第3話 カイ

ガキィィィ。

ミカンが放った弾丸が剣をもった少年に当たり―――

ませんでした。

正確にいうと 弾かれ ました。

「は?え?打ったよね?え?バグ?」

ミカンが困惑していると、

「弾いたんだ。この剣で」

と少年。

「は?黒の剣士かよ。」

とミカンとカノンが驚くと

「俺はカイ。反射神経だけはいいんだ。たぶん、この街レベルの弱い銃の弾なら弾ける。」

「なんで私たちとくみたいわけ?カラダ目的?」

「ちげぇよ貧乳。」

「は?殺す。」

「おわっお前銃向けんな!!...ここの森、レアモンスターで馬鹿早くて馬鹿攻撃力高いMOBが出るらしいんだ。1人で行ってロストするのはやだから誰か来るの待ってたって訳。」

「だからさ、この反射神経に見込んでパーティ組まない?」

「.....しょうがないわね。」


3人が森の中を歩いています。

ポーンとモンスターの出現音が雑魚に分類されるアリーエ・ゴブリンです。何体かの、群れで出現し冒険者を攻撃します。

「お。出たなとりあえず俺がアタックやるかr」

バババッ!!!

とミカンが弾丸を炸裂させます。

「お、おい!?なにしてんだよ!?」

《アイシクル》を喰らったアリーエ・ゴブリンは確率スタンにより動きが鈍ります。

「行けー!カノノーン!!!」

バッ!と飛び出たカノンが斧を振り回し、

「まっかせなさーい!!!」

アリーエ・ゴブリンを一体爆散させました。

アリーエ・ゴブリンはパシャッ!と音を立てパーティクルを出し消え去りました。

「あぁもう!!」

とカイが叫びながら持っていた剣でズバッとアリーエ・ゴブリンを切り裂きました。

「....ねぇ。協力って知ってる?これただそこにいるMOBとりあってるだけよ?」

とボヤくカイ。

「パーティを組むとは言ったけど協力するとは言ってない。このクソナンパ男。」

「....理不尽だ...」


そうして30分ほどモンスターを爆散させていると、

「あ、スキル覚えた。」

と、カノンが。

AlieWorldのスキルは武器によって取得できる数が違く近距離武器の方がスキル数が多くなっています。もし遠距離武器のスキルが多かったら遠距離武器ゲーになってしまうからとプレイヤーは考察しています。

「お、マジ?どれどれ?」

とミカンが近づいた瞬間。プワァーンと少しいつもと違ったモンスターの出現音が。

「あ!これレアMOB来るぞ!!!」

そしてそこにはネオ・ゴブリンという名前が表示されます。手には大ぶりの刀が。

「うわ。刀とか羨ましい。倒せばドロップするかな?」

「馬鹿なこと言ってないで殴りなさい!」

「任せろ!」

と叫び3人が各々ネオ・ゴブリンに突撃します。

カイが

「おぉら!!」

と叫びながらスキルモーションにはいると。剣が赤紫色に光り、基本片手直剣スキル、《アリーエ・スラッシュ》を発動しようとすると...

ネオ・ゴブリンが刀を青色に光らせ基本片手刀スキル《閃雷》を発動させカイの剣をはじきます。

「どぅわ!!」

と叫び倒れるカイ。

「ふんっ。雑魚はそこでひざまついていなさい。行くよカノノン!!!」

「合点!相棒!」

ミカンが基本氷魔法アイシクルを発動し、凍てつく弾丸をネオ・ゴブリンの頭部へ打ち込みます。


カァーン!!

と心地のよいヘッドショット音を聞きながらカノンはネオ・ゴブリンの足元へ。そして斧を紫色に光らせ、

「くたばれぇ!!!滅びのバァァストストr。うわぁ!!!」

ヘッドショットを食らったのにも関わらずネオ・ゴブリンが基本片手刀スキル《落閃》を発動しカノンは吹き飛びます。一時撤退に作戦会議です。

「痛ァ...スキルそんなに使うのずるだろぉ。」

「大丈夫!?カノノン?」

「うむ。致命傷で済んだぜ...」

「相棒ぅ!!!」

「な、2人だったら死んでたろ?」

「うるさいわね。ナンパやろう。」

「まだそれ言う...?」

「とりあえずどうにかしてあいつをスタンさせなきゃな....」

「いい案が思いついたわ。」

とミカンがいうと

「カイ。あなたが囮になってあのネオ・ゴブリンに突撃しなさい。その間に私が全弾頭にぶち込むから。」

「それ俺だけ危険じゃねえか!あんなやつの囮なったら5秒も耐えられないわ!!!」

「いや...行けるかもそれ。」

「カノンもかよ!?お前はまともだと思ってたのに!」

「何それどういうこと?」

「とりあえずカイがあいつに突撃して、そのお得意の反射神経(笑)を使ってあいつのスキルをパリィする。そしてパリィした瞬間ミカンがあいつの頭に全弾打ち込んで私が突撃してスキルでフィニッシュ!どう?」

「なんか今すごい馬鹿にされた気がするけど。その案には賛成だな。」

「よし行ってこい!屍は拾ってやる。」

「え?倒しに行くんだよね?決して死にに行くわけじゃないよね!?」


「おおおおらぁぁぁ!!!」

とカイが突撃しネオ・ゴブリンの前に立ち塞がります。

「来いよネオ・ゴブリンさんよぉ...

俺が全部弾き返してやるから!!!」

ネオ・ゴブリンの刀が青色に光り基本片手刀スキル《閃雷》を発動させます。

バキィィィィィィン!!!

カイの基本片手直剣スキル《アリーエ・スラッシュ》で弾き返しました。

「どぉらぁ!!!やったぞおおお!!!」

「いいから伏せて!!!」

「《アイシクル》!!!」

バババババ!!!ミカンが放った氷の弾丸がネオ・ゴブリンの頭に全弾命中します。

「行きな!相棒!」

「私は私の責務をまっとうする!ここにいる者は誰も死なせn」

「いいから早く!」

「すみませーん!!!」

ダッシュで近づいたカノンは斧を紫色に煌めかせ、基本斧スキル《閃牙》を発動。


ドゴッ!!!


と鈍い音を立て、ネオ・ゴブリンがグラッと揺れ、青色のパーティクルを出しながら消滅していきました。


《!!YOU WIN!!》と表示されます。3人にドロップアイテムが表示され

「GG!」

とカイが叫びながら近寄ってくると

「ちょっと寄らないで、打つよ?」

「ッ.....怖...とりあえずフレつなごうぜ。」

「やっぱりナンパだったのね!このクソ男!!」

「うわ、ミカンさん、この人ミカンさんのハジメテ奪おうとしてます!」

「なんですって!?まさかそんな人なんて!この下衆!!!私のハジメテはカノノンにしか渡さないからね!!!」

「そうですよ姐さん!早くシちゃいましょう!」

「あれ、これフレ繋ぐだけだったよね?なんでいかがわしい話に...?」


このいざこざのあと3人はフレ申請をし無事(?)フレンドになれましたとさ。


「じゃ、またな!貧乳とカノン!」

「は?なんだお前殺すぞ。てか次会ったら殺す。」


─────────――――――――――――

最近やっとAK47のマガジンの位置理解しました。

AK47の出番をお楽しみに。

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