第11話 ゴースト泥棒 (2)
【西の門】
【ローズシティ、ルナ王国 】
【310年】
【14:00】
ポータルを通ると、私は城門の前に現れた。
「ここは街の中なのか?」
「そうだ。ここはローズシティだ」
「なるほど」
しかし、鎧を着た警備員たちは私の存在に疑いの目を向けた。彼らは騎士の鎧、赤いマント、バラの紋章を身につけている。
「名乗れ!」
鎧の警備員たちは剣と弓を私に向けて構えた。私はとっさに両手を挙げた。
「私は魔法のランナー旅団の一員だ」
「魔法のランナー旅団?ちょっと待った。君の制服は見たことがある」
隊長は部下たちに手を振って、待機するよう指示した。
「ゴーストシーフの調査に来た」
「魔法のランナー。来てくれてありがとう。君に対して失礼な態度をとってしまって申し訳ない」
隊長は部下たちと一緒に一礼した。
「謝る必要はない。君は自分の職務を全うしているのだから」
「ありがとう。門をくぐっていい」
そして私は門をくぐった。
【ショッピング街】
【ローズシティ、ルナ王国 】
【310年】
【14:10】
「レイラニ。ゴーストシーフがいつ出るか知ってる?」
「ゴーストシーフは夜に出没する」
「わかった。街を探索していい?」
「いいよ。自由時間だよ」
私は歩き始めた。数分後、魔法の店を見つけた。
「その魔法屋に行く必要はないよ。基本的な呪文しか売っていないから」
「ああ」
同時に、私は自分にお金がないことに気づいた。
「ちょっと待って。お金がない」
「心配ない。君が本部を出る前に、ランニング用のウエストポーチに少しお金を入れておいたよ」
「ありがとうございます」
「どういたしまして」
私はウエストポーチを開け、ポケットに小銭が入っているのを見た。 通貨は小さな金貨だ。
「ここの食事はおいしいのか?」
「食事はまあまあだ。でも、本部の食事の方がうまいよ」
「なるほど」
私はそのまま歩き続けた。
【商店街】
【ローズシティ、ルナ王国 】
【310年】
【19:00】
街を歩き回って数時間が経ち、夜になった。突然、叫び声が聞こえた。
「幽霊泥棒だ!」
私は声のする方へ走り出した。
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