第39話 ポータル異常レスキュー余波

【荒野のジャングル】

【中立地帯】

【310年】

【17:00】


 シャドウ魔王との戦いに勝利した後、さらに多くの悪魔がこちらに向かってくるのがわかった。


 私は呪文を唱え始めた。そして、矢を放った。


【呪文:矢の雨】


 矢が空中を飛び交い、迫り来る悪魔たちに複数の矢が降り注いだ。


 さらに、新しい呪文を唱えた。


【呪文:ホーミングシャドーアロー】


 複数のホーミングシャドーアローが次々とデーモンを狙い撃ちし、次々と倒していく。


「撤退だ!」


 残ったデーモンは一目散に逃げ出した。


 レイラニがヘッドセットを通じて話しかけてきた。


「ミキチ!大丈夫?」


「はい。シャドーデーモンロードに勝利しました」


「おめでとう。それに、あなたが無事で安心したわ」


「ありがとう」


「あなたに連絡する前にミアに連絡できたわ」


「そう」


「大軍事同盟からの援軍が魔帝国陣営を処理する」


「そうか。健二とエリーはどうした?」


「チームアジュールは本部に戻ったわ。あなたは魔法のランナーの最後の一人。ポータルを使う準備はできている?」


「はい」


 突然、地面にポータルが出現した。しかし、ポータルから別の遠征隊が出てきた。


 私は手を振った。彼らも手を振り返し、走り出した。


「レイラニ。あれは交代の遠征隊か?」


「はい。あなたもポータルに入ってください」


「了解」


 私はポータルを踏み、通り抜けた。



【魔法のランナー旅団本部】

【ルナ王国 、フェブルタウン】

【310年】

【17:10】



 ポータルをくぐり抜け、フードを取ると、サポートチームに手当をしてもらっている仲間たちの姿が見えた。


「おーい、ミキチ!生きてたか!」


 エリーが笑顔で言った。


「ありがとう。お前と健二のおかげでシャドウ魔王を倒せたんだ」


 私は微笑んだ。


「そうか」


 健二は微笑んだ。


 健二、エリー、ミアはサポートチームと一緒に歩き始めた。


 すると、レイラニが近づいてくるのが見えた。


「ミキチ。一緒に来てくれる?」


「うん」


 歩き始めると、私は足を引きずり始めた。レイラニはすかさず私の肩をつかんだ。


 その間、チームメイトたちが立ち止まり、私を見つめているのが見えた。


「チームメイトたちと大きな誤解が生じそうだ」と私は思った。


 私はため息をついた。


「何か問題でも?」


「何でもない」


 私はレイラニと一緒にリカバリーエリアまで歩き続けた。

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