第4話:水着とデートと救出と

「小雪ちゃんフライパン焦げちゃってるよ」

「えぇっとどのくらいの強さがちょうどいいの?」


 俺らは今家庭科の授業で玉ねぎ炒めを作っている。

 俺と大介は同じ班のため同じ班の他二人は唖然として見ていた。

 なんと大介は料理までもできるハイスペック男子なのだ。


「ジョー!少し水を増しておいてくれ」「OK,3mlほどでいいか?」「よし、じゃぁフライパンに入れてくれ」


「...ジョーと大介がいる以上俺らの出番なくね?」


「おーい手の空いてるやつ~米研いでくれ」

「あ、りょ、了解」


 大介の指示のおかげで苦手な料理がうまく行ってるぞ、さて、なんか教室中が焦げ臭いような気がするが....


「先生ーー!ガスが爆発しそうで怖いですーーーーー!」


「...あれもうフライパン使えないやr」


「みんな伏せろ!!!!!!」


 俺は大声でみんなに伏せるよう大声で叫んだ。


           バァン!!

「大丈夫みんな!けがはない?

「私は大丈夫です。」「俺も大丈夫です。」


「ジョー、ごめん」

「お前にけががなくて安心したよ」


 俺は小雪を守るために勢いよく小雪に飛びつきガスのそばから離した。だが、


「ジョー、その、助けてくれてありがとう。」

「おう、お前は大丈夫か?」「大丈夫だけど、その、」


 そう、俺と小雪は今重なり合っている、どういう事かというと

 俺は今小雪の上に寝そべっている感じである。つまりは小雪の胸が俺の腹辺りにあたっているのだ。

 流石に授業中のため即立ち上がったけどな。


「ジョー、やっぱお前軍人なだけあって色々と知っていたんだな」「...まさかガス攻撃の訓練が複数の命を救うなんて俺思ってなかったわ」


「...ところで小雪のおっぱいって弾力良かったか?」

「大介、下心丸見え過ぎるぞ」「まぁ、でかかった」

「フォー―ーーーーーー!!」


 大介って意外とスケベなところあるんだな、ところで小雪の方はどうなっているのだろうか。


「小雪ちゃん大丈夫?」「う、うん」

「どうだった?ジョー君の体。」「...腹筋バキバキだった」

「あぁ、筋肉ある人っていいわぁ...」


 どっちもどっちじゃねーかよ、これ水着忘れてきて正解だったわ。大介もこんな悩みがあるんだろうなぁ



「ごちそうさまー!」「嘘でしょ!?超盛り5杯をめちゃ早く食べるなんて」「俺だって...負けてらんない...」「おい、さすがに無理しなくていいぞ」「駄目ですよ浅尾先輩!学校の野球部は絶対に僕が引き継ぎますから...ね」バタ//


「やれやれ、大介、後輩君借りるぞ」


 俺は大介の後輩を持ち上げ、


「おりゃ!」

「あ、あぶねー、ありがとうございます」

「お前、無理のしすぎはよくないって」


 俺は大介と大介の連れてきた野球部の後輩と一緒に食堂で昼飯を食べていた。...そして後輩君が白米をのどに詰まらせてしまったのだ、でもすぐに救出したよ。


「ところで先輩方次水泳じゃないでしたっけ?」

「...そうじゃん!ジョー急ぐぞ」「俺見学なんで焦る必要ありませーん」「くそがーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


「相変わらずジョー先輩日本語上手いっすね」「そうか?」



 水泳、それは体育の授業の一種、そして男として女子の水着姿が見れるとても縛らしいイベント。


「なー浮かれてんだよ」

「なんだよ大介、筋肉自慢しに来たのか?」

「ちげーよ、俺はただ、、、」


 どうやら大介は顔を赤めさせて俺に何かを訴えかけるような感じだった。どうせしょうもない事だろうが聞いてみることにした。


「もったいぶらず言ってみろよ、」

「俺、ここでかっこいいとこ見せたら小雪に注目してもらえるかなーって」「大介よ、うぬぼれすぎだろ」


 こいつはしらないんだろうなぁ、コユキと一緒に風呂入ったことのある俺を。


「あのさぁジョー、」「今日の放課後絶対に予定空けといてよ」



「...スク水姿の小雪に囁かれたご感想をどうぞ」

「最高っす」「俺もされたいーーーーーー」

「お前は自分で他人からの信頼を落としたいのか?」

「あぁもう小雪からエッチなことされるのなら自分の身がどうなろうと構わねぇ」「この証言を野球部のみんなに見せてぇよ」


「はーい今からクロールで端から端まで競争だ、成績は付けないからリラックスして挑んでくれ」


 はぁ、やっぱ俺もプールで泳ぎたかった。米軍基地で水泳なんてただの拷問なんだ、俺だってたまには水泳を楽しみたいんだ。

 ...そういや小雪って泳げなかった気がするんだが大丈夫だろうか、さすがに10年くらいもたてば泳げるようになるだろう。


「た、助けて――!」


 どこからか助けを呼ぶ声が聞こえた、その声はもうすぐに分かった。小雪だ、とても深い部分に居るのだが何故泳げないのに深いレーンで泳いでるんだ、あいつの好奇心は命にかかわることが多い。

 俺は服を脱いで泳いで救出しようと試みる。その時だった

 別のレーンで一人がバシャ―ンと飛び込んだ音が聞こえた。


「は、早い、」「大介君かっこいい!」


 なんと大介が小雪を助けに行ったのだ、しかも泳ぐスピードが人間離れしている。まるでカジキのようだ。


「小雪、大丈夫かい?」「あ、ありがとう大介君。」

「そ、その...抱っこして...欲しいな...//」

「...分かったよ」


 やっぱ小雪の事が好きなんだなあいつ、成功したんじゃんか。

 しかし小雪に関してはこのまま授業を受けていたら何が起こるかわからない、


「大介、小雪をこっちに」


「...あとは頼んだぞジョー」


 いつにもなく真剣な顔だった。きっと本気で心配しているのだろう。


「ジョー...//大介君に惚れそう...////」

「そうか、似合うと思うぞ」


 もちろん似合うなんて言葉は嘘である。俺だって小雪が好きなんだ、ただほぼ親友のような存在である大介も小雪が好きなのだ、友として、そして恋愛ライバルとして、





                                               



            ゼッタイニコユキハワタサナイ(ಠ益ಠ)


放課後、俺と小雪は近くにあるモールで水着を買いに行く所だ。


「いやぁ私って幸せだなー」「お前一日に二回も命落としかけてんだかんな」


「だって、ね?」「上目遣いしてくんな」「冷たすぎる」


「ってかさ、今から行くとこどこかわかるでしょ?」

「...モールだろ?そこで俺の新しい水着買うんだっけ?」

「そうだよ!ジョーの筋肉を見たいんだからさ」

「あんた風呂で一回見てるだろ」

「あれはしっかりと見てなかったからノーカンです~」


 なんだろう、今ものすごく帰りたくなってきたよ




「おぉ、随分とでかいんだな」


「ここのモールはアスレチック施設の向かいに飲食店があったり同じ階に映画館もあったりとデートには丁度いいとこなんだよ?」「デートとか...水臭いこと言うなよ...」


 小雪が最近俺にくっついてくる気がしてやまないのだ、


「...私の事好きになってもいいんだよ?」


 ...なんでこいつは俺に恋人つなぎしながらモールに入ろうとしているんだ?ねぇ、なんで?怖いよ小雪、お前は一体何がしたいんだ?




「なぁこれサイズ的に丁度いいんじゃないか?」

「うーん、試着できるし着てみたら?」


 俺は小雪と水着を選んでいた、しかし俺に合うサイズが本当に少ないんだ。


「Exceuse me wear the swimsuit?」

「あ、俺日本語喋れまっせ」「!?」


 案の定その反応をされるのは分かっていた、

 そして、「試着したいです。」

 そう言って試着室へと行く



「ジョー?サイズいい?」


 小雪が俺に聞く


「あぁ、これ、うん、」

「開けるよー?」「え、少し待ってくんなi」

      

       バァ!!!


