第3話:猥褻物陳列罪。

僕を人間界に帰してくれるってことでシュリエルちゃんに


「私のおうちに来て来て」


って言われたので、僕はお邪魔してみた。

占い師のおじいちゃんが残してくれた館は立派なお屋敷でシュリエルちゃん

はそんな館にひとりで住んでるらしい。


「あ、そうだシュリエルちゃんもしかして君、学校があったんじゃないの?」


「学校なんか行ってられないでしょ、人間界に行っちゃうんだから・・・もう

関係なくなるんだよ、私・・・」


「それにしたって休学届けとか・・・」


「みんな勝手に休んでるよ・・・気にしない気にしない」

「着替えるからね、ちょっと待ってて・・・って言っても学生服脱ぐだけ

だから・・・」


そう言うとシュリエルちゃんはセーラー服の上着とスカートを脱いだ。

そしたら、まあマイクロビキニみたいな、めちゃきわどい下着を身につけていた。

ちゃんと出るところは出て引っ込んでることは引っ込んでるから、めっちゃ

ナイスバディーでしかも


サキュパスって本来男を誘惑する悪魔だから、なるほど容姿は完璧なのだ。


僕は裸に近い女の子の体なんて見たことないからドキマギした。

でもいいもの見せてもらったようなお得感。


「さてと、来たばっかで落ち着かないと思うけど、さっそく人間界に行く

準備するね」


「それはいいけどさ・・・シュリエルちゃん、やっぱりその格好で人間界に

行くつもり?」

「いつもそんな布切れみたいなブラとパンツってのは・・・」


「スッポンポンがいいならそうするけど?」


「いや、いや、いや・・・逆だよスッポンポンは世の中的にマズいでしょ?」

「人間界なら猥褻物陳列罪ってので捕まっちゃうよ」


「じゃ〜とりえず制服と小物は持っていくから・・・歯ブラシとかタオルとか

あと生理用品とかと一緒に・・・」


「生理用品?・・・そんなものまで持っていかなくても向こうでも買えるよ」


「ってかそれに制服こそ着てけばいいじゃん、荷物になるんだから」


「だって、ビキニのほうがエッチする時、便利だし・・・腰のヒモ引っ張るだけ

で脱げちゃうでしょパンツ・・・ほら、こうやって」


そう言ってシュリエルちゃんはパンツのヒモを解こうとした。


「あ〜ダメ、ダメ、ダメそれ以上は観覧禁止だから・・・」

「つうか今、シュリエルちゃんエッチする時って言ったけど?」

「エッチって?・・・だ、誰と?誰とエッチするの?・・・誰と?」

「まさか付き合ってる彼氏とか?・・・旦那さんとか?」


「そんなもんいたらシューちゃんを好きになったりしないよ」

「だから〜当然エッチの相手はシューちゃんってことになるね〜・・・」


「なるね〜って?・・・僕と?・・・それまじで言ってる?」

「好きって言われるのもエッチの相手が僕ってのもあまりに早くない?」

「だって僕たちさっき知り合ったばっかだろ?」


「もう仲良しでしょ、私たち」

「100年一緒にしてもエッチもしないカップルより、今日知り合ってすぐエッチ

するカップルのほうはイケてない?」


「まあ、エッチをいつするかなんて決まってないからね」

「お互いの気持ち次第だと思うけど・・・」


「そうだ!!シューちゃん、人間界に帰る前に私とエッチしとく?」


「いやいやいや・・・そんなことできるわけないじゃん、大胆なこと

平気で言う子だね」


「シューちゃんの顔に私とエッチしたいって書いてあるよ」


「嘘だよ・・・そんな訳ないって」


僕は自分の顔に書かれた文字を消すみたいな仕草をした。


「あはは・・・シューちゃん・・・大好き」


「え〜〜〜〜???」


「じゃエッチは、人間界に無事にたどり着いたらね・・・」


「それもダメだろ?」

「で?制服・・・着て行かないの?」


「着てかない・・」


「天邪鬼だね」


フレンドリーでオープンで天邪鬼で天真爛漫なサキュパス。

こんなやんちゃで可愛い子、はいそうですかって僕が汚せるわけないじゃん。

僕はそこまで性欲に溺れてないから・・・。


「はい、そこどいてどいて」


そう言うとシュリエルちゃんは、床に何か書き始めた。

見てると、まず最初に大きな円を描いて、その中に星の形を書いた。

で周りに、よく分かんない文字を書き始めた。

しばらく見てると・・・


「ほい、お待たせ出来上がった・・・・」


「あ〜魔法陣か?」


つづく。

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