日々を暮らす中で見過ごしている些細な出来事も、気付いてしまうと積み上がって怪異に至る。どの話も日常にありふれた一幕から始まるのに、後味はしっかりゾクリとさせられる。そんなホラー短編集です。1話辺りの長さが丁度よく、読みやすいのもおすすめです!
「変化する」という言葉は、どちらかというとポジティブな意味で使われることが多いと思います。例えば「時代の進歩に合わせて変化する」みたいな。でも変化は必ずしもポジティブなものとは限りません。本作はいつも乗る電車の、いつもの定位置か見える、いつもの風景にある変化が生まれるます。その変化は、詳細こそわからないものの、少なくともポジティブなものでないことは確か…いつもの定位置も変化したくなるものでした。