「な、え、?」


「恥ずかしいからよ、早く閉めてくれ...///」


「...なんでそんなかっこいいの?」

「その質問は訳分からん」


 急に試着室のカーテンを開けられ俺は恥ずかしいのにかっこいい言われたら訳分からんて


「ご、ごめんね!...//」

 バサ……


「....一体何がしたかったんだアイツ」


 小雪に悪いことをしてしまったと思い落ち込んで下を向いてみると、


「...そっか、あいつ筋肉フェチだったのか」


                うん納得した~


「小雪~これにするわ、」「あ、私もジョーと遊ぶ用の水着買うつもりだからさっさと試着室でてくんね?」

「お前も買うんかい」


 ちなみに小雪が手に持っていた水着はフリルの水色のビキニだった。普通に似合いそうではあるんだが、胸のサイズ大丈夫なのか?  それに俺の理性が保てるのだろうか


「お待たせ―」「ウルトラぺ〇し⁉」


「ど、どう?似合う...//?」


 ...はっきり言おう、完璧すぎる!!!!!!!!


「おい、あの人可愛くね?」「あの外国人いなかったら俺ナンパしに行ってるレベルだわ」


外国人って絶対俺の事なんだよなぁ...


「ねぇもっとしっかり見てよ!」

「あ、あぁわりぃ」


見て言われても目のやり場に困るんだよ―――!

まず水着と小雪のスタイルが丁度良すぎるんだ

滑らかな太ももにすべすべの腕、更に大きな胸にぷりぷりのお尻



これのどこを見ろってんだ?A.もちろん全部である


「う、うん...似合ってるぞ」


「やったー!じゃぁ来週の祝日は海行くぞー!!!!」


...へ?  「おい待てそれ聞いてないぞ!?」


「大丈夫、ジョーのお父さんにも許可は貰ってるから。んじゃ私着替えるねー」


そういって試着室のカーテンを閉めてしまった。

ま、まぁブラッドリー家と土田家で行くんだったらまだ考えなくはないが、


「あ、その日お母さんたちはライブで踊るらしいから二人きりで行くよ」


「あ、いやでも俺のダディがまだいr」「あんたのお父さん軍のお偉いさんでしょ」「...はぁ」


俺がなんで二人きりの海がいやなのか教えてやろう、

俺は泳げないのだ、いや、一応クロールとかはできるから泳げないと言えば噓になる。実際には着衣水泳でないと泳げないという事だ。水着なんて着て泳いだら海パンが脱げて一生ネットのさらし者にされるに決まってる。


「ジョーお待たせ~」


「こちらでお間違いないですか?」「はい、お願いします。」

「結局別の水着にしたんだね」


「っていうかそれだとジョーの腹筋見れないじゃん(小声)」


「わりいな小雪、俺全身覆ってないと泳げないんだよ」

「あんた特殊すぎない?」

「それにフィットネスウェアに憧れてたってのもある」

「ほらそれもよこせ、買ってやるから」


そうして二つ一緒にクレカで支払い店を出た。



「いやぁ放課後の買い物は楽しいね」

「俺は早く家帰って寝たいんだが」


翌々思い返すと今日が日本の学校初日だったのだ、そこから小雪の買い物の付き合いとまでなるとちょっと疲れる。


「すまん、少しトイレ行かせてくれ」


俺は小雪に言って席を外す


「はぁ、本当にタイミングだったりを考えて欲しいわ、」

「...でもそんないい加減な性格が好きだったりするんだよねぇ」


       ドゴォ―ン//////


「な、何の音!?」


「おい、今の何なんだ!?何が起きた?」

「お前、ズボンのチャック、閉めろ」「わりぃ」


「んで、なんださっきの爆発音


用を足した瞬間、トイレからでもわかるほどの鋭い爆発音が響いた。音の出先は恐らくフードコートと推測した。


「おい、あの中に人がいるぞ」

「駄目だ、火が燃え移って助かりそうにないぞ」


「どうしようジョー、消火器はここら辺にない、、よ?」

「ジョー!どこ行くの!?」


俺は無意識にフードコートへと走っていった。なぜかわからない、とっさに動いていた。


「どけろ!」


俺は火の海へと飛び込んだ、もちろん命を落とすかもしれないし小雪を心配させてまで救出しようとしている。


「おーい!だれかいないのか!!!?」


                 「help... me...」


どこかしらか英語が聞こえた。恐らく外国人の人だろうか、

声の出どころに向かうとそこには、


「メ、メリー?」「j、Joe...」


...今度は俺がお前を助けてやる









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俺と彼女の異文化恋愛 かまぼこ @hitachihibari

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