あとがき・ネタバレ

【人口密度100東京】をお読み下さり、誠にありがとうございます。


 人気のなくなった退廃的な東京で、アンドロイドとの恋はお楽しみいただけましたでしょうか?「何をすればいい」という明確なゴールがなく、ただ不思議な環境で切なく優しい恋をする。……していた筈が、最後に一気に不穏になる物語。


 結末は、作者としてはハッピーエンドだと信じています。そしてこの作品は、分からない部分は分からないままで完成だと思っています。


 が、やっぱり語りたい(笑)

 作品とは切り離して、裏設定を語ります。




 まず最終話に出てきた真実子。名前の由来は“真実の語り部”。彼女は偶然にも少なからず真相に近付いてしまい、消されてしまいました。


 アンドロイドと一部の人間たちは、人類を大幅に減らして、自分達の理想郷を再構築しようとしています。それは影の政府なのか、アンドロイドを生産する企業なのか、新興宗教団体なのか。

 転送マシンが一方通行である理由も嘘です。情報操作。


 再構築組織の脅威にならない国(例えば、文明的ではない)は、一掃計画(移住計画)を免除されています。転送マシンの発動もタダではないので節約節約。

 主人公や久野のように自らの意思で移住しない人間も、危険性が無いと見なされれば共存を許されます。それを判断することも、管理サポートアンドロイドの役目でした。


 二話で主人公が気付いた“消えた浮浪者たち”は、危険性を見出されたのかもしれません。まあコニーの場合、主人公を守るという個人的な理由で排除しそうですが。


 地球に残っているアンドロイドは主に“進化種”であり、コニーも最初から自立精神が芽生えていましたが、主人公との出会いで一気に加速。四話では主人公を地球に留めておくためにやらかしました。はい。実はあのコーヒーには一服盛られていました。


 ただ、彼は邪悪な存在ではありません。どこまでも純粋に、ただ主人公が大切。最終話の戸惑いからそれが伝わっていたら嬉しいです。だからこそきっと、主人公も彼の手を取るに違いない。警戒していた清掃ロボットも「コニーサンガ、ミトメタナラ、シカタナイ」と見逃してくれるはず(笑)


 でもオアシスの人間達を見殺しに出来ない主人公がコニーを説得して、二人で地球再興組織に立ち向かう展開も熱い!!


 ……と、色々語りましたが、この話はここでお終い。あとは二人に委ねます。

 本当に最後までお付き合いくださり有難うございました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【人口密度100東京】 夢咲咲子 @sleepism0x0

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