S組の"S"

超常的で特別な

私たちの正体

「つくね。説明してくださいませんか?」


 七星が、真剣な顔で私たちの前に立っている。


 太陽のもとに来た恵くんと樹ちゃん、そして私に、生徒みんなの視線がふりそそぐ。


「教えてください。S組とは、なんなのですか?」


 私たちは、なにも言えない。S組がなんなのか? なんでこんな不思議な力があるのか? そんなこと、私たちだって知らない。


「……その質問には、私が答えてあげる」


 冷静な声が、七星のうしろから聞こえた。


 周囲のみんなが道を開ける。その間を、ミハル姉がさっそうと歩いてくる! 学園指定の制服の上に白衣を着た、研究者モードだ。


「ミハル姉……!」


 なんでも知っているミハル姉だったら、この状況をなんとかしてくれるはず! 私は安心して、はぁっと息をつく。


 そんな様子に、ミハル姉はにっこりと笑って、言った。


「その呼び方、やめてくれる? もうあなたたちとをする意味、ないから」


「……え?」


 ミハル姉は私たちに目もくれず、七星にペコっとおじぎをする。 


「私は地球外来生物管理局ちきゅうがいらいせいぶつかんりきょく、特別研究員の近衛ミハル。銀ヶ島学園には、数年にわたる観察のために場所を提供していただき、感謝申しあげます」


 地球外来生物? 管理? ……宇宙人……?


「なに言ってるの。ミハル姉……」


 私がたずねると、ミハル姉は私たちを見て、答えた。


「私はあなたたち4体の宇宙人を調べていた、研究員。家族なんかじゃないのよ、つくね?」

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