約束


昼食後、教室へ戻り、スマホを見ると、連絡が1件来ていることに気づいた。

神谷さんから連絡が来ていないことを思い出し、スマホの画面を見る。


『これからよろしくね、恵ちゃん』


神谷さんではなく、霧島先輩からの連絡だった。

何故だか少しガッカリしている自分がいた。

別に、神谷さんからの連絡を待っているわけじゃないし。


『こちらこそ、よろしくお願いします』


と連絡し、午後の授業は睡魔が襲ってきたため寝て過ごした。佐倉に起こされた時には全ての授業が終わっていた。


帰り支度をし、何となく、昨日神谷さんと話をした公園へ向かうことにした。理由は特にない。

会えたらいいなとかでは断じてない。


「まぁ、いないよね」


やはり神谷さんの姿はなく、子供たちの遊ぶ声だけが公園内に響いていた。


「神谷さん、なんで連絡ないんだろう」


あんなに好きとか、連絡先交換した時に嬉しそうだったのに連絡がないというのは少しおかしい気がする。まぁ、別になんでもいいんだけど。


少しだけ公園で休んだ後、自宅へ帰ることにした。

コンビニでお菓子ぐらい買おうと思い、コンビニへ向かう。

コンビニへ着き、中へ入りお菓子を選ぶ。

レジを見るが、神谷さんの姿はなかった。


レジを済まし、今度は夜ご飯のためにスーパーへ向かう。


食べるものを考えながら買い物をしているとスマホから1件の通知音がなった。


『連絡遅くなってごめんなさい。なんか通知ONにしてなかったみたいで今気づきました・・・。改めてこれからよろしくね!』


神谷さんからの連絡だった。

やはりどこか抜けてるようだ。

文面を見て慌ててる様子が思い浮かび自然と笑がこぼれる。


買い物を済まし、自宅へ帰る。


『大丈夫です。気にしてないので。よろしくお願いします。』


相変わらず自分でも驚くぐらい素っ気ない返事をする。

絵文字とか、顔文字とか、使い慣れてないのがバレそうだが。


『ありがとう!もし恵ちゃんさえ良かったら、明日土曜日で私も休みなんだけどご飯とかどうかな・・・?勿論無理にとは言わないから・・・!』


カレンダーを見ると明日は金曜日だった。

土曜日は明後日だが大丈夫だろうか。


『いいですけど、明日は金曜日ですよ』


『ほんとだ!勘違いしてた・・・明後日だったね、明後日の土曜日はなにか予定あるかな?』


本当に勘違いしていたらしい。

歳上だが少し心配になる。


『予定ないので、土曜日いいですよ。神谷さんにお任せします。』


と送ったあと暫く連絡がなく、ご飯とお風呂を済ました。


『じゃあ、土曜日の10時に公園で待ち合わせでもいいかな?駅だと人いっぱいで合流出来るか私が怪しいから』


自分が合流できるか怪しい。と真剣に言ってそうなのが思い浮かび口元が緩む。


『分かりました。楽しみにしてます』


と送ると可愛いうさぎのOKというスタンプが送られてきた。


休みの日に遊ぶ事など久しぶりなため、なんだか楽しみだ。





これは、友達と遊ぶ?デート?どっちになるのだろうか。と考えながら眠りについた。


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