ヤスタリア【永劫の剣】

第14話 「伝説の剣」

6月8日の朝、ヘスティア領の城主邸宅。

銀髪の狼女と薔薇金髪の少女がドマニア王領への道を踏み出した。

「お父さん、お母さん、また今度ね！」

私は馬車の上に立って、幸せそうに手を振って別れました。

そう、お父さんとお母さんがドマニア王領に行くために特別に馬車を用意してくれたのです。

アイーダ先生もみんなに優雅にお辞儀をして、再び馬車に座った。

「さようなら、レイナちゃん！」

キリストはロシェルを腕に抱きながら、笑顔で私に別れを告げました。

「お姉さん……！！！」

ロシェルが私を掴むように手を伸ばした。

しかし私の馬車がどんどん遠ざかっていくにつれ、ロシェルも絶望的に頭を下げた。

ダイアナとアンナは抱き合い、同時に叫びながら激しく泣きました。

「レイナちゃん、修行頑張って、早く帰って！」

隣では家政婦のフィオナがハンカチを手に泣いていた。

でも、一つ不思議なことがあるのですが、リオはどこですか？

左右を見回したがリオの姿は見つからなかった。

【弟として、率先して姉に別れを告げるべきだ。 】

私は「弟が来なかったことに」あまり満足していませんでした。

その瞬間、アンナの背中から小柄な赤毛の人影が現れ、アンナの金色の狼の耳を掴みました。

「アンナ… 耳… ふわふわ！！」

リオは嬉しそうに叫んだ。

「お姉ちゃん… また今度… 会いましょう！！！」

礼儀作法に気を配る弟を見て、私は満足そうにうなずいた。

「リオちゃん、失礼なことしないでね！」

アンナは器用にリオを腕の中に抱き上げた。

みんなに別れを告げた後、カーテンを閉めて車に戻りました。

アイーダさんは車の中で優雅に座り、片手に熱い紅茶をすすりながら。

「紅茶、すごい！」

アイーダさんも楽しそうだった。

「へー、道がデコボコだけど、先生はどうやってお茶を飲んだの？」

「こぼれませんか？」

レイナちゃんはショックを受けた様子だった。

「ちょっとした霊力で湯呑みを包むだけで、湯呑みへのお茶の吸着力が高まります。」

「簡単な裏技ですよ！」

アイーダさんはまだうつむいて紅茶を楽しんでいる。

「砂糖を少し加えるだけで良いです。」

はい、アイーダは微糖の紅茶を飲むのが好きです。

「少し牛乳を入れるとさらに素晴らしいよ！」

紅茶に比べて、ミルクティーの濃厚な味わいがアイーダには手放せなかった。

「すごくないですか？こんな人生！」

アイーダは出来たてのミルクティーを味わい、酔った様子でレイナを眺めていた。そう、アイーダさんのミルクティー愛には、ちょっと酔ってしまうほど。

「牛乳は新生児に与える飲み物で、ルビーのような紅茶は新芽の葉から作られます。」

「そして、この2つ霊力高いのドリンクが融合し、宝物のように美しく、生命力に満ちたドリンクが誕生しました。」

「太陽の光が当たると琥珀色に輝きます、完璧です。」

アイーダは透明な細長いカップを手に掲げ、早朝の光を利用して目の前の『紅茶ラテ』を眺めた。

アイーダの顔には興奮が二度赤らんだ。

「ねぇ……レイナちゃん、何が好きなの？」

アイーダは真剣にレイナちゃんを見つめた。

「最強になりたい！」

レイナはためらうことなく高らかに誓った。

「では、先ず？」

アイダはレイナに尋ねた。

突然のアイーダの言葉に、レイナは驚く。

「私は【王】になりたい！！！」

レイナは首を傾げて長い間考え、最後に幼い声でこの一言を言った。

「ははは！ 面白い子だけど、こうなると伝説を思い出しますね。」

アイーダはレイナちゃんに面白がった。

～【アイーダが語る永劫の剣の伝説】～

「この世界、ヤスタリアには、世界を滅ぼす【永劫の剣】と呼ばれる神器が存在する。」

「【永劫の剣】を手に入れれば、最強の【王】になれると言われている。」

アイーダはゆっくりと言った。

レイナちゃんも興奮しながら話を聞いていました。

「しかし、何年もの戦いと奪い合いの後、【永劫の剣は消えました】。」

「伝説によると、【永劫の剣は自分に相応しい強者を見つけ、その主を認める】。」

