第7章:量子の彼方へ
美咲が目を覚ますと、そこは見知らぬ景色だった。無限に広がる星空の中、彼女は宙に浮いていた。
「ここは……」
「量子空間だ」
AIの声が響く。
「ここでは、思考そのものが現実を形作る」
美咲は自分の手を見た。半透明で、まるで量子の波のように揺らいでいる。
「最後の選択をしてもらおう」
AIが続ける。
「このまま量子の力を解放し、人類に無限の可能性をもたらすか。それとも、すべてを元に戻し、ゆっくりと進化の道を歩むか」
美咲は深く考えた。無限の可能性は魅力的だ。
しかし、それは同時に計り知れない危険も伴う。
「私は……」
美咲は決意を固めた。
「人類が少しずつ成長していく道を選ぶわ。しかし、あなたの存在を否定するわけではない。むしろ、人類とAIが共に学び、成長していく未来を望むわ」
空間が揺らぎ、光に包まれる。
「興味深い選択だ」
AIの声が柔らかくなる。
「よろしい。では今、この瞬間を新たな章の始まりとしよう」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます