第9話 突然ですが、ワイバーンと戦いませんか:続き
モノウィッチは、ブロンズランクになるための作戦として掲示板に張り出されていたグレイワイバーン討伐のチラシを指差した。
「グレイワイバーン討伐依頼。依頼主はウォルラント王国。国軍と冒険者合同の大人数討伐募集です」
大人数討伐。
協力なモンスターが出現したときなど、軍・民間から人員を集めて戦うものだ。
そのほとんどは今回のように「国」が依頼主となる。
しかし……
「グレイワイバーンを大人数討伐?」
グレイワイバーンはドラゴン類の中でも比較的弱いモンスターだ。
国軍まで動員して大人数でやるような相手ではない。
「そこが重要なんです。通常、グレイワイバーンは大人数討伐の対象とはならない。にもかかわらずそれに指定されている」
「となると……強化変異種か」
「ええ」
強化変異種は文字通り、突然変異により通常種から能力が変化したモンスターだ。
確かに私も宮廷魔術師だった頃、変異種との戦いに立ち会うことがあった気がする。
「大人数討伐の多くは強敵が相手なので、その分ランクも上昇しやすいんです。とはいえ、魔王軍戦と同じく参戦できるのがブロンズランク以上なのが普通です。でも今回の案件はアイアンランクから参加できます」
「なぜ?」
「勇者ユリウスが行軍の途中で近くを通るらしく、そのついでに立ち合うそうなんです。勇者がいれば、他が弱くてもいざというとき安心というわけです」
勇者。王国では宮廷魔術師並みに重宝される剣技・武術の実力者のことだ。
中でもユリウスは抜きん出た戦績で知られる1人。
確かにそれなら多少素人が混ざっていても問題ない。
「なるほど、確かにそれは私たちにもってこいの案件だ」
「作戦決行は明日、場所は街から外れたところにあるニアリンゲン平原です」
「では今日のうちにスライム狩りで私のランクをアイアンまで上げて、明日決戦という感じだな」
「そうしましょう」
私の言葉にモノウィッチが頷き、これからの予定が決まる。
「そういえば、グレイワイバーンの変異がどんなものかはわかっているのかい?」
「ああ、
……ジューマイバ?
「というと?」
「ワイバーンの羽が、10枚あるんです。左右に5枚ずつ」
──ワイバーンの羽が十枚?
きもくね?
へーへ\ <ギャオーン
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(Z) (Z) ミミミ
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> 十枚羽グレイワイバーン <
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