を、いっぱいの花火が、

うち上がり、花火大会は、終わった。


「凄かったね、お姉ちゃん、

満足したよ。」


「来年も、来ないとね。」


「うん、来年も一緒に。」


最後の花火が、終わると、

周りの人達が、一斉に、動き出した。


「さぁ、多分、帰りも混むから、

さっさと、帰るよ。」



あたし達も、急いで、駅に向かって、

戻った。。


「凄い人。。」


「どうする?」


「んー。電車、

これじゃ乗れそうもないね。」


「少し歩いて、タクシー拾う?」


「まぁ、それも、ありかもね。」


あたし達は、なるべく、花火大会の、

会場から、離れた所まで、歩き、

桜木町駅の、手前で、偶然、

タクシーに乗れて、そのまま、

洋食屋の前で、降りた。


「運が、良かったね。」


「あけみお姉ちゃんが、タクシーに、

気付いてくれたおかげだよ。」


「交差点から、来るタクシー、良く、

気付いたね、あけみ。」



「まぁ、たまたま、

そっち見てただけだよ。。」



あたし達は、歩き疲れた足で、

二階に上がり、少し休憩。。。


「あ、そう言えば、夢中になって、

写真とか、撮ってないね。」


「浴衣、せっかく着たのに、

花火大会、着いた時、一回しか、

写真撮ってないし。。」


「そう言えば、そうだね。」


「脱ぐ前に、ここで、一枚撮ろうよ。」


「お姉ちゃん、私、真ん中。」


「じゃあ、撮るよ。」


あたしは、最近買った、自撮り棒で、

三人、一緒に、写真を撮った。


「ほら、早く、お風呂して、

寝るよ~。」


「は~い。」


「しおり、今度は、やめてよ。」


「りさお姉ちゃんのケチ。」


「全く。二人とも。。。」


花火大会は、あたし達の、とっても、

大好きな、イベントになりました。

最近は、みんなで、花火の名前を、

調べたり、来年のための、

帰るときの、逃げ道とか、

予習をしています。。















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る