第34話 ポータル異常レスキュー (10)

【デーモン帝国キャンプ】

【荒野 ジャングル】

【中立地帯】

【310年】

【13:50】



「攻撃する前にデーモン帝国キャンプを包囲する必要がある」


 レイラニが通信した。


「了解」


 健二、ミア、エリーは別行動を取った。 一方、私はその場に留まった。


 数分後、ミアが通信した。


「人質を見つけた。チーム全員がテントの隣にいる」


「了解。作戦はこうだ。みんなでデーモンを足止めする。ミアが人質を救出する」


 レイラニが応答した。


「了解」


「準備はいいか?」


「はい」


「攻撃開始!」


 私は呪文を唱えた。


【呪文:スピリットカタナ】


【呪文:ファイアボール】


 スピリット刀を手に取ると、私はデーモンたちに向かってファイアボールを放った。 デーモン数体が倒れた。


 その間にも、私のチームメイトたちも呪文を唱え、混乱を引き起こしていた。


 デーモンたちは私たちについて叫び始めた。


「魔法のランナーが来た!」


 私は走りながら呪文を唱え続けた。 また、近づいてくる他のデーモンたちを斬り倒した。


【呪文:ファイアボール】


【呪文:ストーンエッジ】


「ギャー!」


 攻撃呪文が命中した悪魔たちは悲鳴をあげ「倒れた。


 突然、謎の赤いフードの男が現れ、私を追いかけてきた。


「キャンプロードが追いかけてきた。私が対処する」


 私はチームに伝えた。


「了解!」


 キャンプロードが私に話し始めた。


「魔法のランナー!死ね!」


「そうはさせない!」


 私は走り続けた。キャンプの領主は私にシャドーボールを投げ始めた。


 私は素早くシャドーボールをかわし、魔法の盾を使った。


【呪文:シールド】


 魔法の盾はシャドーボールをいくつか防いだ。


 数秒後、私はキャンプの領主の方を向いて走った。私はスピリットカタナで攻撃を始めた。


 しかし、闇の魔王は黒い剣を出し、私の攻撃を防いだ。


 剣がぶつかり合う中、私は別の呪文を使った。


【呪文:火炎放射】


 闇の魔王は素早く影のバリアを張り、私の火炎放射の呪文を防いだ。


 私は別の呪文を使った。


【呪文:ファイアボール】


 ファイアボールを放った後、私は素早く間合いを空けた。


「おや? 風魔王と戦った魔法のランナーさんですね」


 突然、キャンプの主のマントが赤から白に変わった。


「あなたは誰ですか?」


「私は影魔王。はじめまして」


 レイラニが早口で私に伝えた。


「ミキチ。これはまずい。魔王は白いフード付きマントを身にまとっている」


「待て。影魔王は本来の姿なのか?


「そうだ。彼らは完全な力を得ている」


「それに、魔王帝国には複数の魔王がいるのか?」


「はい。彼らは最高魔王に仕えている」


 また別の魔王と戦わなければならないなんて。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る