悪魔討伐
冷たい北風が吹き荒れる北の岩場…別名『悪魔の巣窟』の真ん中に悪魔はいた。
小柄な真っ黒なモヤ…下級悪魔が一体と、前者とは違い、形がある中級悪魔が一体確認できる。
カイトの言葉を借りると、「中級悪魔は、子どもに説明する時の、虫歯のバイ菌のイラストにそっくり」だそうだ。相変わらず何を言っているのかわからない。
(あら?下級悪魔は二体じゃなかったかしら?聞き間違いかしら)
というか、前回ゲートはぶっ壊…いや、封印したはずなのに、なんで悪魔が魔界に入り込んでいるのか。
(あぁ、面倒くさい…)
そう思いながら地上に降りて、悪魔達に声をかける。
「ご機嫌よう。不法侵入者さん。わざわざ魔界まで来てどうしたのかしら。出来ればこのまま帰っていただきたいのだけど」
「コトワル。
「〜〜〜〜〜〜」
ボン!!
中級悪魔がカタコトで拒みながら、
「
ジュウゥゥ
私はその攻撃を
ありきたりだけれども、一番使いやすい。
「随分なご挨拶ね。いきなり攻撃してくるなんて、マナー違反だと思わないの?…まぁ、戦闘にそんなの関係ないか」
私が話している間にも次々と
よく見たら下級悪魔の後ろに裂け目がある。やっとゲートを開けて侵入してきたんだろうけど、それならもう疲労困憊のはず。その上今のこの攻撃だ、中級悪魔の魔力ではそろそろ尽きてしまうはず。
(じゃあ、最大級の
ボン!
そんなことを考えていたら、突然空から攻撃が飛んでくるのが見えた。私は、ほぼ反射的にその方向へ準備していた最大級の
「ギャーーーー!」
遠くで悪魔の悲鳴が聞こえた。下級悪魔が一体いないと思ったらまさか奇襲してくるとは。考えたものね。
…残すは、中級悪魔と下級悪魔か。
(折角だし、大きいの一発じゃなくて、小さいのをいっぱい撃とうかな?その方が痛いだろうし)
楽しい私のティータイムを邪魔した事は忘れない。
「じゃあね、不法侵入者さんたち。
私がさっき放った
ボン!ボン!ボン!ボン!ボン!…
「ア!ッギャ!グゥ!ア!ヴ!」
「〜!〜〜〜!」
一つ一つが小さくても、少なくとも千はある
(これで終わり、っと危ない危ない。ゲート閉じ忘れるところだった)
「
そう言って手を振ると裂け目がバリン!と音を立てて壊れた。
「さ、仕事が終わったし帰ろ。
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