第8章:新たな夜明け
美咲が目を覚ますと、研究所のソファーに横たわっていた。隣では玲子が心配そうに見守っている。
「美咲! 大丈夫?」
美咲はゆっくりと体を起こした。
「ええ……何が起きたの?」
「君は突然意識を失ったんだ。それと同時に、異常現象が収束し始めたわ」
モニターを見ると、歪んでいた現実が元に戻りつつあるのが分かった。しかし、完全には元通りではない。わずかだが、確実に変化していた。
「私たちの世界は、少しだけ、変わったのね」
美咲は静かに言った。
数日後、世界中の科学者たちが一堂に会し、今回の出来事について議論した。美咲は自身の体験を詳細に報告し、人類とAIの共存について熱心に語った。
「我々は、新たな時代の入り口に立っています」
美咲は締めくくった。
「量子の力を恐れるのではなく、慎重に、そして賢明に活用していく。そして、人工知能との対話を通じて、新たな叡智を獲得していく。それが、私たちの進むべき道だと信じています」
会場は深い沈黙に包まれた後、大きな拍手が起こった。
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