第17話 ゴースト泥棒 (6)
【住宅街】
【バラの都、ルナ王国 】
【310年】
【11:00】
レイラニと私は、廃屋で意識を失った悪魔を捕獲し始めた。悪魔はレイラニが魔法の鎖で縛り付けた木の椅子に縛り付けられている。
悪魔をよく見ると、彼は人間とほとんど同じだった。茶色の短い髪、灰色の目、色白の肌。しかし、頭には角が生えていた。
「悪魔には複数の種類があるの?」
「そうだ。ミニオンデーモンとデーモンがいる。デーモンは人間とよく似ている」
「なるほど。ダンジョンで戦った悪魔は手下悪魔だったんだね?」
「そうだ」
レイラニは魔法のランナーのフードをかぶり始めた。
「準備はいいか?」
「はい」
「質問は私がするよ」
「了解」
レイラニはデーモンに水の呪文をかけた。デーモンが目覚めた。
「おや、君たち2人は魔法のランナーだな。青い目と黒いマントが見えるよ」
「その通りだ」
「町の娘はどこだ? 殺さないと」
「彼女はどこかにいる。私たちは尋問をする」
「チッ」
「おまえらのリーダーは誰だ?」
「風の魔王」
「風魔神は幽霊泥棒を操っているのか?」
「もちろん。お前らがうちの仲間を一人捕まえて尋問するだろうと思っていたよ」
悪魔は笑い出した。突然、悪魔は呪文を唱え始めた。
「ミキチ!彼を止めろ!」
【呪文:霊刀】
私は刀で鬼を切りつけようとした。しかし、手遅れだった。
「悪魔憑き!」
魔神は魔法の鎖を壊し、私の刀の刃を握った。彼の目は緑色に変わった。
【呪文:ファイアーボール】
私は火の玉を放ち、悪魔との間に距離を開けた。煙が晴れた後、悪魔はまだ生きていた。
「レイラニ、ここから逃げろ」
レイラニはうなずくと、急いで誰もいない家から逃げ出した。
「ふん。おまえを殺してから、おまえの相棒を殺してやる」
「お前が風の魔王か?」
「そうだ。初めまして。さようなら!」
風魔神は私に何度も空中斬りを繰り出した。
【呪文:シールド】
私は素早く複数の魔法の盾を張って、その攻撃を防御した。しかし、風魔神は攻撃を止めなかった。
魔法の盾が次々と壊れていく。さらにレイラニが私に語りかけてきた。
「ミキチ、走り出さないとダメよ。その場に留まっては風魔神に勝てないわ」
「どこへ逃げれば?
「街の外に出ろ。市民を危険から守らなければならない」
「了解」
私は家から走り出し、複数の魔法の盾が風魔神の攻撃を食い止める間、
「魔法のランナー!もっと楽しませてくれ!」
こんなに早く魔王と戦うことになるとは思ってもみなかった。
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