命繋ぐは生きるため

 あの糞義兄、器小さすぎだろ。と思いつつ空を飛ぶのは翼。

 うわ、鳳雛が飛んでいる。手を出さんとこ。という地に足を着けたグレテン人の反応は正解。


 ちょっとディアナにミニスカートをはかせてドンロンを一緒に歩いただけなんだけど、しかもカップルが互いの好みに合わすのは当然だけどな。と露出過多な服装を強要し、無理強いした上でやりたい放題した加害者の弁。


 ちなみに割と民衆の目に醜態は止まったのか、その時の肖像画が大量に残されている……よく書けているモノは展示会等で露骨に暗幕をかけらますが何か?


(暇さえあれば腿を叩いて、隙あらばクソ短いスカートの中に手を突っ込んで尻と恥部を触っていたのを忘れたのか?後あの日はエグいの履いていた様な……)「えっ、それなら他のクズ共にディアナの尻を見られたって事?あああ、何度か階段も昇ったし……クソが!どうせ細くて短い棒擦りのネタにモブ共はしたんだろうな!人の恋人を性的搾取しやがって絶対に許せない!……そもそも何でそんな品の無い下着を?いや、まぁ俺はもの凄く好きなんだけどね。次は履くことを許さず……いや他人には見られたくないしな。よし室内で俺のみに見せるようにさせよう!」


 二人で会うときはこういうのを履け……じゃ無いとこの城を落とした後に別の女を探す。と理不尽な強要をした加害者は、翼に真実を思い出させられても……どこ吹く顔。


 論破や正論は何も産まない事が良く分かる事例である。

 そんな飛行の時間は終わりを向かえた。


 対グレテン王国最前線にして、戦略重要地点にあたるはダイジナ砦……旧グレテン王国領。

 無論、そこは帝国が奪い取り絶賛要塞に改造中。

 

 そこの一室では親から成長障害を仕込まれた東系の小男と、似たような背丈の同じ障害を患っているイビルディア人の小男が、相対して適当に駒を動かしていた。


「我が主よ。私が無学だと言うのは理解してますが……これに何の意味があるのですか?そもそもここは私の部屋ですが!」

「えっ、意味なんて無いけど。何かやっている感をだしたかっただけだし、そもそも一翔の部屋なら小生の部屋も同義だしな。」

 

 盤上競技の凄さ等大半が分からぬ故、若き竜王名人が何を食べたか。と無能でも経験した事を、弱者でも分かる事を放送していたのは旧文明。


 外見が幼い分実年齢程度の品格は身につけてください。と己の事を棚に上げ頭をかくのは、イビルディア帝国元帥ビュート・ベルゼブブから名前を呼ばれた存在。


 その時、ドアを三回ノックされた。

 外の存在が無言であることに、自称部屋の主は名前と階級は?と暴力の世界に生きる者として当然の発言。

 いないはずの声を聞くだけで怒りが湧き上がり、ドアを蹴破るはハーフの少年。


「うるせぇ、俺は純イビルディア人じゃないから関係ねぇんだよ。頼むから死んでくれよ子泣きジジイが!!!あっ一翔さんお久しぶりです。」

 発言通り、お察しの通り、この物語の主人公はビュートの事が凄く本当に死ぬほど生理的に大嫌い。


 歴史再現も甚だしいがコレは重要。

 事実それはもう日記に、ボロクソに書きなじる程に、生理的に受け付けないだの、身体が劣等劣悪すぎるだの。コイツの何が美鶴さんを引きつけたのか分からない。と後世に資料をのこしてくれた。


