相談

教室に着き、自分の席へ座り、コンビニで買った朝食を食べるが、朝から色んなことがあって疲れてしまった。

「めーぐーみ!おはよう!あれ、どうしたの?なんか、疲れてる顔してるけど・・・」


遅れて登校してきた佐倉がこちらを心配そうに見つめている。

疲れてるのが顔に出ているのだろうか。

隠し事が出来ないな、なんて。


「麻衣には分かるんだね・・・。聞いて欲しいんだけど・・・。」


そして、今朝あったことを相談する。


「そんな事、あるんだね・・・」


佐倉も驚いた様子で聞いていた。

まぁでも、見られてるのは気のせいな可能性が高いと思うが。


「うーん、でも急になんでだろうね?昨日までは何もなかったわけだし・・・。

昨日何かしたり、何かあったりしなかった?いつもと違う事した、とか。」


思い当たる節は昨日の神社の事しかない。


「もしかしたら、昨日帰り道の途中にある神社に行った事って関係あるのかな」


昨日の出来事を思い出しながらぽつりと呟く。

今まで、神社で願い事をしても叶った事が無いが、いつもと違う事はあの神社に行った事しか考えられない。

しかも、硬貨ではなく、紙幣を入れて願ったのも初めてだった。


「あー、あの神社ね。確か・・・願い事が良く叶うって噂の神社だよね。

特に恋愛の」


・・・え?

恋愛関連の願い事が良く叶う神社?


「もしかして、恋愛系のお願いをした?」


昨日恋人は今はいらない的な事をいったそばから、恋人が欲しいと願った事は口が裂けても言えない。


「そんなわけないじゃん!ただ寄っただけだよ。」


上手く誤魔化せただろうか。こればかりは、本当の事を言う訳にはいかない。


「そっかぁ、じゃあ、なんだろうね。本当にコンビニ店員さんが前から恵の事好きだったのかもしれないし、見られてる気がしてるだけかもしれないし、

うーん・・・」


真剣に考えてくれているが、多分、原因は、あの神社だろう。

いやでも、恋人が欲しいと願ったが、あのコンビニ店員さんが恋人になるという事なのかと考えるが、私は彼女ではなく、彼氏が欲しいのだが。


そして、神社での願い事が叶っているのだとしたら、モテたいという願いも叶っているのだろうか。

確かめようがないがそれなら嬉しい気もする。


「ほんと、なんだろうね。まぁでも、あまり気にしないことにするよ。」


ならいいけど、と口を尖らせる佐倉に何かあったらまた相談すると伝え頭を撫でる。

「ぅ、ん、絶対だよ。」


そんな佐倉の顔はいつもより、少し赤い気がした。




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