第55話 魔法少女の異常性 (8)

【西港】

【シンガポール】

【2024年5月7日】

【10:10】


 小型のドローンを地面に置いた。ドローンが空中に飛び始めた。


 ドローンが飛んだ後、私は魔法のランナーのユニフォームに変身し始めた。


【魔法のランナー起動】


 その後、フードを被った。


 変身した後、ミッコは魔法少女の姿に変身した。彼女は手に魔法の紋章を使い、紋章から杖が出てきた。


 そして、杖を振った。


「変身!」


 彼女の変身の様子を見ると、魔法少女アニメの変身とよく似ている。ミッコの服が光り、魔法少女の衣装に変身した。また、髪はピンクのツインテールに、黒い瞳はピンク色に変わった。


「ミキチ。準備はいいか?」


「はい」


 ミッコと私は一緒に動き始めた。その間、クロちゃんはどこかへ行ってしまった。


 レイラニが二人に通信を始めた。


「ミキチ、ミッコ。目標地点は、あなた方の現在地から2kmの距離です」


「了解」


 一緒に走りながら、ミッコに質問した。


「呪文は声に出して唱えないといけないの?」


「はい、時々。あなたは呪文を声に出して唱えるの?」


「いいや。 ランニングウォッチが呪文を唱えてくれる。 ランニングウォッチがなければ魔法は使えない」


「なるほど。 私も魔紋章がなければ魔法は使えない」


「我々の魔法体系は似ているな」


「そうだ」


 そして、港の目標エリアに近づき、コンテナの後ろに静かに隠れた。


 魔界の魔王とパープルロードが話している。 また、彼らには悪魔も同行している。


「パープルロード。手下はいるか?」


「はい。呼び出します」


 パープルロードは大きな声で唱え始めた。


 突然、紫色の霧が現れ、うめき声が聞こえてきた。うめき声を発しているのは、紫色の悪魔のマスクとスーツを身にまとったライフルを構えた者たちだ。


 レイラニが通信を始めた。


「ミキチ。ミッコ。奴らの計画より先に攻撃を開始する!」


「了解」


 私は武器の呪文を唱えた。


【呪文:スピリットボウ】


 そして弓を手に取り、矢を放った。さらに別の呪文を唱えた。


【呪文:アローバラージ】


 矢は空中を飛び、複数の矢となって悪魔とグランクスに向かって降り注いだ。


「ギャー!」


 悪魔とグランクスは矢に命中し、地面に倒れた。


「チッ。魔法のランナーと魔法少女が来たぞ!攻撃だ!」


 シャドウロードが叫んだ。


「攻撃!」


 パープルロードも命令を叫んだ。


 悪魔たちは呪文を使い始め、雑魚たちは武器を撃ち始めた。


 その間、ミッコは左のコンテナを持ち上げ、悪魔と雑魚に向かって投げつけた。


「ミキチ。下っ端は俺がなんとかする。後で合流する」


「了解」


 私はシャドウ魔王とパープル魔王に向かって走り出した。

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