「非常に多くの人が、【剣王になる】が永劫の剣を手に入れるための前提条件の1つであると信じています。」

「また、永遠の剣は『古代黄金王国』の遺物であり、世界の壁を打ち破るほどの力を持つと言われています。」

「神器は【神様のための道具】です！それは神のような力と多くの特別な魔法の機能を持っています。」

「もっと重要なことは、【神器を手に入れる、神に近づく】です。」

「したがって、多くの王級は【神の領域に到達するために】、命を危険にさらして、神器を手に入れなければなりません。」

－【説明終わり】－

「レイナちゃんも【永劫の剣】に興味あるの？」

アイーダが笑顔でレイナに尋ねた。

「はい、もちろん！」

レイナは興奮気味に言った。

「なぜ？危険だと思いませんか？」

アイーダは笑った。

「とても危険ですが…」

「でも俺は最強になって、不滅の伝説を築きたい！」

レイナはいつかはできるだろうと真剣な表情で言った。

アイーダはレイナの決意に感動したようで、一瞬呆然とした。

そして突然レイナに近づき、指切拳万をために、手を差し出して指示した。

「じゃ、約束だよ！」

レイナが目の前にある巨大な胸を見つめた……

いや、愛嬌のある顔を眺めています、それは魅力的な顔だった。

レイナは恥ずかしそうにアイダの長くて美しい指を上げた。

「うん、ここに約束だ！」

「私は最強にして、【至高の王】になる！！！」

【☆☆☆ ドマニア王領へ向かう馬車の中で、レイナは人生で最も大切な契約を交わした。★★★】

「まあ、レイナちゃんは自慢話をすることが大好きガキですから！」

アイーダ先生は冗談半分に、22歳の英雄級である自分にも、今世で【王級】に昇進できるかどうかは分からない。

ましてや5歳の黒鉄級の幼女。

「アイーダ先生、本気ですよ！」

レイナは思わず顔を赤らめた。

「先生に証明してみます！」

「はい、、わかった、先生が待ってるよ！」

西へ向かう二人は車の後ろからゆっくり昇る朝日を眺め、思わず安らぎの声を上げた。

「私は夏が一番好きです！」

レイナは気持ちよさそうにうめいた。

「私もですよ。やっぱり夏は生命力が強い季節なんです。」

アイーダはレイナを見た。

アイーダ先生のおでこプロテクターから、何かが私を見ているような気がするのはなぜですか?

全然おかしい。

先生の額プロテクターの下に何が隠されているのか気になりました。

この時、アイーダは【エメラルドの目】を通して、レイナちゃんを観察・分析していた。

不思議だよ、レイナちゃんには特別なことなんて何もないんだ。

何が特別なのかを言いう、彼女の体内には【ディプロデルマの強烈な赤い血】が流れているのがわかる。

しかし、レイナちゃんの体には【青い不思議な血】が流れているようです。

【とにかく、旅はまだ長い、まずは休みましょう！】

アイーダは目を閉じてリラックスし始めました。

休憩し始めるアイーダを見て、レイナちゃんは元の位置に戻り、拳を握り締めた。

私が今一番力を持っているのは闘気です。前回呼吸のコントロールを覚えてから、霊力も少しずつ蓄積してきました。

この後は、しっかりと身体を動かし、呼吸を整えて、闘気や霊力の面で強い力を身に付けていきたいと思います。

そうすることで【王級】になれる可能性が高まります。

【血が騒ぎ出すような】気がするのはなぜですか?

それは、【神が私が設定した目標に応えて】くれているからでしょうか？

なぜか期待感が湧いてきます。

今度こそ夢を成功させなければなりません！

～【意識世界の中】～

アイーダもレイナちゃんも知らないのは、レイナの意識世界にある魔眼が目覚めてしまったということ。

【レイナ… 血脉… すばらし！！！】

【最適…！！！】

魔眼はレイナちゃんの体内の【ディプロデルマの強烈な赤い血】と【青い不思議な血】を感じることができるようです。

【女王様… いいですよ…！！！】

魔眼は赤いと青いの二本の血統を制御して、二重螺旋を描き、奇妙な紫色の光を咲かせる。

魔眼が機械的に笑い、レイナちゃんの意識世界も紫色の霧に包まれた。

魔眼は【制御不能な要素】で、今も徐々にレイナを侵食していく。