第41話 夏休みと本当の事 後編
バーベキューコンロを、
出していたけど、
さっき、魚を、
焼いた炭が勿体なくて、
その上に、網をひいて、
バーベキューを、
する事にした。
「何から、焼こうか?」
「あたしは、お肉。」
「私も、お肉~。」
「はい、はい。」
「あけみ、何から、
焼こうか?」
「あけみお姉ちゃんは、
なに食べたい?」
二人が、
あたしに聞いてくる。
「じゃあ、お姉ちゃんに、
りさが、お肉。
しおりは、野菜焼いて。」
「は~い。」
網に、お肉を乗せると、
お腹の空く音がして、
煙が上がる。
「ん~。いい匂い。」
「やっぱり、焼き肉屋さんに
お肉、分けて貰えて、
よかったね。」
常連のお客さんに、
焼き肉屋さんがいて、
キャンプで、バーベキュー
をすると、話をしたら、
お店に、鶏肉と、
牛肉を、持ってきてくれて、
今日は、そのお肉を、
焼かせてもらってる。
「はい、りさ、しおり。」
あたしは、焼けたお肉を、
二人のお皿に、
乗せてあげる。
「ぱくり」と、二人が、
食べる。
「ん~。おいひい~。」
「ふふっ。良かったねぇ。」
「はい、お姉ちゃん。」
あたしも、「ぱくり」
「あ、ヤバイねこれ。」
「凄い美味しいね、
お姉ちゃん、このお肉、
口の中で、溶ける。」
りさも、しおりも、
あたしも、大絶賛。
「これは、焼き肉やさんに、
帰ったら、お礼行かないと」
「あたしも、付いてく。」
「私も~。」
その後、野菜と、キノコも、
焼けて、
「あけみお姉ちゃん、
焼けたよ~。」
「ありがと。」
しおりが、お皿に取って、
あたしに、くれる。。。
「も~らった。」
りさが、横から、あたしの、
掴んだ、椎茸を、「ぱくり」と、食べる。
「りさお姉ちゃん、
ずるいよ。」
「あけみお姉ちゃん、あー。」
ヒヨコさんみたいな、
しおりの口に、
タレを付けた茄子を、
いれてあげる。
「ん~。
あけみお姉ちゃんに、
食べさせて貰った方が、
美味しい。」
「しおり、ずるい。
あたしも。」
「あ~。」
「もう。」
「りさの口にも、
ピーマンを、タレを付けて、
いれてあげる。」
「うん。おいひい。」
もう、こうなっては、
この子達は、子供だ。。。
結局何回も、
食べさせてあげて、
あたしは、暫く、
親鳥になった。。。
あたしは、親鳥を抜けると、
さっきの、飯ごうの、
ご飯で、妹達に、
おにぎりを作ってあげた。
「あけみお姉ちゃん、
炊飯器と、全然違う、
美味しい。」
と、しおりが、
「ぱくぱく」食べてる。
りさも、
「美味しいね。」
と、大喜び。
あたしも、一つ。
「パクリ」と、
食べると、二人の、
言ってる通り、
「本当に、美味しいね。」
と、
飯ごうで炊いたご飯が、
こんなに、美味しいと、
初めて知った。
「あけみ、見たいに、
初めてで、こんなに、
上手く炊けるのかなぁ?」
「あたしは、普通に、
炊いただけだよ。」
「あけみお姉ちゃんの、
普通だもんね。」
ある程度、お腹も、
いっぱいになって、
少し休憩。。。
片付けは、殆んど、
二人がやってくれて、
ご飯の時間が終わった。。
バーベキューが、
終わると、りさが、
珈琲を入れてくれた。
「ふぅ」っと、
息を吹き掛けて、
一口。
「やっぱり、りさの、
珈琲は、美味しいね。」
「最近も、色んな、
ブレンド試してるもん。」
「だから、こんなに、
美味しいんだね、
ありがとう、りさ。」
りさは、嬉しそうに、
笑った。。。
「お姉ちゃん、私も、
デザートに、
プリン作って来たよ。」
「え、ありがとう。」
しおり特製のぷりん。
お母さんに、教えて貰った、
お菓子の一つだ。
「わぁ。美味しいね。」
「えへへ。お母さんに、
教えて貰ったぷりんに、
私も、改良加えて見たの。」
「うん。こんなに、
美味しいなら、
お店に出せるよ。」
「駄目、これは、
お姉ちゃん達にしか、
作ってあげない。」
と、口を尖らせる。。
「あらら。」
「じゃあ、特別な、
ぷりん。だね。
しおりのお姉ちゃんで、
良かった~。」
りさが、嬉しそうに、
食べる。
バーベキューに、
こんなに、美味しい珈琲と、
デザートが、
出てくるなんて。
あたしは、食後も、
最高に、
幸せな気持ちになった。
夕方になると、
りさと、しおりで、
何かを、準備をしていた。
「なぁに、それ。」
りさが、嬉しそうに、
袋から出す。。。
「花火!」
「わぁ。花火かぁ。
あたし、やったこと、
無いんだよね。」
「りさお姉ちゃんが、
あたしが、
やったこと無いから、
あけみも、
やったこと無いって。」
「無かったでしょ!」
と、得意気に、笑う。
「うん。無いよ。楽しみ。」
と、あたしも、笑顔。
しおりが、バケツに、
水を汲んできてくれて。
いっぱい、
買ってきてくれた、花火。
みんなで、手にもって、
「綺麗。」
煙とともに、火薬の、
花が、綺麗に咲いた。
「花火、楽しいね。
綺麗だね。」
と、あたしも、子供だ。
りさが、ちらりと、
あたしを見て
「ねぇ。花火大会、
行こうよ。
もっと、凄いのみれるし。
あたし、あけみと、
しおりと、行きたいな。」
りさが、可愛く笑う。
その表情を、見てる、
あたし。。。
その顔が、きらきら、
してて、あたしは、
とても、
幸せな気分になった。
「うん。絶対行こうね。」
「わぁ。花火大会。
私も、楽しみ~!」
花火を持ったまま、
しおりも、大喜び。
りさが、
置きがたの花火を、
並べて、火をつける。
花火は、あたしの背より、
高く吹き上げて、
とっても綺麗だった。
「りさ、綺麗だね。」
「うん。綺麗。。。
花火大会の、花火は、
スマホで見る限り、
もっと、凄いの。」
「へぇ。そうなんだ。
そんな事言われると、
早く、見てみたいなぁ。」
「来週、花火大会、
あるよ。」
「じゃあ、行っちゃう?」
「うん。行っちゃう!」
「来週花火~。」
あたし達は、
花火をしながら、
花火大会の話で、
盛り上がった。
服に付いた、火薬の匂い。
大きなコンビニ袋一杯に、
花火を、楽しんだ。
あたし達は、
小屋に、備え付けの、
シャワーを浴びて、
小屋に、寝袋を、敷いて、
横になった。
小屋の明かりは、
ぼんやりとしていて、
くすんでいた。
「なんか、
倉庫みたいだね。」
天井を、見ながら、
あたしは、呟く。
「うん。ここ、独りじゃ、
怖くて眠れない。」
しおりが、呟く。
「あけみ、やっぱり、
隣に、くっついていい?」
「いいよ。おいで。」
りさが、寝袋から出て、
あたしの隣に、ピッタリと、
寝袋を、敷きなおす。
「私も。」
と言って、しおりも、
ピッタリ、敷きなおす。
結局、寝袋を、
敷布団にして、
タオルケットを掛けて、
寝ることにした。。。
狭い小屋に、外の、
風の音。
たまに、木の枝が、
小屋に当たって、
「カサカサ」と鳴る。
「ねぇ、あけみ。」
「ん。」
「色々、ありがとう。」
「なんだよ、急に。」
「しおりも、ありがとう。」
「どうしたの、
りさお姉ちゃん。」
「いや、今日は、
色々さ。思い出してさ。
あたし、あけみと、
初めて、逢った時ね、
一生懸命、
話し掛けてくれた、
あけみに、
結構酷い事言ったり、
突き放したり、
したのにさ。。。
「そうだったね。
懐かしい。」
とあたしは、笑う。
「ヤバイ奴に、捕まって、
一日中、酷い事されて、
ゴミみたいに、
扱われて、
只でさえ、死にたいって、
考えてたのに、
そんな目にあって、
本当に、
死ぬつもりだった時、
あけみが、必死に、
あたしを、助けてくれて、
あたしさ、
あけみの事も、
どうせ、すぐにね、
居なくなるって、
思ってたの。
だってさ、
みんな、そうだったし、
あたしに、大切な人なんて、
いらないって、
思い込んでた。
だって、さ。
あたし、お母さんに、
捨てられた時、
本当に、怖くて。
だからね、
あんなに、怖いの、
もう、嫌だったの。
最初は、優しくても、
どうせ、あけみも、
何処かに、居なくなるって。
そう、思ってたの。」
しおりが、
悲しそうな顔で
「りさお姉ちゃん。」
と、呟く。
「でもね、あけみは、
あたしが、どんなに、
ひねくれても、
酷い事言っても、
無視したって、
傍にいてくれたの。
あけみが、傍にいるのが、
当たり前みたいになって、
そこに、しおりが、
現れて、
最初、しおりを見た時には、
普通の、家庭で、
育った、甘ったれだって、
正直、思ってたの。
いじめで、家出とか、
ふざけないでって。
でもね、あけみは、
そんなしおりにも、
凄く優しくて。
あたしさ、どうして、
あけみだって、
酷いめにあって、
生きてきたのに、
こんなに、
優しいんだろうって、
思うようになって。
少しは、あけみを、
見習おうって、
思う様になってさ。
たかが、虐めなんて、
勝手に思って、
あたしさ、本当は、
人の事なんて、
どうでもいいって、
思ってただけだって、
気付いたんだ。。。」
あたしも、しおりも、
黙って、りさの、
話しに、耳を傾けた。。。
「そう思ってからは、
しおりの、話しも、
ちゃんと聞ける様になって、
あけみの事が、
好きになってさ。
あの場所から、
あけみが、
あたしを、
連れ出してくれて。。。
でも、あたし、
ひねくれててさ。
それでも、きっと、
どこか、
人を信じられなくてさ。
それでも、あけみは、
あたしの傍にいて、
怖い夢を見た時も、
怖くて動けないときも、
ずっと、傍にいてくれて。
抱き締めてくれたの。
あたしさぁ。
ああ、こんな人が、
あたしの、
お母さんとか、
お姉ちゃんだったらな。
そう思ってね、
恥ずかしかったけど、
あけみに、
話したら、
お姉ちゃんに、
なってくれるって、
馬鹿にもせず、
言ってくれたんだよ。
あたし、あの時、
嬉しくて、なかなか、眠れなかった。
それからは、
しおりに、
お姉ちゃんって、
呼ばれる様になってさ。
しおりが、本当に、
あたしの事、
心配したり、
考えてくれたり。
大好きだって、
言ってくれたり、
愛してるって、
言ってくれて。
あたし、気付いたら、
独りじゃなくなってた。
もう、最近、
怖い夢も、見ないし。
手が震えて、
動けなくなる事もない。
家族を見ても、
気持ち悪くならないし、
男に、触られても、
寒気が、しなくなった。
あけみが、普通ってのに、
あたしを、
戻してくれたんだって、
思った。
だから、あけみ。
ありがとう。ほんとに。」
「さっきも、言ったでしょ。
あたしは、りさの、
お姉ちゃんなんだって、
あたしも、最初、
りさの、めちゃくちゃな、
所が、子供みたいだって、
思ったし、正直、
あたしが、母親なんだか、
姉ちゃんなんだかって。
りさの事、
めんどくさい奴だって、
本当に、
思ったよ。
。。。。。
あたしは、「すぅ」と、
深呼吸して。。
まぁ、あたしが、
最後に、一つだけ、
話してない話しだけど。
隠しておきたくなくて。
りさ、
。。。
怒らないで、聞いて。。
あたしの話し。」
「え。」
「あけみ。。」
「お姉ちゃん、
一つだけ、死ぬまで、
話さないでおこうと、
思ってた事が、あるの。
でも、この前ね、
アパートも、
引き払って、
全部終わった時、
やっぱり、二人に、
隠し事してるのが、
嫌になって。。。」
「わかった。どんな、
話でも、あたし、
怒らないから、
話して。」
「私も、お姉ちゃんが、
黙ってるの辛いなら、
あたしも、ちゃんと聞く。」
「アパートを借りた、
あの時の話し。。。
あたしも、
りさも、好きで、
あんな生活してない。
正直にね。辛かったし。
そんな時にね、
良く、あたしを、
買ってくれてた奴がさ、
病院の、先生でさ。
ピルあげるから、
まぁ、しおりがいるから、
やめとくけど、
すれば、空いてる、
アパート貸してくれるって、
言うからさ。
その話を飲んで、
18の誕生日前の、3日間。
先生の相手を、
してあげたんだよ。
で、あっちも、
立場があるから、
口外しないって約束で、
手切れ金みたいに、
お金も、多くくれて、
りさの、あの時のお金も、
チャラにしてくれたんだ。
それも、この前、
アパートから出れて、
縁が、切れてさ、
さっぱりした所。
あたしにすれば、
そんな事で、
普通を、探せるなら、
安い物だったから。。。」
