第40話 いつも通りの朝

【住宅街】

【マジックランナー旅団本部】

【ルナ王国 、フェブルタウン 】

【310年】

【08:00】


 僕のランニングウォッチが鳴り出した。ボタンを押して目を覚ます。目を見開くと、ベッドの上だった。


「あぁ、元に戻ったんだ」と思った。


 しかし、反対側を向くと、レイラニが僕のすぐそばで寝ていた。二人とも部屋着のようなカジュアルな服装だ。


 僕は黒いシャツと黒いショートパンツ。レイラニは白いシャツに水色のショートパンツだ。


「まあいいか」と思った。


 レイラニの膝枕で寝るのはこれで3回目なので、もう恥ずかしいとは思わなくなっていた。


 レイラニの目が開いた。


「おはよう」


「おはよう」


「レイラニ。僕、君の膝の上で寝てたの?」


「ええ。あなたがそうしてって頼んだから」


「僕たち、どうして僕のベッドで寝てるの?」


「あなたが私の膝の上で寝てたから」


「ああ」


 私は昨夜のことを思い出した。また恥ずかしくなり、枕に顔をうずめた。恥ずかしくないという自信は消え失せた。


 レイラニはクスクス笑いながら私の頭をなでた。


 突然、お腹が鳴った。


「朝ごはん作ってあげようか?」


「うん」


「朝ごはんの準備するね」


 レイラニはベッドから立ち上がった。数秒後、私もベッドから起き上がった。


「ミキチ。私は先にアパートに行くわ。また後でね」


「わかった」


 レイラニは私のアパートを出て行った。私は洗面所に行き身支度をした。


 身だしなみを整え、外出用のカジュアルな服を着ると、ソファに座ってテレビを見始めた。


 その間、レイラニは数分後に戻ってきた。彼女もカジュアルな服装だ。キッチンで料理を始めた。


 私はグレーのシャツと黒のパンツ。レイラニは白い花柄のワンピースだ。


「レイラニ、制服じゃないのか?


「うん、今日は休み」


「そうか、その服も可愛いな」


「ありがとう」


 レイラニは料理をしながら顔を赤らめた。


 私は微笑んで、テレビに戻った。


 1時間後、レイラニはトレイに料理を乗せて私のところに来た。彼女は料理をテーブルに置いた。


 私の料理にはベーコン、ご飯、スクランブルエッグ、野菜が入っている。それに味噌汁とオレンジジュースもある。


 レイラニはキッチンに戻って自分の皿を手にすると、戻ってくるとソファの私の隣に座った。


「わあ、栄養満点の朝食ね」


「ええ、あなたのランナーの食欲を満たすために用意したのよ」


 レイラニはウィンクした。


「頂きます」


「頂きます」


 私は朝食を食べ始めた。


「あなたの料理はおいしいわ」


「ありがとう」


 私たちは二人で食べながらテレビを観た。

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