第30話 楽しいね

星空を見て、みんな、

薄着で、外にいたから、

体が、冷えきった。。。


「冷えたから、お風呂、

はいろうか?」


「お姉ちゃん!

お風呂、みんなで、入れる

くらい、大きいよ。」


「さっきまで、あけみが、

具合悪かったから、

しおり、

凄い静かになっちゃって。

しょんぼりしてたんだよ。」


「だって、私が、

お姉ちゃんに、

甘えすぎて、

調子、悪くなったと、

思ってたから。。。」


「今回は、お姉ちゃんが、

悪かったね。。。」


「ほんとだよ。

凄い心配したよ。

最低限、調子悪いのは、

隠さないでね。」


「うん。そうしないと、

逆に、迷惑掛けちゃうね。」

と、ぽつり。


「ほら、お姉ちゃん、

お風呂見に行こ!」


あたしは、しおりに、

手を引かれ、

お風呂場に、見に行った。。


「わぁ。ひろ~い!」


「でしょ。写真じゃ、

感じがわからなかったけど、

こんなに、広いの!」


「掛け流しなんだぁ。」


「うん。だから、いつでも、

入れるよ!」


「じゃあ、今、入ろ。」


「うん。りさお姉ちゃん、

呼ぼう!」


あたし達は、着替えと、

タオルを、準備すると、

三人で、お風呂を、

楽しんだ。


みんなで、体と頭を、

洗いっこして、

みんなで、温泉につかる。


「あ、ちょっと熱いかな。」


「水いれちゃお。」


しおりが、水で温泉を、

薄めて、ぬるくする。。。


「しおり、ありがと、

こんくらいで、いいよ。」


「ちゃぽん」

しおりが、ゆっくり、

浸かると、ざぶざぶと、

あたしに、一直線。

「よいしょ。」

あたしの前で、

くるっとまわり、座る。

「はいはい。」

足を伸ばしても、

全然平気な、お風呂。。

しおりが、あたしに、

寄りかかる。


「うん。ふわふわ。。」


その横に、りさが、

くっつく。。


「やっぱり、あけみの、

隣は、落ち着くな。」


隣に座る、りさの肩を抱く。

「来てよかった。」

と呟く。。。


暫く、そのまま。。。


「しおり、いつ、交代、

してくれるのかなぁ?」


めを、パチリと開けて、しおりが、りさに、場所を譲る。


りさが、あたしの前に、

座ると、ゆっくり、

背中を預ける。。。


「うん。ふわふわ。」

りさの、その言い方が、

本当に、可愛くて、

あたしは、りさを、

抱き締めた。


「ふふっ。あ~本当に、

幸せ。」


「あたしも、幸せだよ。」


ちょこんと、しおりも、

あたしの肩に、頭を乗せる。


「お姉ちゃん達と、

入るお風呂、大好き。」


暫くそのまま、入ってると

りさが、「あけみの番。」


そう言うと、りさは、あたしを、

そっと、前に座らせて、

抱き締めてくれた。。。


「ふふっ。こう言う、

感じなんだね。。

背中が、ふわふわだね。」


りさの、抱き締める力が、

少し強くなる。。。


「うん。これは、

本当。幸せだね。」


それを見ていたしおりが、

「ちゃぽん」と、

あたしの前に、座ると、「ふわふわ。」

って、言って、

嬉しそうに、くっついた。。


たいぶ、ぬるくした、

温度も、掛け流しの為、

だいぶ、温度が戻り、

熱くなってきた。。


「そろそろ出ようか。」


「うん。明日。朝、入ろ。」


「良いね。朝風呂。」


あたし達は、「ザバっ」と

お風呂から上がり、

着替えると、少し、

小さな窓を開けて、

涼んだ。。。


「温泉だけあって、

凄く暖まったね。」


「うん。外の風が、

気持ちいいね。」


「広いお風呂って、

いいなぁ。。」


「いっぱい稼げるように、

なったら、お風呂の、

大きな家に住むか。」


「いいね。夢があるね。」


「ねぇ、お姉ちゃん。

高校卒業したら、

私も、一緒に暮らしても、

いいかな?」


「今でも、一緒じゃん。」


「あけみ、しおりは、

あたし達と、同じ様に、

暮らしたいって、

言ってるんだよ。。」


「仕事して、みんなで、

お金を出し合うって、

そう言う事?」


「うん。」


「だって、大学は、

どうするんだよ。」


「私、元々、進学には、

興味ないの。。」


「でも、勿体ないと思うよ

しおり、頭いいのに。

良く考えて。。あたし達は、

そんなに、焦らなくても、

ずっと一緒だからね。」


「うん。

あけみお姉ちゃん。

ちゃんと、もう一度良く、

考えるね。」

しおりの事だから、

考えてから、言ってる事は、

わかってる。。。

それでも、そう言わずには、

いれなかった。。。


「でも、その出した、答えには、

何も、言わない。。

その答えが、一緒に、暮らすことなら、

あたしも、りさも、

反対は、絶対しないから。」


「うん。ありがと。お姉ちゃん達。」


窓を締めると、もう一度、

戸締まりを確認して、

あたし達は、寝室に。


離れていた、ベッドを、

くっつけて、大きな、ベットにした。


「あー。。気持ちいい。」

ごろんと、横になり、

りさと、しおりと、手を繋ぐ。。。


「今日はごめんね。」


「もう、いいよ。」


「そうだよ。お姉ちゃん。」


「あたしの、雰囲気を、

壊したくない変な、

気遣いで、二人を、

不安にさせちゃって、

あたし、馬鹿だなぁって、

おもったんだ。

良かれと思って、ついた嘘って、

正直なところ、

素直になりきれない、

あたしの、自己防衛というか、結局、

逃げてるだけと言うか、

なんて、言ったらいいのか

ごめん。。。

二人が、正直に、

真っ直ぐ、あたしに、

向き合ってくれてるのに、

あたしだけ、

正直になりきれてないって、

今日は、本当に、後悔してる。。。

もし、本当の事を言っても、

二人なら、あたしの事、

支えてくれるって、

わかってるのに。。。」


「あけみ。

だから、わかってるなら、

もう良いよって、言ってるんだよ。

そのくらいの事で、

あたし、あけみの事、

絶対嫌いになんか、なれないから。」


「私もだよ。お姉ちゃん。」


「ありがと。本当に。

二人とも、大好きだよ。」


「ふふっ。あたしも、

あけみの事、大好きだよ。」


「えへへ。私も、だーい好きだよ。」


あたし達は、ぎゅっと、

握った手を、もっと強く、

握りしめた。。。


自分の、悪い所を、

指摘してくれて、

怒ってくれる。。

迷惑かけても、

好きだと言ってくれる。。

支えてくれる。。。

色んな事を、気付かせて

くれる。。。

あたしも、二人に、

思う気持ちは、

同じ。

そんな、二人と、

過ごす時間は、

嬉しいし、

幸せだし、

楽しいね。。。

ありがとうで、

いっぱいだよ。

りさ。しおり。

あたしは、

ほんとに、幸せだ。。。


そんな気持ちのまま、

あたしは、二人と、

くっついて、

暖かく、眠りについた。。





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