第4話 後悔
暫くしてヒスイが落ち着いた。
しかし、ルリからの説明が始まることは無かった。
何故なら三人は、
「「「すぅすぅ」」」
三人は寝落ちしたから。
それから3時間後
最初に起きたのは、蓮華だった。
彼女はさっきも寝ていたので当たり前と言えば、当たり前なのだろ。
そもそも、あんなに寝てたんだから、寝なくてもよかっただろ?と思ったそこのあなた。想像してみてください。
突然異世界の神様達に、ラノベやアニメみたいに今日から異空間に行ってね!なんて。テンプレとは少し違うかもしれないけど。
それでも行き着いた先が、真っ白なこの空間。
ソレは良いとして、モフモフで可愛いヒスイとルリが、寝落ちしたのを見たらどうするか?
写真を撮ったり、眺めてる?
そう、答えは一緒に寝る!でした~。
だって仕方なかったんです。可愛い二人を見てたら、ね?仕方ないでしょ?
とか、フザケてみました、しかも語り風?に何故言ってみたか?ソレは、起きてステータスカードを見たら、『ショップ』があった・か・ら。いや、あったの知ってた!!さっき、見・た!!……忘れてたの……。
『ショップ』見て、思い出して、それから押してみたの……そしたら、あったの…クッションとか掛ける物とか色々。しかも、しかもポイントで買えたみたい………。
(どうして、どうして………。もっと、早くに気付かなかったの………)
蓮華が落ち込むあまり、膝を抱えてブツブツと独り言を呟いていた。ルリが起きたのも気付かずに。
「―――バカだ。私バカだ…」
蓮華の様子にルリが驚き、少し引いた。引いたがそのままに、できないので、気合いを入れて声をかけることにした。
「マス、マスター?お、おはようナノ?どうかしたノ?」
「――――ルリ……。おはよう。今私のバカ差加減に落ち込んでたの………」
「???」
ルリは分からなかったのか、首を傾げて蓮華を見上げてくる。
「………あぁ。あのね?ステータスカードに『ショップ』って所があったの……」
「そういえば、…あったノ」
「うん。それで、今…カード見て、あるの思い出して、押してみたら。買えたみたい。ポイントで……」
「?それはそうナノ?マスターにはもう、ポイントあるから?」
蓮華とルリが話していると、ヒスイが起きた。
「―――う〜。ニャ?マスター、ルリおはようニャ!」
元気良く、少し興奮気味にヒスイが二人声をかけるが。
ヒスイが見たのは、蓮華はスゴく落ち込んでいて、何故蓮華がそんなに落ち込んでいるのかが分からないのにルリが困ってる光景だった。
少し遅れて、ヒスイが起きたことに気が付いたルリ、床に手をついて落ち込んでいた蓮華が、ヒスイの方に顔を向けて挨拶を返した。
「「おはよう。ヒスイ」」
「マスター!!マスター!!初めて寝たのニャ〜〜!!気持ちよかったのニャ!!ね?ルリ!!」
「っそ、そうナノ!!初めてだったノ〜!!」
ヒスイの言葉を聞いて、ルリがその事に気付いたのか、ルリまで興奮して二人で騒ぎだした。
グッサリ
(……やっぱり、そうだよね……。二人が生まれかけで消滅しかけたって言ってたから。……まぁ、起きてから気付いたけど……)
「……っえっと、あのね……。初めての睡眠が床にそのままで、ごめんなさい。もっと早くに『ショップ』の事思い出してれば、マットレスとか枕、それにちゃんと掛ける物、用意できたのに……」
そこでやっと、二人は蓮華が何に落ち込んでいたのが分かった。
二人は顔を見合わせて頷き、蓮華に話しかける。
「マスター気にしなくてもいいニャー!!」
「そうナノ!!だから元気出すノ~!」
そう言って二人が蓮華を励まし続け、少し元気が出て落ち着いたようで、
「ありがとう、二人とも。次はもっと快適な睡眠を二人に体験させてあげるから~‼」
「「楽しみにしてるニャー/ノー!」」
三人は楽しみで、『ショップ』の画面で色々見てみることにした。
蓮華が『ショップ』を押すと、マンガやアニメでよくある、空中にウィンドしかもインターネットのショップが映しだされ。
そこには、上の方に『スーパー』『コンビニ』『ホームセンター』『ネットショップ』とあり、その下に所持しているポイントが表示されていた。
さっき蓮華が、見ていたので『ホームセンター』のページが出てきた。
「あ〜ベットとかマットレス、毛布それから枕は絶対に、買うとして……迷うね……」
「「わ〜!!いっぱいあるニャ/ナノ〜!!ネットショップ?だともっとあるニャ/ナノ〜!」」
蓮華は真剣に選び始め。
ヒスイとルリはキャッキャとはしゃぎ、自分達のステータスカードで『ショップ』を見始めた。
そして、二人してコレは?アレはと興味津々の様で、商品をタッチしては戻し、タッチしては戻すを繰り返し続けいる。
「――?……あれ?」
真剣に選んでいた蓮華が、ふとある事に気付き首を傾げ。ヒスイとルリも蓮華の声に反応して、蓮華を見上げる。
「マスター?どうしたニャ~?」
「何かあったノ〜?」
「いや、何か商品のポイントが……少い様な?あれ?」
「「???」」
ヒスイとルリは商品を見ていたが、ポイントは見ていなかった様で、蓮華が何に驚くというか戸惑っているか、いまいち分かってない様だ。
「だって1ポイント=1円だったでしょ?それがベットとか100ポイントいかないんだよ?マットレスも枕も毛布だって?おかしいでしょ!?」
「あ~ソレは、神様達が生活は保証してるからナノ〜」
「そうニャ~、だから生活に使うモノとかは、ポイント低いのニャ~」
「食料だったら高くても50ポイント位で、他のも高くて1000ポイント位ナノ〜」
「えっ!そうなの!!えっお得!これなら色々買える!!」
「「?何か分からないけど、よかったニャ/ナノ~、マスター〜」」
良く分からないが、取り敢えず蓮華が嬉しそうだから良いか?と思い始めた二人だったが、ある事を思い出して慌てる。
「「――っマスター!!ちょっとストップ、待って。ソレ神様達の罠ニャ/ナノ〜!?」」
「え?罠?何が?」
「あのね?あのね?ポイント低くして、贅沢させるニャ!」
「それでいっぱいポイントを使わせるノ!」
「このポイント、自分のステータス値上げたり、スキル買って、レベル上げたりできるニャ!」
「それだけじゃないノ!ステータスカードもレベル上げられるノ!あとガチャもナノ〜」
二人は次々にポイントで何が出来るかを言い出してきた。それはもう、必死に。
「う、うん。色々出来るのは分かったから。一回落ち着いて。」
二人は少し肩で息をする。
蓮華は『ショップ』の食料のページで水のペットボトルを買った。
買ったら直ぐに床が光、段ボールに水のペットボトルが2本入っていた。
段ボールから取り出し、水のペットボトルのフタを開けて、二人に渡す。
「でも、そんなに色々出来ると、……ポイントいくらあっても足りない気がする……」
水を飲んでいた二人は、コクコクと頷く。
「そーニャ、そーニャ!だから罠ニャ!」
「ステータスカードのレベル上げたら、もっと色々買えて、稼いたポイント注ぎ込みたくなる様にしてるノ〜!」
「神様達いっぱい誘惑するモノ用意してるのニャ〜」
「お〜っと、流石神様達、私達の欲を良く分かってるんだね~、……ホント」
蓮華が見たのは『ネットショップ』だった。そこには、電化製品や本、ゲーム等が少し、薬や化粧品、シャンプー等や美容品等があったからだ。しかも、大体100ポイントで買える。
そして蓮華は日本での生活を思い出して、顔が引きつる。
(これステータスとかスキルにポイントかけないで、ショップで買い物にポイント注ぎ込み人出てくるでしょ)
思わず蓮華の口から「っうっは〜」と低い声が出た。
それお見たヒスイとルリがマネして、うは~うは~言うのだった。
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