おお。なんと粋な。
読まれないからこそ書かれた、……これはもうラブレターですよね。
いまの世の中はなんというか、わりとこういうのを簡単に気持ち悪いとかいうようなところがあって、惻隠の情が軽んじられてるように思えてならない……。
大人な作品に、ほう、とため息がもれました。面白かったです。
作者からの返信
昭和生まれくらいの世代にしか、伝わらない感覚なのかもしれませんよね、こういう感じ💦
決して目につくことがないと思っているからこそ、残せた気持ちなのかと思うと、職人の矜持と自信と……底に秘めた想いというのがいっそう味わい深く感じられるのかな、と。
若い女性に、自分の作っているものが手にとってもらえることなんて無いと思っていたでしょうから、きっと田中さんにとってもめったにない出会いと出来事だったのではないかな、と思います✨️
お読みいただきましてありがとうございます✨️
………部室での秘め事は除かないでくださいねw
編集済
コメントに追記や訂正ができることをいいことに、ちょっとお時間くださいませ!
すごく好き作品でした!!
山中温泉すごいな!www
追記
自分が不得意だからより感じるのですが、出だしの物語への誘導がやはり上手ですね。
文体自体から、主人公の優しさや美しさがイメージできます。
>こんな気ままな一人旅も、もうじき卒業だろうか。
は、体力的なのが理由ですよね? 一瞬、未婚女性?と思いましたが、後々既婚とわかり、さらに未亡人とわかり、ちょっとだけ混乱しました。
桶の落書きのところ……いいですね。
ちょうど、友人と「物を中心にしたヒューマンドラマ」の話をしていて、天川さまのがよい例になりましたwww
桶が持つ背景を入れることで、物語に奥行きが出た上に、さらにそこに田中さんの隠された想いがある。
桶の隠し玉だけなら豆知識で終わりですが、”恋とか縁遠そうな頑固親父的”田中さんの恋心が絡むことで二重のひねりがパンチを増しますね。
恋心が生まれる理由となる描写がもう少しあれば、私は田中萌えに至れた気がします……w
作者からの返信
お読みいただきましてありがとうございます✨️
そこに気づかれるとは、さすがぶちょーさん!✨️
実は、田中さんの残した落書きで、若い頃に出会った佐橋さん(当時は多分違う名字)への秘めたる恋心が明かされる、という展開を考えていたのです。
落書きの『優しく美しき───』の言葉は、その時の名残でそのまま残したんですよね。本当は、長生きを願うじゃなく……再び巡り逢うことを、みたいな文にしてそこでお弟子さんと佐橋さんで、お師匠さんの生前の心を紐解いていく、という───。
実は、田中さんは生涯独身を貫いたという裏設定もありまして、佐橋さんへの恋心を補強する意図がありました。
恋心に関しては伏せたというか、展開をあっさりしたものに変更した段階で物語から削ったつもりだったのですが、
ちょっと削り方が中途半端だったのかな、
部長さんには気づかれちゃいましたね✨️
>こんな気ままな一人旅も、もうじき卒業だろうか。
そう、そうです。体力的、運転の安全的にももうそろそろ止めておいたほうがいいのかなという、年齢に差し掛かっている(私のイメージでは還暦過ぎて結構経ってる)、みたいな説明文を省いちゃったので、思ったよりも若い御婦人をイメージされちゃうかもしれませんね💦 ここはちょっと減点ですね。
【追記:佐橋さんの年齢が察せられるような一文を追加いたしました✨️】
三題噺というのがカクヨム上では結構頻繁に行われていますけど、私これ苦手というか……どんな物語にも必然性を求めちゃうんで、いきなり脈絡のない物語を、ぽんっと出すのが下手なんです💦
なので、今作も短時間でササッと書いたわりには、結構こってりしたコクのある物語になっちゃって、そのへんが人物描写の薄さを助長しちゃった感じはあります。
ライトでもヘヴィでもない、中途半端な感じになっちゃったかもしれませんね✨️
恋心、ちゃんと隠さにゃ、にじみ出る
次回からは、ちゃんと隠そうかなw
お読みいただきありがとうございます✨️
また部活でお会いしましょう✨️
天川様
他の方も書かれていましたが、
よく「桶」でここまでのお話が描けましたね!!
すごすぎます!
「桶」という一語から、連想したような感じですか?
(差し支えなければ)
作者からの返信
まぁ……! 早速お読みいただいて(佐橋さん風に)
ありがとうございますw✨️
仕事柄、こういう物に触れる機会も多いですし、桶に関しては若い頃、実際に職人さんから伺った話などもありましたので、特に印象深く覚えていたんですよね。見えないところに名を残す、今の御時世ならコンプラ違反と騒がれるのかも知れませんが、職人の粋と生き様に触れられるようで、私はすごく好きなエピソードなんです。
風呂桶ならこの豆知識が活かせるな、とたまたまハマったパターンでして、幸運の産物ですw
温泉街や宿場町の土産物屋さんなども、昔と比べれば様変わりしていて、かつての風景は私のような時代遅れのノスタルジーになって行ってしまうのかと思うと、少しさみしいですが、一方では現代を生きる中心の若い人の生きる領域にあまり出しゃばってもいけないと思うところもあったり、
職人造りの桶、なんていうものはその最たるものかなぁ、とちょっとかなしくなりつつこの物語をしたためました✨️
うちのじっちゃんが亡くなった時に、古い納棺師の方がやってくださったんですけど、その人は、死んだじっちゃんの手に「豆絞り(手ぬぐいみたいなやつ)」を握らせて、
「ばあちゃん、爺ちゃんとお別れしような」
そう言ってばあちゃんを呼んで、死んだじいちゃん手に握らせた豆絞りを真ん中から、ばあちゃんに引き裂かせて、
「これが、向こうに逝った時に合木(あいぎ)になる印だよ」
と、そう言って豆絞りの片割れをじっちゃんとともに火葬し、ばっちゃんが死んだときにはもう一方の片割れを持たせて埋葬しました。
その時の印象が強く残っていて、向こうに逝ったときのしるしというのは、一つ心に響くかも知れないと、絡めてみました。
佐橋さんが亡くなるときには、お骨を桶に詰めて埋葬してもらえることを願いつつw