第19話 ゴースト泥棒 (8)
【旅館】
【ショッピング街 】
【バラの都、ルナ王国 】
【310年】
【12:20】
サラ司令官は執務室で小説を読んでいた。
突然、アナウンサーが警報を告げた。
「警報!コードレッド!コーディネーターのレイラニと魔法のランナーのミキチが風の魔王に遭遇した!」
サラ司令官は小説をテーブルに落とし、部屋の外に出た。そしてコーディネーターたちに近づいた。
「コーディネーター! 状況報告は?」
「レイラニコーディネーターが風魔神を報告しました。憑依タイプ」
「レイラニコーディネーターとはまだ連絡が取れているのか?」
「いいえ」
「わかった。応援を派遣できるか?」
「ダメだ。それに、ポータル展開を悪魔が妨害している」
「そのエリアを巡回中の遠征チームがいるか?」
「いいえ」
「彼らを信頼しよう」
***
【森林地帯】
【ローズシティ、ルナ王国】
【310年】
【12:33】
【呪文:ファイアボール】
私は、空を飛ぶ風魔神に対して複数の火の玉を放ち始めた。しかし、風魔神は風障壁でそれを防いでいる。
「ミキチ。俺たちは少し有利だ。風魔神は本来の体を使っていないから、本来の力が出ていないんだ」
「なるほど」
「あと、ゴーストシーフがそちらに向かってる」
「うーん、それはまずいニュースだな」
「心配するな。俺はゴーストシーフを食い止める。お前は戦い続けろ」
「了解」
そこで私は、アース魔法に切り替えることにした。
【呪文:ストーンエッジ】
私は風魔神に対して岩の棘を放った。岩の棘は風障壁を突き破った。
しかし、風魔神は岩の棘をかわした。
「お前の岩の棘は遅すぎる!」
風魔神は笑った。
その間も、私は風魔神王の周りを走り回った。
【呪文:シールド】
私は空中に複数の盾を浮かべた。そして、魔法の盾を踏み台にして、風魔神に近づいた。
彼に近づいたところで、私は霊剣を取り出して一撃を放った。
しかし、風魔神は素早く緑色の剣を構え、私の攻撃をかわした。
「チッ」
「お見事! これで倒れるはずだ!」
風魔神は宙に浮いた複数の魔法の盾を狙い、空中斬りで破壊した。
地面に落下し始めたので、私は別の呪文を唱えた。
【呪文:ウィンドジャンプ】
私の足元に旋風が巻き起こり、衝撃を和らげてくれた。
地面に着地すると、さらに多くの空中斬撃がこちらに向かってきた。しかし、私は疾走して空中斬撃をかわした。
そして、木々の陰に逃げ込んだ。
「ふむ?逃げるのか?」
風魔神は笑った。
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