しおりは、その話を聞いて、
うつ向いて。。。
りさは、
「それで、あの。。。
アパート、借りたの。。3日も
我慢して。。。あけみ。。。」
「まぁ、最近ね、
あたしも、普通に、
馴れてさ、あたしも、
あの時は、
相当、壊れてたんだって、
気付いたよ。
でも、まぁ、
りさが、今、こんな話し
聞いてさ、
あたしに、何を言うのか、
わかってるんだよね。
馬鹿にも、程があったね。
今、考えれば、方法は、
別にもあったはずなのにね。
それでも、あの時は、最短で、
東京から、離れたかった。。」
りさは、起き上がって、
「馬鹿やろぅ。
あの時って、あたしが、
一番、
おかしくなってた時じゃん。」
そう言って、あたしを、
抱き締めて泣いた。。。
「そこまで、してさ、なんで、
あけみは、あけみはさ、
一番嫌だって、あたしに言ってた
事までして、私の為に、馬鹿だよ。
ちきしょう。。」
「そこまでしても、だよ。。
りさと、一緒にさ、
普通が、欲しかったんだよ、
唯一の友達だったろ。。だから、
あたしに出来る、最短で。
りさと、一緒に、普通に、
戻りたかったんだよ。。」
泣かないと、思ってたのに、
涙が落ちる。。。
しおりも、あたしを見て、
ボロボロと泣いた。
りさも、本当の事を、
聞いて、ボロボロと泣く。
「だから、もうさ、
あの時みたいに、あたし、
あんな事、しなくても、
生活出来るんだよ。
良くなったんだよ。
だから、りさも、
しおりも、さ。
お姉ちゃん、もう、
これ以上、
汚くならなくて、良くなったんだよ。
あんなことして。。。
やりたくない事してさ、
汚れなくていいの。。。」
「普通を手に入れる為に。。。
一番辛かったの、
あけみお姉ちゃんなのに、
ずっと、我慢して、
そんな、嫌な事して、
言いなりになって酷い事されて、
ううっ。そんなこと。。。
そんなの酷いよぉ。。」
「泣かないで。あたしも、
もう、黙ってた事、
何にもないから。
これで、全部話したから、
隠し事、もうないから、
でも、ごめん。
こんな話し、なかなか、
言えなくて。
普通に戻れば、戻る程、あたし、
言えなくて。。。」
「あけみ、ごめん。
あけみが、一番、
嫌な事、させて。。。
それだけは、嫌だって、
言ってた事させて、
あたし、知らなくて。
あたしも、馬鹿じゃん。
あたし、普通に、アパート借りれたと、
思ってた。。
あけみが、
当てがあるって言ってたから、
でも、でもさ、良く考えたら、
そんな、うまい話が、
あるわけ無いって、
何の信用もない、あたしらにさ。。
ううっ。。。
疑いもせずさ。。。
あけみが、辛い事、
我慢して。。。
ううっ。う。
知らなくて、ごめん。」
「あはは、可笑しいの。。
あたしが、話さなきゃ、
知らなくて当たり前でしょ。
。。。。。。。。。
だから、もう、さ。泣かないで。
あたしの中で、
気持ちに、整理付いたから
話したんだよ。
それに、あたしは、
それが、今に繋がるなら、
どんな、
嫌な事だったとしても、
この結果なら、
後悔は、してないから。。」
「ううっ。」
しおりも、りさも、
ずっと、暫く泣いてた。。
あたしは、そんなに、
泣かなかった。あの時いっぱい
泣いたし。。
何をしても、
手に入れたい、
普通を、手に入れて、
結果を、残せたから。。
でも、あたしには、
これ以上、二人に、
何かを、
黙ってる事の方が、
辛くて、悲しかったから。
溜まってた物を、
吐き出して、本当に、
何も、隠し事無く、
二人と向き合えるから。。
「あけみお姉ちゃん。
もう、それで、全部。。
だよね。他に、
辛いの隠してないよね。。」
「うん。全部だよ。本当に。。。
あたしさ、本当は、こんなの、
言わないで置こうって、
ずっと、我慢してた。。
お母さんにさ、苦しくて、
どうしても、苦しくて、話したの。。。
そうしたら、気持ちに、整理をつけて、
ちゃんと、辛い事、苦しい事、
嬉しい事や、楽しい事以外にも、
二人に話しなさいって、言われたの。。
でも、なかなか、言えなくて。。
この前、アパートを、返してさ。
