新入生歓迎会

「明日!新入生歓迎会しますっ!みんな来てね!とぉーくーにっ!空様くん?」


いきなり教室に誰かきたので驚くが、新入生歓迎会の誘いの人であったので安堵する1年1組

しかし、1人だけ安堵できてない人物が……


(な、なんでボクだけ名前呼ぶんだよ!お、おかしいだろ!?)


砕月空はいきなりの名指しで歓迎会への誘いを受けたので困惑してしまう


「キミのこと、色々と聞いてるもん!暁の子たちと仲良くてぇ〜、去年のクリスマスの近くに鬼神夜行の子と連絡先交換した時はとっても嬉しかったんだぁ!まぁ、その時は1人抜けちゃってたけど……」


(去年のクリスマス!ちょうどボクが辞めてる時じゃん……)


空はズキリと胸が痛くなる

去年のクリスマス前に空は鬼神夜行を脱退していた

もちろん色々と事情はあるのだが、後悔やまだ心の傷が空に深く残ってるのは事実


(あの時の件で信頼もプロデューサーもボクというブランドも全部……)


後悔しても遅いというのはわかってる

でも、空はあの時のことを思い出して後悔してしまう


「ま、とゆことで、空様くんは絶対に来てね!?歓迎会の主役なんだから!」


そう言って消えてった案内人

空は嫌だなぁと思いつつ、ルナとなら行ってもいいかもとも思った



「ルナ、ボクたち、まさか……」

「うん、迷っちゃったね……」


ルナと空は新入生歓迎会の会場がわからなく、迷ってしまった

2人とも特に方向音痴というわけではないのだが、いかんせん建物が複雑すぎる

ただでさえ広いのに、部屋も多いのだ


「もうさ、行かなくても……」

「どうしたんだい君たち?迷ってしまったのかい?」


タイミングがいいのか悪いのか、空がもう帰ろうとしたときに、1人の女子が話しかけてきた

女子にしては平均よりすこ〜し高い身長だが、高いとは言えない

スラリと長い脚を見せつけるかのようにズボンを履いている

しかし上着がブカブカ!めっちゃブカブカ!

空は思った


(この人、無理に男装してない……?服のサイズが身体に会ってない……顔は……かっこいいよりだけど……まさかコスプレイヤーさんなのかな?)


「その、あたしたち歓迎会の会場に行きたいんですが……」

「そうなんだね、ここの建物広いし複雑だから迷ってもしょうがない、付いてきて」


ルナが助けを求めると、男装女子は案内してくれた



「キミのお連れさん、空くんじゃないか?」

「っ!?」

「ふふっ、バレバレだよ?こんな可憐な見た目をした男の子、そうそういないからね」

「そ、そんなわけ……あたしなんか底辺生徒とあのトップアイドルの空……一緒にいるわけないじゃないですか!」


(ルナ!そんなに卑下しないで!ルナは世界一かわいいし、ボクの大好きな女の子だよ!)


「ふぅん……キミ、いじめの対象になりそうなのに……空くんと色々とイチャついてるとこめっちゃ見られてたよ?」

「うぐっ……!」


(ボクってこんなにファン多いんだ……みんなボクとイチャつきたいのかな?一回握手会開いたことあるけど……)

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