第2話 大学時代

 コンプレックスの塊だった。自分は何にでもできるという万能感に溢れていた。でも、ゼミのプレゼンで自分の能力の低さを痛感した。毎回、自分が成長している感覚はなかった。しいていえば、本を読むことに興味を持った。小説サイトや図書館や書店に売られている本を手に取るようになった。文学というものに興味を持つようになった。

 偏差値が低いのがコンプレックスだった。今もそうなのかもしれない。ただ、今は学び直しをしたいと思う。小説を含む文学や芸術を一から勉強したい。そう思って、小説論を勉強するが何一つ頭に入ってこない。自由に書くほうが自分にはむいているのだろうな。自分は集団の中でうまく有能と思われたいという承認欲求はあった。でも、そのために具体的な行動に落とし込むことまではできなかった。

自分より、行動力、コミュニケーション能力がある人をみて、勝手に落ち込んでいた。学歴をひっくり返すだけの能力も持ち合わせていない。自分が文章を書いて、頭が良いと思われたいという欲求はある。

 いろんな人から良い刺激をもらいたい。コンプレックスを良い方向に努力するプラスのベクトルに向ける必要がある。


 自分は、何のためにやっているか。コミュニケーション能力というものを身に着けて、生きやすくしたいという漠然とした思いはあった。大学で人と関わりたいと思うようになった。


 きちとんとした青春を送ることが許されなかった高校時代を反省した。陽キャラがひしめく中、隅っこのほうで申し訳なく集合写真に写っていた。

 自分という存在がいかに無力かを思い知らされた。自分のことで周りに気遣いをしてもらうこともあった。

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