暁学園と空 1
私立暁学園
全国的にも珍しいアイドル科がある学校
中等部から大学、専門学校まである
紅楼学園よりも実績・歴史がある学園
しかし紅楼学園より人数は少ない
だが、実績は重ねているため、少数精鋭部隊なのである
砕月空はここの学園に所属していた過去を持つ
そして、大人気グループのセンターを務めていた
グループの名を、鬼神夜行という
空の他に2人のグループメンバーがいた
「ねぇ空、暁学園?にいたのは本当なの?」
「えぇ?ルナ知らなかったんだぁ、ほんとだけど?」
空はさっそくルナに問い詰められる
「わ、悪かったわね……そ、それで?なんで暁学園に残らないでこっちに来たのよ?べ、別にあたしと離れ離れになってほしい!ってわけじゃないんだからね!」
(ほんとは残ってほしい……来てくれて嬉しいよ……あたしの歌とダンス、目の前で視てっ!)
ルナはこころの中で思ってることをなんとか抑えて空を問いただした
空はう〜んと考え込んだあと
「ルナにはあんま詳しくは言えないけどさ……鬼神夜行……ボクがいたグループって解散してるんだよ、去年の11月くらい……かな?その時期にね」
「か、解散……?」
「まぁ、それで色々あって、ね」
空が言葉を濁したので、ルナは深く詮索はしないでおこうと決める
でも、空の見せた表情から、きっと壮絶なことがあったんだと悟る
(暁学園……鬼神夜行……どちらも闇がありそうわね……空が辞めちゃったくらいの)
ルナは空があんまりメンタルが強くないことを知っている
だから、自分が守ってあげなければ……という気持ちがあった
でも、守れなかった
なんなら普通に空の中学時代のことを全然知らなかった
(なんで、なんでなのよ……あたしは空のことが大好きなのにっ……なんで、なんで知ろうと思わなかったのよ……!あたしのバカ……!)
ルナは下を向く
表情は後悔に満ち溢れていて、空の手を強く握っている
「る、ルナ……人前だよ?」
「そんなの関係ないっ……!あたしたちは大切な……」
「ルナ、痛いよ……」
空はルナに手を握られて嬉しかったが、人前ということあって手を離すよう促した
ルナは渋々手を離した
「大丈夫、ボクはルナが隣にいる限り大丈夫だから……」
「空……無理は絶対にしないでね……」
「あとルナ……恥ずかしいよ……人前でしないでねっ」
空は顔を真紅の目の色のように真っ赤にしながら、ルナを見て訴えた
ルナはふふんと言って
「あたしたちのこと、他のやつらに見せつけてやりましょう!」
「や、やめて〜!」
ルナは強引に空にべったりしていくのであった
もちろん空は表面上は嫌そうにしていたのだが、内心はとても嬉しかった
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