仲良し幼馴染
同じ制服を着てる、と言っても見た目はかなり違う
髪の色が違うのだ
あと眼鏡をかけている
「な、なんで空がこの学園の制服着てるのよ!」
ルナはその疑問を空に投げかけた
空も自身と同じとこに入るなら事前に教えてくれるくらいいいはずだ
「ダメだった……?ボクも、ルナとおんなじとこに入りたかったの……」
ルナは自分の発言に大いに後悔した
空は、涙目で、今にも泣きそうな顔をして、上目遣いでこちらをじっと見つめていたからだ
「わ、悪くなんてないわ!今日、自分のクラスだけ確認しちゃったから、明日空のクラスを確認するわ!」
「ふふっ、ありがと」
空はクスクスとルナのことを見て笑った
相変わらず可愛らしい顔をしている
(空、何か隠してるわね……)
ルナは幼馴染の直感で空が何かルナに対して隠し事をしていると感じ取った
空のことだから、きっと自分と一緒がいいから絶対アイドル科にいる
でも、空ってアイドル活動できるのかな?
(空って、見た目はすごい美少年で、可愛らしいけど……陰キャコミュ障なんだよね……ファンサとか大丈夫かなぁ?)
実は空、極度の人見知りなのである
一緒にプールに行った時、空は女の子からナンパを受けてしまった
「ねぇねぇキミ、男の子でしょ?幼くて女の子っぽい骨格してるけどぉ、あたしたちを欺くのは無理なんだからね!」
「お姉さんたちと遊ぶ?楽しいよ?」
ナンパ女子はこのようにナンパした
それに対し空の反応は……
「ぁ……ぅ……」
目線をルナに向けて、ルナに助けを求めたのである
やれやれ、しょうがないわね、
とルナは思い、大好きな幼馴染のためにナンパ退治をしたのである
(空、可愛いからプールの時みたいにナンパされちゃうのかな?その時はちゃんと断れるのかな?)
他にも美少年な人がたくさんいるから大丈夫だろうと思うとルナは少し複雑な気分になった
(空が1番、1番可愛くてかっこいいんだから!)
ナンパされたくない、でも幼馴染が1番だからその魅力に気付かないのはイヤだ、だけど幼馴染は自分が独り占めしたい
ルナの中ではジレンマが渦巻いていた
「ぁぁぁぅぅぅ……!」
人前だが唸ってしまう
周りがルナに注目する
空はそんなルナにフォローをかける
「寮は明日からだから、今日、ルナの家に泊めさせてもらっていいかな?」
「へっ!?お泊り?お泊りっ!?」
ルナは愛する者からのお泊りの誘いを聞いて嬉しさのあまり跳ねてしまう
しかし、ルナはお泊りと大声で行ってしまったため、周囲からさらに注目を集めてしまった
(やべ……ここから離れさせる気で言ったのに、逆にルナが喜びすぎて注目集めちゃった……しかも生暖かい……うっ……はやくルナの家に行かないと……あ、あとボクってバレたら……)
空はぴょんぴょん跳ねたことで崩れたルナの制服のリボンをそっと直しつつ、ルナの住んでいるマンションへ向かった
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