第12話 やはり妹はかわいい
お姉ちゃんは部屋から出ていったが、まだ優奈が隣で無防備に寝ている。
朝ごはん作るか······幸い前世で1人暮らしをしていたおかげで、そこら辺の高校生よりかは料理できる自信がある。
冷凍食品とかいう悪魔に頼ったりせず、ちゃんと自炊してたからね···ただお金がなくて節約のためだけど。
「······お兄ちゃん、おはようのぎゅっーーーう!」
重い腰を上げようとした瞬間、すやすやに寝ていると思われた優奈が勢いよく抱きついてきた。
お前も実は起きてただろ······まあかわいいからいいか。
「お兄ちゃん、優奈には育乳してくれないの?それとも優奈のは小さいから揉んでくれないの?」
いや起きてるやん、しかもお姉ちゃんの胸揉んでたことバレバレだし。
「朝ごはんの準備しないといけないからさ、ちょっと今は揉めないかな······」
とりあえず今は断っておく、あとは未来の僕が何とかしてくれるだろう···たぶん。
この考え方は後の自分の首を絞めるだけなのだが、なぜかやめられない、止まらない、カ○パえびせん(???)
「じゃあさお兄ちゃん、リビングまで抱っこして!抱っこしてくれなかったら、楽しい楽しい朝の育乳タイムが始まるよ!」
「優奈は兄に胸揉まれて恥ずかしかったりしないの?」
「そりゃ恥ずかしいけどさ!」
「けどさ?」
「お兄ちゃんには言ってなかったけど、仲のいい友達がいるの、女の子だから安心してね。」
「別に性別はどうでもいいけど······」
「それでさ、その女友達に胸の大きくする方法聞いたらさ!」
「うん······」
もう何となく分かった気がする。
あれだろ、人に揉んでもらったら大きくなるとかいう、まじで何の根拠もない謎の噂だろ。
「その女友達が「好きな人に揉んでもらったら大きくなるらしいよ!」って言ってきてさぁ。」
うん知ってた、好きな人なのは想定外だったけど。
優奈に何教えてるんだよ···知るはずのない言葉の数々(例、既成事実)を使っていたのは、女友達のせいなのかもしれない。
「だからさ、お兄ちゃんに揉んでもらえば大きくなるかなって思って。」
「はは、朝ごはん作らないといけないから抱っこでいいかな?」
「むぅーーー、また今度揉んでもらうからね!」
「分かったからリビング行くよ。」
「ふへへ、お兄ちゃんの匂い·····」
正面から力強く抱きついてきた。
「間近で見るお兄ちゃんの首筋、えっちすぎるから舐めていい?」
「いい訳ないだろ。」
首筋がえっちとかどういう感性してるんだよ。
普段から露出されている生足に興奮する足フェチみたいな感じなのか?首筋フェチ······いやないな。
アホみたいな会話をしながら優奈を抱っこしつつ、リビングに向かった。
あと優奈は信じられないくらい軽かった、胸はCで年のわりに大きいのに。
★★★★★
現在、作った朝ごはんを3人で食べ終えて、僕の部屋に戻ってきている。
夜ご飯の時とは違い、4人用のテーブルの片方に3人が座るキツキツな状況にはならなかった、よかった。
まだ転生して2日目なので情報が欲しいため、怪しまれない程度に色々と2人に聞いてみた。
まずこの家には僕含め、3人しか住んでいないらしい。
母親と父親もいるらしいが、仕事の都合上半年に1回程度しか帰ってこない。
今日の朝ごはんは僕が作ったが、普段はお姉ちゃんが3人分作っていたらしい。
1人暮らしの自炊でもきつかったのにさ、学生で3人分の料理とか考えたくもない。
ご飯は僕とお姉ちゃんの1日交代で作ることになった。
高校生になったらまた1人暮らしをしたいため、料理の腕を磨いておくのもいいと思う。
お姉ちゃんは大学1年生らしい、そして優奈は中学1年生、僕は中学2年生。
お姉ちゃんはこの家から1時間程度かかる大学に通っているらしい、しかも頭いい大学だった。
お姉ちゃん、大学に通いながら毎日3人分の料理作ってたとかバケモンか?
お姉ちゃんを初めてすごいと思った、昨日の言動とか行動が酷すぎただけだが。
優奈は中1で僕と同じ歩いて15分程度の中学に通っているらしい。
優奈は非常にモテるらしい、朝ごはん食べてる時に愚痴を聞かせてきた。
もうすでに2桁以上もの男子に告白されているらしい。
まあ見た目もかわいくて、声もかわいくて、胸も中1とは考えられないぐらい大きくて、勉強もできて、バド部で運動できるとか完璧すぎる···モテない理由を探す方が難しい。
男避けのために彼氏役をお願いされたが、面倒事に巻き込まれそうだったので丁重にお断りさせていただいた···てか苗字が同じだったら兄って普通にバレるだろ。
あと学校に行く準備をしてたら盛大に驚かれた。
どうやら前の僕は半不登校的な状態だったらしい。
先生がせめて週1は学校に来て欲しいとお願いしたところ、週に1度だけ死にそうになりながら授業を受けて家に帰る、2人によるとそんな状態が続いていたらしい···そして速攻部屋に引きこもる。
まあそんな状態から自ら学校に行こうとしたら、驚かれるのも無理ないと思った。
転生してイケメンになったからといって、中身はそこら辺にいるただの高校生。
しかも半不登校状態から急に登校してくる。
クラスで浮いたりしないかな、大丈夫かな······1人ぐらいは何も気を使わずに話せる友達欲しいなぁ······
まあ大体こんな感じ、思ってたよりも優奈とお姉ちゃんがハイスペックで驚いた。
でも2度目の中学だからといって、特別何かする訳ではない。
前世と同じように目立たず静かに過ごすのが性に合っている。
仲のいい友達1人か2人作って、そいつと出かけたりして遊ぶ。
そして家では甘々なラブコメとえっちな絵を描く···完璧か?
遂に学校に行く準備を終わらせ、ほぼ3年ぶりの中学に1人で向かうのであった。
優奈に一緒に学校行こうと誘われたが、これも丁重にお断りさせていただいた。
--------------------
次回、0話の会話に出てきたアルビノのかわいいクラスメイトが登場します、たぶん。
ちゃんとやばい奴だから安心してね。
10000PVとフォロワー350人と★50越えました!
ありがとうございます!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます