第24話 風呂と姉
夕飯も食べ終わり自室に戻り
風呂に入る準備をする
(ん?レイって風呂の使い方わからないのでは?)
「レイ!お前いつ風呂入った?」
「別に入らなくても妾、ばっちくないぞ?」
レイは龍だ
龍と言うのは湖や山、空などに
イメージだが風呂なんか入るのか?
などと考えていた
「...あのなレイ、風呂ってのは
毎日入るもんなんだぞ、使い方教えるから
入ってこい」
「そんなに良いものなのか?
カイは入らんのか?というか着替えが無いぞ?」
(そうだった、レイが着替えてるのなんか
見たことないわ不思議と不潔感はないし
きっときれいなんだろうけど、服かぁ
姉貴のヤツ勝手に使うか
まぁ、バレたらやばいかもな)
姉の服を押し入れから引っ張り出して
レイのサイズのやつを見つけて
風呂場に持っていく
「カイは入らんのか?」
なんの恥じらいもなくレイが聞いてくる
「あのな、男と女が一緒に入るのは
あまり良くない親子とか恋人とかなら
あるんだろうけどそれも特殊と言えば
特殊な状態だ」
カイの顔がみるみる赤くなる
「ほう?じゃあ女同士ならどうじゃ?」
女同士なら大丈夫かとか思ったが
そんなこと出来るわけがない
「まぁ、それなら大丈夫だろ」
それを聞いたレイはとても嬉しそうだ
「なら、こうするしかあるまい
リバース!」
親父は帰ってからすぐ寝た
「...レイちゃんねぇ」
母親はやはりあの不思議な少女を気にかける
(悪い子じゃないのはわかるけど
火を吐いたし火傷はしないし
包丁は刃の方持っちゃうし
そいでいて怪我もしてないんだものね)
やはり母親から見たらとても不思議な少女
「そういえばあの子達お風呂入るって
言ってたけどまさか二人で
入ってはないわよね?
流石に...」
「ぎゃぁぁぁぁあ!!!!」
女の子の悲鳴が聞こえて慌てて声のする
お風呂場に向かう
「どうしたの!?.....え???」
「母さん....」
そこには“息子を無くした息子”が立っていた
息子は少しお腹が出てる
それが胸にいきそれを見た母親の証言によれば
「大きかった....お腹の脂肪が胸に行っただけで
あんなに大きくなるのか?」
との事、その場を動けない母娘
「....えっと、カイ??よね??」
「うん、俺だよ」
一旦、着替えて事の経緯を話した
「レイちゃん、えっと....?
どうなっているのかしら?コレは?」
レイには何を質問されているのか
わからない様子だった
「母上殿?反転させただけだが?
男のカイを女のカイにした
女同士なら一緒に風呂に入れると
カイが言っていたからな」
どうしたものかとカイと母は悩む
「あのなレイ....いきなり説明もなしに
コレはビックリするだろ」
「それはそうじゃが、特殊な時でないと
一緒に入らないのだろう?
妾はカイと入りたいんじゃぁ」
それを聞くと母親は
「....レイちゃん」
「なんじゃ母上殿!」
「この状態は戻せるの?」
「無論じゃ!」
それを聞いて安心した様子の母親
「カイ、一緒に入ってあげなさい」
「え!?」
「別に減るものでもないし、アンタは元に戻るし
レイちゃんは一緒がいいって言うし
アンタ次第よ...なんだか疲れちゃった
もう寝るから、仲良く入りなさい」
(えぇぇ!マジかぁ)
「よかったの!これで一緒に入れるぞ!」
「てかなんでそんなに一緒に入りたいんだよ
自分の裸見られるんだぞ?恥ずかしくないんか?」
少し間をおいてレイが答える
「恥ずかしいが、カイは契約者だからの!
特別なんじゃ」
レイの一緒に入りたい気持ちは
カイにも少なからずあった
契約した時からカイとレイには
繋がりができていた
「あー...わかったよ一緒に入ればいいんだろ」
ついに根負けして一緒に入る
脱衣所で服を脱ぐ
(腹にあった肉が全部胸に行ってらぁ
外見は...)
「うわ、姉貴と俺足して割ったような
まぁ姉貴よりは優しそうな顔...」
カイの姉は美人だ
しかし性格は少しキツイ
というより厳しめ?
他人にも自分にも厳しい
先程の魔法リバースで性転換した時に
服のサイズが合わなくてズボンは勝手に落ちた
突然息子がいなくなってしまって
焦ったが無いならないで別にいっかと
短絡的なカイであったが
このきょぺぇには驚きを隠せなかった
「デケェよなぁ...」
「大きいのぉ、妾もそのくらい育つかのぉ」
スレンダーなレイは自分の胸を
ペチペチ叩いた
「育つんじゃねぇか?
レイまだ若いだろうし
....いや、龍の年齢なんかわからんしな
どうなんだろう」
実際、レイはまだ子供らしい
人間でいう14歳
(人間で言うって事は
実年齢いくつなんだ?)
そんな事を考えながら
お風呂のお湯をためる
女体化に伴い髪の毛も伸び
黒髪ロングのきょぺぇ少女になったカイ
「...お湯たまるまで暇だな」
レイを見ると服を脱ぎ出していた
白銀の髪が靡くたびに光り輝いていて
とても幻想的で肌はきめ細かく透き通るような
そんなレイをだんだんカイは
直視出来なくなってきていた
(これ女になってるから良いものの
男のままだったらやばいな
息子反応しちゃうよ、てか今女だけど
いない息子が反応するわ)
「カイぃ!脱げたぞ!
お風呂にはいるぞ!」
浴槽に半分くらいたまっていたので
二人で入った、バス●マンを入れ
お湯の色が変わっていくのにレイは
目を輝かせ、興奮していた
「凄いぞ!カイ!色が変わった!
魔力の反応も無かったのに!」
魔力でも色変わるのかと思いながら
バスチェアに座らせレイを洗う
「目に入ると結構痛いから
ちゃんと瞑っとけよー」
「わかった!」
レイの頭に浴槽からお湯をかけ
シャンプーをし洗い流す
終わったところに母親のトリートメントを使う
しっとりと髪に馴染んだ
(少し時間おいとくといいって
確か言ってたかなー)
先に背中を洗って流す
トリートメントも流したところで
「レイ、体洗うやつコレだから
届かないとこはやっておいた
俺も洗いたいからあとは自分でやって」
「そうか、わかった
なんだか洗うと気持ちがいいのぅ」
少しスッキリとした笑顔
カイも頭から洗って二人とも流した
浴槽にお湯を足して
湯船に浸かる
俺の前に寄りかかるレイ
「これはなかなか、いいのぅ
とても柔らかい」
枕にされているのはきょぺぇである
だが、カイはそれどころではなかった
(やべぇ、レイちょー柔けぇ
女の子特有の柔らかさ、コレ大丈夫?
...DTには刺激が強すぎるって)
レイは心地良さと
カイは刺激と別れを告げ
湯船を出た
バスタオルで滴る雫をふき
レイは姉の服に着替え
カイは元々入る予定はなかった為
バスタオルを巻いて脱衣所を出た
が、
「ん?...知らない奴らがウチにいる?
父さんと母さんは何してるんだか...
私の服を着た外国人と...
お前...カイか?」
このタイミングで帰ってくるとは
「いや、これは...」
「なんでバスタオルなんて
巻いてるんだ?というか
髪伸びたな誰だか分からなかったぞ」
そういうとバスタオルに手をかける
バッ!とバスタオルを剥がす
「ぎゃぁぁぁあ!!!!!」
本日二度目の悲鳴である
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