第71話 ゴブリンの大群 異常 (3)

【ダバオ】

【フィリピン】

【2024年5月11日】

【10:40】


 ステルスヘリはポータルから出てきて、そのまま飛び続けた。


「ダバオ市上空だ。離島まであと1時間。ステルスモード起動」


 とパイロットがアナウンスした。


 窓の外を見ると、ヘリの外側の構造体が透明になっていくのが見えた。


「ミキチ、準備をしろ。引き続き、ブリーフィングを行う」


「了解」


 私は魔法のランナーのユニフォームに変身した。レイラニも魔法のランナーのユニフォームに変身した。


【魔法のランナー変身】


 変身後、私はザックから装備を取り出した。装備はハイドレーションベスト、エネルギージェル、フラスクだ。


「情報によると、敵はゴブリンの大群だ」


「ゴブリンの大群?」


「そうだ。ゴブリンの大群は、君が以前戦ったダンジョンゴブリンよりも知能が高い」


「なるほど。ゴブリンの大群は、どうやって地球にやってきたのか?」


「ゴブリンの大群は、別のポータルの異常からやってきた」


「ああ」


「君の任務の目的は、まずレンジャー部隊を救出することだ。第二の目的は、ゴブリンの大群を全滅させることだ」


「了解」


「それと、何かあったらバックアップするから」


「了解」



【離島】

【フィリピン】

【2024年5月11日】

【11:30】



 1時間後、ステルスヘリは離島に到着し、ジャングル上空をホバリングしている。


 ステルスヘリのドアが自動的に開いた。


「魔法のランナー!ジャンプ!」


 パイロットが言った。


 私はヘリコプターから飛び降り、地面に落ちた。しかし、地面に落ちる前に、私はすばやく呪文を唱えた。


【呪文:風ジャンプ】


 つむじ風が私の足を取り囲み、私は無事に地面に着地した。その間、ステルスヘリコプターは消えていた。


 レイラニがヘッドセットを通じて私に話しかけてきた。


「ミキチ。西の方向に走って」


「了解」


 私はジャングルの中を走り出した。


 数分後、地面に落ちているライフルと矢を見つけた。足跡もあった。


「レイラニ。足跡を追うべきだろうか?」


「はい。気を付けて」


 私は足跡を追って走り続けた。

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