第14話 唐突なNTR(?)によって脳が破壊どころか爆発されました

 ノアに腕を抱きつかれながら何とか学校に到着した。

 学校に到着したが、未だにノアは周りの目を気にせずに、にやにやしながら腕を絡めて胸を当ててきている。

 ノアに「着いたからそろそろ離してくれ。」と言ってみると、なぜか腕を絡める力が強くなり、やわらかい胸の感触がさらに伝わってくる。

 ······ノアも優奈と同じタイプなのか?


 腕を抱きつかれたまま下駄箱で上履きに履き替えた瞬間、朝の会が始まるチャイムが鳴り響いた。

 ······2人揃って仲良く遅刻しました/(^o^)\\(^o^)/




★★★★★


 ギリギリ朝の会に遅刻してしまったが、1時間目の授業を受け終えて10分休みに入った。

 ······入ったのだが、現在クラスメイトが僕を取り囲んでいる、主に男子が。

 こんな学校のお姫様みたいな人と2人で遅刻してきたらさ、まあこうなる気はしてた。

 ノアと一緒に登校するのを見てた男子はせいぜい嫉妬ぐらいで済んでいたが、クラスメイトの男子は嫉妬を越え、殺気すら放っている男子までいる。

 ······あと何か一部の女子からも殺気を向けられている。


「どういうことだお前!ノアちゃんと一緒に入ってきて!」

「もしかしてノアちゃんと付き合っているのか!?どこまで行ったどこまで!」

「このクラスのルール忘れたのお前?ノアちゃんとはお近づきになるのは禁忌であり、遠くから拝まなければならないルールを!」

「俺のノアちゃんがあああぁぁぁっ!!!」


 クラスメイトの男子が各々発狂していた···うーん、突っ込みどころがありすぎる。

 まずさ、話しかけずらい雰囲気はどこいった?何か俺たちマブダチだよな、みたいな雰囲気で発狂してくる。

 付き合ってるっていうか、何ならこっちから振っちゃたし···てかどこまで行ったかとか中2が聞いてくるなよ。

 てか禁忌犯しちゃってごめん、まさかそんな拝むとかさ、女神様みたいなルール有るとは思わないじゃん······でもどっかで会った女神様よりは女神様っぽいかも。

 あと確実にお前のノアちゃんではないから安心しろ。


 なぜ大人数に囲まれているのに落ち着いているのかというと、中2だから威圧感がないのもあるが、前世でも似たようなことがあった。


 前世の何の変哲もない僕に優しくしてくれた女の子がいた。

 その女の子は優奈みたいな感じで勉強もできて、スポーツも万能であり、さらにかわいくて男子からモテモテ、そんな女の子が優しくしてくれてた。

 モテモテな女の子が僕に話しかけてくれてた訳なのだが、当然その女の子が好きな男子生徒から何回も問い詰められた。

 前世でイケメン陽キャに問い詰められるのを経験したお陰で、今平然としてられる。

 優しくしてくれたのに···誰かさんに転生させられて······突然いなくなっちゃって·········今頃どうしてるかなあの子·········……


「優希に告白したけど振られちゃった。けど友達から始めようって言ってくれた。」


 隣の席に座っているノアが頬を赤らめ、恥ずかしそうに火に油を注ぐ発言をしてきた。

 そんなこと言ったら勘違いされるし、また男子が発狂しちゃうじゃん。

 隣で頬を赤らめながらこちらを見つめてるノアに、お前何言ってるんだよと軽くサインを送ってみたところ、そっぽを向いてしまった。


「嘘······だ······ろ·········」

「俺の······ノアちゃんが······俺の物なのに、他の男に告白とか······もはや浮気······」

「おいおいお前、ノアちゃんが頑張って告白したのに断るとかそれでも本当に男か?」

「いやこれはもはや浮気というより···寝取られ、NTR······う、うわあぁぁぁぁぁ、唐突なNTRによって脳が破壊どころか爆発されました。」

「オマエ······ゼッタイ······コロシテヤル······」


 うーーーん、非常に日本の多様性を感じる···てか僕を殺そうとするな。

 まあ当然問い詰められるとは思っていたが、想像以上だな。

 中2なら高3より静まると思っていたが······逆に今の方がそういうことに盛んな時期なのかも知れない。

 中学生の場合、直接その場で問い詰めてきているが、前世の高校生の時は放課後とかに呼び出された。


 てかやっぱ優奈然り、中2男子然り、覚えるはずのない言葉知ってるな。

 浮気ぐらいなら知っててもおかしくないが、NTR···何なら構文······どこで知ったんだよ。

 最近の若者はすごいなぁ······


?」


 わざと名前を強調するような感じで僕の名前を呼んできた。 

 そっぽを向いていたノアは、じっとこちらを見つめてきている。

 すると、突然名前を呼ばれて戸惑いながらクラスメイトに囲まれている僕に向かって、ノアがにやっと笑いながらこう口にした。


「今日も2人で登校してる時に···胸の感触楽しまれちゃったし♡」


 ただでさえ発狂してる男子生徒に対して、トドメを刺すかのように言った。

 ノアが誤解をされるような言い方をしてきたせいで、もちろん男子生徒は「揉んだのか?あの宝石を揉んだのか?」と言ってきて「いや揉んだ訳ないだろ!」と返すのだが、僕の発言よりノアの発言の方が信じられ、10分休み終了のチャイムと共に絶望した顔で席へ戻っていき、2時間目の授業が始まるのだった。




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 まだノアはそんなにやばくない···まだ、ね?次回から、ね?


 1日で2000PVとか★20個ぐらい増えてビビった。

 

 てか最近タイトルでふざけすぎてる。

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