君はサブでしょう?

鈴乱

第1話


ねぇ、僕がいつ、君に口を開いていいって言った?


ふふ……。


ダメじゃないか。ただの人形が勝手に喋ったりしたら。



君がここにいられるのは、誰のおかげか理解してない訳じゃないよね?


さすがにそれを理解できないほど馬鹿だとは思ってないんだけど、僕の見込み違いだったかな?



ねぇ……、何度も言い聞かせたはずだよ?


まだ……足りてなかった……?


あれだけ、何度も何度も君に伝えたはずなのに……君は一体何をどう聞いていたの?


あぁ、そうか。


僕の言うことなんて、冗談か何かだと思ってた?

ただの冗談で、本気じゃない、って……


ふぅん……。そう……。


僕のことを、見くびっていたのかい?


従順に従っているふりをして、腹の底では僕のことを嘲笑ってた……?


……。


それは……どんなに楽しかったろうね。


僕のことを内心で馬鹿にして、大笑いでもしていたんだろう?


充分に、楽しめたかい?


君の中で僕を弄んで、君の心は晴れたかい?


そう。それは……よかった。



……それなら、次は、僕の番だよね?


君が僕をいじめて楽しんだなら、お返しをしなくちゃいけないでしょう?


それが、礼ってものだから。



……はじめに言ったはずだけどな。


君は、僕のサブであって、僕の一番じゃない、って。


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君はサブでしょう? 鈴乱 @sorazome

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