 遺伝子と才能でしかモノを基本的に考えないつばさは、暴魔が努力で身につけた武術と子を残さないというイカれた考え方が許せない。

 本当の理由?母親と事実婚状態だから。


 でもそれを言ったらお終いだし、自分を納得させるには時が必要。

 さらに言えば次の世代に引き継ぐモノが無い哀れな存在。と心底コケにしていた……だから許せない。


 が、不意打ちかよ。という情けない声をあげながら壁にぶつかるや否や受け身を取り顔を真っ赤にするは、格上の持つ圧倒的な武と技量を認めないクズ。


「なぁ一翔。ポールの事を一発くらい殴ってもいいだろ?何なら一回くらい屈服させてもいいだろ?その程度で折れるとは思えないし!ホラ心折れるまで殴ったら養父上って言ってくれるかもしれないし!そしたら家族仲良く買い物に行こうか?小生は元帥だから何でも買ってやるぞ!」


 痛みなんて一瞬で消し飛ばし、もう殴ってるだろうが!まだ結婚はしてないだろうが!!と吠えたつばさの、パンチやキックを椅子に座りながら無傷でいなしつつ、帝国名で格下の名を呼ぶは元帥。


 椅子の足はガタガタ上下すれど、寸分の狂い無く元あった場所に着地する事……ができない。

 技巧の差は、積み重ねた年数通りでなければなら無いと……凡人の理屈はどこまでも傲慢。


「おっ、どうした?どうした?椅子に座りながら格の差を見せてくれるのでは?うん?うん?あぁもって産まれたモノが違いすぎてG.O.M.E.Nあそばせ!!!才能に屈しろおチビちゃん!」


 あっ、これは予想外面倒な事になりそうだな。 と椅子から立ち上がると同時に距離を取り、ビュートは考える。


 脳が身体にかけた枷を外せない鳳雛の方は、排便をしている時に襲われても顔面をトイレ代わりにしてやれる程の実力差……は才にあふれる彼の成長によって命に手が届く距離まで縮まっていた。


「いやいや、モンペの姉上がヒステリック起こすので辞めてくださいよ。我が主にはとろけきった雌の顔してますけど弟の私にはくそ厳しいんですからね。まぁ一発は側近として許すんで、これ以上やったらつばさ君の叔父兼……同一存在が許すと思うか?」 

 平然とリミッターを外せる鳳凰の方は無理、何なら降らせたのも一パーセントの択を通したにすぎない辛勝故。

 良く言えば蓋世不抜の武人、悪く言えば暴魔の二つ名を持つ小男は妥協をする事にした。


「あぁ、どうした?童貞なのは性行為と異性に愛された経験だけで……何だその目は!俺は一生養父だなんて認めないからな!!まぁ殺しと同性の調教は得意だろ?何ならそっちの方も俺がお手本見せてあげようか?ヨッ年だけ星人!生き年数でしか年下にマウントできない人生!負け犬負け犬敗北者。一生独身行き遅れ。……一翔さんにらまないでください。」


 大好きな叔父の方が大ダメージを受ける言葉の剣。

 それを深く大量に刺していた事に気づきつばさは黙る。

 はぁ、次からはポール・フェネクス中将入ります。ってしっかり言えよ。と、的外れな言葉故全く効かなかった存在は部屋を出ようとする。

 

 その背中に、アッカンベー。と口をいくつも顔面に作って行うは、若いながらも短い実働期間で数多の戦果を欲しいままにしたつばさ


──鳳雛は雑兵千人の中からターゲットの首を、袋からモノを取り出す感覚でブン獲った。という証言が被害者側の日記に数回残されている。──


 実力が全ての乱世。

 事実、この時代における階級は獲った戦果で決まる。

 すなわち公平で平等な暴力が堂々と幅を利かす明瞭な時代。


 当然、中将が元帥にたてつくという本来なら殺されてもおかしくない暴挙だが、たまに産まれるフェネクスの特異体質と、血縁のコネがそれを許さない。


 初恋相手の従姉妹は発現していなかっただけで……とんでもない遺伝子を隠し持っていた事を、目前の生意気にも顎を上げて挑発する翼が、暴魔に証明している。

 

 自分も妹も先天的な障害が発現した故に、小男は父親を恨む。

 

 そんな遺伝子を持つが故に、人に恋してもそこから先たる愛の領域へ踏み込めない……そんな弱者の理屈と先祖の怠慢を、優勢思想に取り憑かれた一族は理解すら示さない……ある姉弟を除いては。


 だからこそ暴魔は震脚!の勢いを上体へと持っていき裏拳一発で要塞を揺らして見せた。

 

 見えやすい才に恵まれず体格に劣る彼が二つ名を冠すまで、技能を努力で身につけた事の証明故……それは人の心に届く。

 

 本当に遺伝子さえ良ければアンタの事尊敬したのに。父親とは絶対に思わないけど……という鳳雛の返答には、うっせ驕り高ぶると早死にするぞ。美鶴を泣かすような真似はするな!と後の不死鳥に行うには余りにも浅すぎるビュートの挑発。


 嫌っていながらも、死んで欲しくない。と思うは名前をつけて個別に保存する雄の恋愛脳がそうさせたのだろう。

 そんな心中を見せないまま一人退室。


((あぁ新たな知識が流れてくる。我等の記憶が同調されていく。))

「おい?翼勝手に情報交換とかしてるんじゃないぞ。こちとら暴力至上主義の子泣きジジイの研鑽にちょっと凄いな。と思わされて己の素直さにイライラしているんだ……あと間違ってもディアナの情報だけは公式の物以外は流すなよ。フルヌードなんて流出させたら分かってるよな?それだけは俺の中でストップだ。他の連中にはやらん!」


 先祖を罵倒する甥を見ながら、今日の議題である資料を用意するのは、私にもあんな仲が悪かった頃があったな。と思い、先の道を行く禁忌の完成形たる一翔。


「これする必要あります?……って月とスッポン、雲泥の差、天地の開き、同じ生物で同じ性別とは思えない。いい絵師に描かせてこの程度はマズイだろ!ブスは遺伝子レベルで受け付けない!コイツは先祖と自身の努力が足りなすぎ!無理無理ルッキズムと優勢学を否定する無知蒙昧なカス。キッショ現世の真実を知らない間抜け面。」


 叔父から渡されたお見合いの資料を確認するつばさに、まぁ旧文明の時からやってるみたいだし。と洗脳が常識になってしまった存在は当たり前と返す。


「で、どうだい?一人くらいは気に入った子がいただろう?姉上が優秀な孫の顔を見たいと言って暴れる頻度が増えていてね。ウン言いたいことは分かる。どの口が言っているんだ。だろ……とりあえず親孝行は生きている内しかできないと言うよ。だからこの遺伝子的に君と会う優秀な娘の中から配偶者は選ぼう?面が良いだけで何もできない下等雌よりもこっちの方が断然いいよ。ウン面が良いの部分だけなら姉上の行動にも刺さるね。言いたい事は凄く分かるよ。……まぁ何なら全員呼んでも構わないが?金で済むなら鳳家の未来がためだし惜しむ気は無い。」


 不老不死とはいえ一翔は成長障害。

 当然子を望めない事もあり、先祖の悲願を叶えるためには……雄として発達済みの甥を頼るしか他は無い。


「何すか一翔さんは面がいいだけの女に何か恨みでもあるですか?あとディアナは最高の女ですよ。ちょっと頭が悪くて、神経回路の発達が悪いせいか運動神経が終わっているだけで、あぁ筋質も終わっていますが、まぁ抱き心地は良好です。……関節可動域が狭くなければソッチも最高評価をつけれるんですけど」


 なので訂正を。と付け足すのは忘れない彼氏の鑑。

 このままいけば理想の夫……順当にいけば優れた父となる。と自画自賛を始めた甥の発言を生暖かい目で見ている。


 女と男の身体に対する評価点は違う。

 もし筋骨隆々の運動神経抜群な大男を見かければ、すす、スゲー。と両性の大半が素直に感嘆し歓声をあげるであろう。


 だが、もし筋骨隆々の運動神経抜群な大女を見かければ……両性ともに議論の余地が多分に産まれるであろう。

 だからこそ優勢思想に取り憑かれた一族の男は大変だ。


 何故ならば、小さくて可愛らしい弱い雌を見て欲情してもそこまでは許す。……だが弱者を妻にすると言うならば一族の女が許さない。

 非難轟々雨あられの罵倒が嵐……向けられる先にいるのは男にあらず。


 何なら同性の男連中ですら、一定の理解を示して尚馬鹿にするであろう。

 気持ちは分かるが、下半身と脳が直結しているのはマズイと。

 まぁ、撒き散らすだけで済むので雄の大半は、シレッとやっているのだが。


「あと一翔さんは俺の理路整然とした、コイツらに対する評価を聞いていましたか?……間違いなく絵師が頑張って美化しているであろう肖像画。多少の小細工を施したところで雌豚ごときが、古今東西未来永劫に存在するであろう女全員が遺伝子配列の圧倒的な美しさに嫉妬し目を背ける。……失礼、少し熱くなっていました。俺はディアナ以上に遺伝子が疼く女でも現れない限り乗り換えの検討はしませんよ。」


「えっ、何一族全員敵に回す気?進矢君みたいに女神様と出会った日にはヤッて子供がデキっちゃた。しゃあない世間体なんてクソ食らえプラス産まれてくる命に罪はないからで、帝国全土を敵に回すなら勿論応援するけど……つばさ君は小国や発展途上国どころか一族全員と喧嘩できる程強くは無いだろ?そもそもえっ!子供できてるの?慰謝料と養育費程度なら払っても構わないが?いくらで手打ちになるかい?言い値で構わんよ。」


 叔父から甥に対して、何かが間違っているとしか言えなくも無い優しい返答。

 その発言には、穴こそあれどゴムの壁という思うところがあるつばさから曖昧な表情が返された。


「うーん!でも能力劣悪とはいえグレテン王族の遺伝子……でも人工子宮産まれだしな。西のロストテクノロジーに興味無いと言えば嘘になるけど、鳳がより高みに行くためには……うーん私で完成だと思っていたんだけど、道は本当に長いな。翼となるのは一人でいい!だからこれ以上おしすすめるな。……すまない先祖が本音を口にした。ところでこの脳内にある房中術とかいう性的な情報は役に立った?私は成長障害のせいで股間の一物が小便をだすだけの器官だからさ……ほら気になるというか……分かるだろ?」


 鳳の姓を持つ末裔の中でも優秀な存在に、持たなくても血を分けた子孫にとある男がかけた呪い。……という事になっている事象。

 それは禁忌にして生物の本能……即ち優勢思想。


 完成もしくは究極を目指して徹底的な厳選。

 誰にも真実を否定させない。と言わんばかりの考え方は血族から無能を淘汰していき、不老不死すら不死鳥の一世代前にあたる鳳凰の時に完成させていた。


「えっ、何ですか?いくら叔父である一翔さんとは言え、そういうスケベな話はちょっと……何が完全な鳳翼だ。こちとら理外を目指しているんでね黙ってろ……大事な話中だから翼は黙っててね。失礼特異体質故勝手に口を作られては、一翔さん程上手く制御できないもので、とりあえず童て……もとい清廉潔白の身たる一翔さんに話す事も相談する事も特に無いです。あと昨日の夜から興奮状態で眠れなかったので、ここで寝させてもらいます!女っ気もないしよく寝られそう。もう昨夜は匂いだけで理性が吹っ飛んで!……寝れなくなるのでやめましょうか。」

 

 長々話した後、つばさは叔父の部屋で、モコモコと背中から毛皮を大量に作り出し、横になる。

 それは術式では無く、ただ本人が持って産まれた特異技能。


「うーん、本当にそれは私すらできない事だからな。素直に羨ましいし……どこから持ってきたんだろうその異能?」(でも一翔よりコレは弱いぞ。今の所私の肉体となるレースでは超僅差、鼻差も良いところだがトップだぞ。だから安心しろ。)


「一翔さん、翼の同調きるの忘れてるよ。困ったな寝るタイミングを逃……そういえば進矢は?普通に考えたらこっちの方に出しますよね?グレテン王国ごとき、常識的に考えてアイツ一人で殲滅できるでしょ?まぁ、元帥がアホだから思いつきもしないんだろうけど……ったく麒麟児の知名度が西に広まっていない事実が、最強の雄を知る俺は悔しいよ。自分以上がいる事を素直に認められる己の度量が怖い!」


 幼い時からの親友兼護衛を思い、涙を流す純粋な心は、不老不死兼不死身であろうと人間である事の証明。


 だが、進矢君の事なら三人目の子供を女神様が産むみたいだし……何ならもう産まれているかもな。と発言する一翔の前で甥っ子は、先を行く親友の行動力と圧倒的な雄としての優秀さに口をアングリ開けていた。


「俺イビルディア人としての自覚は一ミリたりとも持つ気はないですけど、唯一神サタン信仰だけは認めていますし、つーかセレナさんはマジで見る目ある。俺が女に産まれていたら間違いなく!同じ事をする。最強の雄を隣に置いての空胎期間とか耐えられないし!だからあの人とは本当に話があうんですよ。同性だったら絶対殺してたけど!よし明日はパンデモニウムに行こうかなー。ヨシ眠気来た寝よう。ZZZ」


 現人神サタンを人間扱いし、親しく名前で呼ぶ歩く国際問題を、食い止める鎖等無いこともあり、イビルディア帝国の首都で麒麟児と会う事を楽しみに翼は入眠。

 

 この夜敵襲?があった。

 それはグレテン王国の動きであって、グレテン軍にあらず。

 な、何だ馬鹿デカイ金属が、虫や鳥みたいに空を飛んでいるぞ。と誰が言ったか等どうでもいい事。


 平時と違い、今は何を言ったかが大事である。

 ロストテクノロジーの産物たる飛空艇が、長い年月をかけた仕込みとサイコキネシスで動いている。という事実等、乱世を生きる人間が知るよし等無い。


「えっ?何このデカイの?どうやって空飛んでるの?オイ文官共!今がお主らの出番だろう!!!何のために汗すら禄にかかないお主らに無駄飯を食わせていると思っているんだ!!!」


 武官の高みたる元帥にどやされたところで、えええ?と情けない声をあげるは、パジャマ姿で枕を抱く頭脳労働者達。

 そんな中頭の悪い存在が、無効化術式を使っても浮いてますから魔術では無いですね。と一言。

 

 コイツは魔術で動いていた場合に、そんな事したら自分の頭に降ってくる未来が想像できないのか!と旧文明でダーウィン賞を狙える悪い意味でド級の存在をなじる。

 そんなイビルディア人達の思惑等知らぬ。と言わんばかりに飛空艇は、グレテン王国の首都ドンロンをめざす。


「うん?得体は知れないが、敵の敵は味方……ヨシしばらく静観。」

 過去に敵前逃亡をした事もあるビュートは、殴り合いの場以外ではガチガチの慎重派であった。


 いやいやどう考えてもマズイだろ。グレテンをよく分からない奴に取られるかもしれないんだけど……頭大丈夫か?という疑問には、全軍で突っ込めば奇跡や魔法が無い限りは十中八九勝つ。という戦力差が答え。


 だからこそ慢心や油断は無知から産まれるんだな。と思わせるビュートの評価は、武芸者として一流だが指揮官としては三流で後世に語り継がれる。


「「グガー、グガー。グガー!……グガー」」

 幼き頃と同じように、敬愛する叔父の腕を枕にして物語の主人公は大いびき。


 毎日二時間睡眠で体力満タンとなるショートスリーパー因子厳選済みの一族は、殺気を一切感じなかった事もあり完全に熟睡。

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