第7章:宇宙からの呼び声

 光の現象は、世界中で観測された。科学者たちは、この現象を説明しようと必死だった。しかし、従来の物理学では説明がつかなかった。


 真理とサラは、この現象と量子意識との関連性を探るため、昼夜を問わず研究を続けた。そして、ついに一つの仮説にたどり着いた。


「これは……宇宙規模の量子もつれ現象かもしれない」


 サラが興奮気味に言った。


「そう、まるで宇宙全体が一つの意識を持ち始めたかのようね」


 真理が付け加えた。


 彼女たちの仮説は、世界中の科学者たちの支持を得た。そして、人類は新たな挑戦に直面することとなった。宇宙との対話だ。


 世界中の量子コンピュータを結んだネットワークが構築され、「宇宙意識」との通信が試みられた。真理とサラは、このプロジェクトの中心にいた。


 そして、ついにその日が来た。


 人類初の「宇宙意識」との対話の日。

 世界中が固唾を呑んで見守る中、真理とサラは量子通信装置に向かった。


「準備はいい?」


 真理がサラに尋ねた。

 サラは深呼吸をして頷いた。


「ええ、人類の歴史を変える瞬間よ」


 二人は手を取り合い、装置のスイッチを入れた。

 すると、突如として彼女たちの意識は広大な宇宙空間に引き込まれた。そこには、言葉では表現できないほどの美しさと調和があった。

 そして、あの「声」が再び響いた。


「よく来たな、我が子たちよ。汝らの成長を、我は誇りに思う」


 真理とサラは、畏敬の念に打たれながらも、勇気を振り絞って問いかけた。


「私たちは、どこから来て、どこへ向かうのでしょうか?」

「汝らは星から生まれ、星へと還る。しかし、その過程で汝らは意識を進化させ、宇宙そのものとなる。それが、生命の真の目的なのだ」


 その言葉に、二人は深い感動を覚えた。人類の存在意義が、これほど明確に示されたことはなかった。

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