踏ん切りがついたから。。
ごめんね。しおりに。
こんな話し聞かせて。。」
「ううん。私、もうね、
覚悟決めてるから。
あけみお姉ちゃんが、
どんな風に生きてきたとか、
りさお姉ちゃんが、
どうやって、生きてきたとか。。。
だって、私は、二人が、
どんなに、酷い人生でも、
頑張って、生きてきたの知ってるから、
私、知ってるから。。
だから。。。
私、お姉ちゃんが、
お姉ちゃんが。。。
どんなに、普通に憧れてたか、
知ってるから。。。」
「うん。ありがと。」
「あけみ。。。体、
大丈夫なの。。。
病気とか、なってない?」
「うん。大丈夫。
こっち来てすぐ、保険証とれた時、
すぐに、病院行って、検査してるから。
流石に、ヤバい病気も嫌だし、
万が一、妊娠とか、洒落になんないし、
それに、死んじゃうとかなら、
あたし、多分、
話してないと思う。。。」
「そっか。。。それだけは、
良かった。。。
それでも、あけみは、本当に、
やり過ぎだよ。。
そんなの、
あたしの為じゃん。
あたしの為に、
変な病気、なってたら、あたし、
あけみが、いなくなったら、
嫌だから。。そんな事あったら、
もう、立ち直れない。。。
絶対に、
もう、二度と、そんな、危ない事、
自分が、嫌なことは
しないって、約束して。」
「あたしだって、
あんなの、
二度とごめんだよ。
ほんと、気持ち悪いから。。
好きでもない奴に、出されるのって。
。。。。。
約束するよ。もう、今後、あたし、
好きな人としか、しないって」
「あけみ。。そうだよ。。だってさ、
それが、普通だもんね。」
あたし達は、生まれは、
違うけど、本当に、
不器用に生きて、
いっぱい、躓いて。
いっぱい、泣いて、
いっぱい、笑って。
それでも、結果的に、
あたし達なりの、
普通に、たどり着いた。。
あたしが、全て話しても、
やっぱり、二人は、
あたしを、変な目で、見たりはしない。
怒ってくれて、泣いてくれて、
心配してくれて、愛してるって、
言ってくれる。
だから、あたしは、
大丈夫。。。
キャンプ場の、小さな小屋。
あたし達は、いつもと、同じ。
みんなで、抱き合って、
くっついて。眠った。。
2泊、3日のキャンプは、
二日目は、朝から、
残りの、お肉や、
野菜を焼いて、
朝から、バーベキュー。
「あけみ、昨日は、
全部、溜めてた事。。
溜めさせた事。。
話してくれてありがと。
あんな話し、
知らないでいたら、
あたし、絶対に後悔したよ。
ちゃんと、話してくれて、
ほんと、ありがと。
。。。。。
それにさ、
今日あけみ、何時もより、綺麗だよ。」
「またぁ。りさも、
何時もより、可愛いよ。」
あたし達は、しおりを、
見る。
「やっぱり、しおりは、何時も、
可愛い。」
あたしと、りさは、
ハモった。
「お姉ちゃん達、
可愛いっていえば、
良いってものじゃないのよ。
全く。」
色々あったけど、あたしも、りさも、
しおりも、何時も、仲良し。
どんな事があっても、
お互いを、支え合える、
わかり合える。
どこから見ても、
あんまり似てないけど、
ちょっと、中の良すぎる、
普通の姉妹です。。。
「りさお姉ちゃん、
肉焼きすぎ~!」
「じゃあ、これ、しおりのね。」
「ずるい、絶対に、食べない!」
「あははっ。焼きすぎたのは、
食べちゃ駄目だって。」
「ねぇ、あけみお姉ちゃん
これから、何する?」
「川で、水遊び。」
「水着無いよ~。」
「良いじゃん、このままで。」
「駄目。絶対。」
「下着透けちゃうよ。」
「あ、そっか。」
「そっかじゃない。」
結局、また、釣りをして、
夜は、花火。
また、お肉焼いて。。。
あたし達の、初めての、
キャンプは、こうして、
終わった。。
お母さん。あたし、ちゃんと、
二人に話せました。
お母さんの言った通り、
あたし、胸の支えが取れて、
やっぱり、隠し事は無い方が、
幸せな毎日を、過ごせそうです。
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