第8話 新しい家

【ワイルドフォレストダンジョン】

【中立地域】

【310年】

【21:00】


 ミキチとミアが魔物から逃げ出した後、遠征隊が現れた。彼らはウルトラマラソンランナーのチームで、長距離の任務やパトロール任務を専門としている。各隊員はランニングベストを装備し、胸には給水チューブを装備している。


 サラ司令官の命令により、彼らは悪魔の大群を攻撃する準備をした。


「本部、こちら遠征チームチャーリー。木々の陰に隠れて攻撃準備完了」


「こちらサラ司令官。攻撃せよ!」


「了解!」


 5人の隊員は魔法で魔物の大群を攻撃し始めた。その間、魔物たちは叫んだ。


「魔法のランナー旅団が攻撃してきた!」


「そんなバカな! なぜこっちに多くいるんだ?」


 悪魔が叫び声を上げると、火の玉にやられてしまった。


 数分後、遠征チームは残りの悪魔を追いかけ、退治した。


「こちら遠征チームチャーリー。魔物軍団を全滅させた」


「サラ司令官だ。よくやった」



 ***



【指令室 】

【魔法のランナー旅団本部】

【ルナ王国のファブルタウン 】

【310年】

【21:35】


 彼女に近づくと、レイラニが椅子に座っているのが見えた。


「おかえり! 追いかけていたデーモン軍団を退治したよ」


「どうして?」


「遠征チームがそこを通ったんだ。彼らはウルトラマラソンランナーのチームだ。それに、単独で走る魔法のランナーを再び待ち伏せさせるわけにはいかないからね」


「安心した。いい知らせだ」


「そうだ。ところで、自分の走行状況を確認しておいてくれ」


「了解」


 腕時計を見て自分のステータスを確認した。


【ランナーレベル:73】

【VO2MAXレベル:54】

【トレーニング状況:生産的】

【持久力 : 80】

【閾値:71】

【スピード:74】

【スプリント:74】


【魔法のランナーRANK C】


「すごい」


「ダンジョンでのミッションでステータスが上がったよ」


「ランナーレベルと魔法のランナーランクの違いは何ですか?」


「ランナーレベルとは、走るためのレベルシステムだ。増減する可能性がある」


「ああ」


 レイラニは説明を続けました。


「魔法のランナーランクは戦闘と魔法の経験値だ。永久に維持される」


「なるほど」


「ついてきて。新しい家へ案内するよ」


「了解」


 レイラニは椅子から立ち上がり、私も彼女についていく。


【住宅街】

【魔法のランナー旅団本部】

【ルナ王国、フェイブルタウン 】

【310年】

【21:45】


 ドアを開けて中に入った。すると、私の荷物が箱に詰められて並んでいた。


「新しいマンションのお部屋へようこそ!あなたが留守の間に、アパートの荷物は移動されました」


「なるほど」


「あなたのオフィスにも辞職するよう伝えたよ」


「ありがとう」


「どういたしまして」


 そのマンションを詳しく見てみると、私の狭いアパートよりもずっと広かった。マンションには、広々としたキッチン、リビングルーム、シャワー室、オフィスルーム、ベッドルームがあった。


「家賃を払わなければならないのか?」


「いいえ。このアパートムは、あなたの新しい仕事の特典の一部です」


「すごい!」


「そうだ!」


 突然、頭がクラクラして足が震え始めた。


 レイラニがすぐに私の手を掴んだ。


「大丈夫?」


「ごめんなさい。ダンジョンミッションの疲れが出たみたい」


「謝らなくていい。回復エリアに連れて行くよ」


 レイラニはゆっくりと私を回復エリアに連れて行った。

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