第2話 出逢いました。
無事に転生を果たしたらしい。木々が鬱蒼と茂る森の中にいる。
何処から鳥の声が聞こえるし探せば獣とか虫とかもいると思う、植物だって生き物だ。
うーん、転生早々に天国にいる。
【お気に召したなら何よりです】
何方様?
【この度は転生おめでとうございます。管理室より主様の補助を仰せつかった者です、お好きにお呼び下さい】
あれか、会話が出来るタイプの鑑定さんか。
【鑑定や改編も承っておりますが、主たる業務は主様の補助です。何なりとお申し付け下さい。頭の中で話しかけていただければ通じます】
じゃあ、早速。使役士って何をすればいいの?
【使役士は、現界または異界に存在する生物を使役し、生活に役立てる者を指す職業です。手始めに、手近な生物を使役してみましょう】
どうやって?
【使用可能な魔法を表示します】
使役:★★★☆☆
対象の生物を使役下におきます
召喚:★★★☆☆
使役下の生物を召喚します
回復:★☆☆☆☆
怪我の回復を行います
治癒:★☆☆☆☆
病気の治癒を行います
魅了:★★★★☆☆☆
対象を魅了します
空白の星が限界値で、塗り潰された星が現状の能力値かな? 攻撃系の魔法は使えないけど、魅了の能力値が既に高い。なら、まずは魅了して、それから使役を使うのが合理的かな? 女の子の方が似合うやり口だけど。
【そうなります】
鑑定さん? 補助担当さん? 案内係さん? うーん、お好きにお呼び下さい、と言われたことだし、親近感の湧く名前で呼びたい。どうしようかな。
──安直だけど、案内係の、アンナさん。
【転生者・甘城 天羽の補助担当の名称を アンナ で設定します】
アンナさんの同意も得られたことだし、近くの生き物を魅了して使役を使ってみよう。
近く、近くの、生き物、生き者────
────アンナさん
【はい?】
《 魅 了 》
【!!!!!????? !!!!!!!!!! **********】
【魅了に成功しました】
《 使 役 》
【────────】
【使役に成功しました】
【転生者補助担当・アンナ が 転生者・甘城 天羽 個人の使役下となりました】
【緊急事態発生 管理室へ通報】
【対象を管理室へ連行します】
天国にいたと思ったらまた真っ白い部屋に呼び戻された。
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