第45話 第一異世界のハーフマラソンレース (4)

【レーススタートライン】

【フェイブルタウン、ルナ王国】

【310年】

【06:00】



 休息日を終え、いよいよハーフマラソンレースが始まった。いつものグレーのランニングウェアにランニング用ウエストポーチ、サングラス、カーボンプレート入りのランニングシューズを身に着けている。給水所があるので、水筒やハイドレーションベストは持参しなくていい。


 レイラニと一緒にレーススタートラインエリアまで歩いた。


 すると、健二とミア、エリーが手を振っているのが見えた。彼らは観客席にいて、魔法のランナーのユニフォームを着ている。


 私はチームメイトに手を振り返した。


「ミキチ。私は観客席に行くよ。頑張って」


 レイラニは微笑んで手を振った。


「応援してくれてありがとう」


 レースに向けてのトレーニングの日も、休養の日も、レイラニは私と一緒に多くの時間を過ごしてくれた。食事はすべて彼女が作ってくれた。また、テレビを見たり、ビデオゲームで遊んだりもした。


「いいのよ」


 レイラニは歩き始めた。


 私はスタートラインに近づいた。 また、各ウェーブごとに複数のペースグループが旗を持っている。


 私は最初のウェーブに加わることにした。 自分のウェーブに到着すると、私はストレッチを始めた。


 アナウンサーがアナウンスを始めた。


「皆さん、ようこそお越しくださいました! ファブルタウンハーフマラソンレース大会へ! このイベントは魔法のランナー旅団が主催しています!」


 魔法のランナーと大勢の観客が興奮の声を上げた。


「魔法のランナーの皆さん、準備をお願いします! また、サポートチームが困ったときに助けてくれますので、忘れないでください!」


 私も他の魔法のランナーたちと一緒に準備を始めた。


「位置について!」


「ヨーイ!」


 10秒後、火の玉が空に投げ入れられた。


「スタート!」


 魔法のランナーたちが次々とスタートラインに向かって走り出した。私も魔法のランナーと一緒にスタートラインまで歩いた。


 スタートラインを越えた瞬間、魔法のランナーと一緒に走り出した。


 自分のランニング状況を確認してみた。


【ペース:5:30】

【距離:0km】

【移動時間:00:05】

【心拍数:60 BPM】


 興奮して速くなり過ぎないように注意しないと。早々に燃え尽きてしまっては大変だ。


 その後、魔法のランナー数人の後ろに回り、風よけにした。


【ペース:5:00】

【距離:0km】

【移動時間:00:20】

【心拍数:70 BPM】


 一緒に走っているペースメーカーグループのペースが速いので、ペースを落として後ろのペースグループに合わせることにした。


 他の魔法のランナーたちと競い合える、エキサイティングなレースになりそうだ。

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