第2章  地球ポータルバリア浸透

第47話 地球のポータルバリアに亀裂

【魔王の城】

【魔界首都】

【魔界領地】

【310年】

【11:00】


 魔王は玉座に座っている。 フード付きの黒いマントを身にまとい、紫の光る目と黒い王冠をつけている。


「風魔王!影魔王!報告せよ!」


 風魔王と影魔王が現れた。 また、2人の魔王はすぐにひざまずいた。


 影魔王は魔王に答えた。


「魔王様。第一世代の英雄と同じ戦法を使う魔法のランナーと遭遇しました」


「魔法のランナーの武器は?」


「刀と弓です」


「なるほど。ランナーの英雄はまだ生きているかもしれない。軍勢を整えろ!地球のポータルバリアを突破する!ランナーの英雄を見つけ出し、地球の技術を手に入れるのだ!」


「承知した!」


 突然、地上に巨大な扉が出現した。魔皇は巨大な扉に紫のビームを放った。



 ***



【司令室】

【魔法のランナー旅団本部】

【フェブルタウン、ルナ王国】

【310年】

【12:00】


 フェブルタウンハーフマラソンレースの翌日、魔帝国が予想外の動きを見せた。


「緊急事態発生! コードレッド! 地球のポータルバリアが突破された!」


 サラ司令官は小説をテーブルに置くと、すぐに執務室を出た。 彼女はコーディネーターたちに近づいた。


「状況報告!」


「司令官! 衛星が魔皇国の首都にある巨大なポータルを通過する紫色のビームを感知しました。 そのビームが地球のポータルバリアを攻撃しています!」


「地球のポータルバリアは持ちこたえているか?


「ダメだ! 地球のポータルバリアにひび割れが生じている!」


「地球のポータルバリアを大画面に映せ!」


「了解!」


 大画面には、紫色のビームが地球のポータルバリアを破壊している様子が映し出された。数秒後、ひび割れが生じ、紫色のビームは消えた。ポータルのワームホールがバリアを通り始めた。


「緊急修復プロトコルを起動!」


 サラ司令官が命じた。


 了解! ほとんどの亀裂を塞ぎました!


「使える魔法のランナーをすべて地球に派遣! 悪魔の侵入者を阻止せよ!」


「司令官! 別の問題が発生しています!」


「何だ?」


「地球にさらに異常が発生しています」


「まずい」


 サラ司令官は椅子に座り、次に何をすべきか考えた。

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