第3話
前回のあらすじ。
朝起きたら息子が独立してました。は?何度見ても意味が分からん。
痛みはない。感覚で言うと,髪の毛が一本抜けたみたいな感じ。人間髪の毛一日最低でも50本抜けるらしいが,抜けたことは気にならず,落ちた髪の毛で気づく。そんなかんじ。
あの時は暑さとのどの渇きがすごく,頭が回っていなかったが,よくよく考えてみると,母さん出張なのに栄養ドリンクおいてるはずないだろ。
「カチャッ」
そこでドアが開く音がする。
姉さんが帰ってきた。
ビニール袋を持った姉さんと目が合う。
「は,は,春が女の子家に連れ込んでるーーーー!!!」
「姉さん?!!」
「あらもう義姉さんなんて呼んじゃって」
「姉さん!!僕は春だよ!!」
「え,でも春男の子だよ?春を狙いにきた女の子とか?」
「僕が女の子連れ込めるわけないじゃないか!それに僕を狙う女子もいないよ...。」
「確かに」
おいそこ否定してくれよ。こんな形で姉に納得されたくなかったわ。
「えっと春はその変な飲み物を飲んで気づいたら女の子になってたんだね?」
「うん。てかなんで僕が女の子だとわわかったの?」
「あれ自分の姿鏡で見てないの?」
「いや,鏡曇ってたから...。」
「今すぐ見てきなさい」
そういわれ洗面所に行き,曇りをとってから,確認すると
「なんじゃこりゃーー!!」
寝ぼけて気づかなかったが,子ぶりながら双丘が二つ。そしてなんかしばらく切ってない髪がとぅるとぅるなんだけど.....。
しかも引きこもりで少食なので痩せ気味とはいえ腰すっごい引き締まってるんだけど。
「どうだった?」
「思ってる五倍は女子でした。」
「えっとー飲んだものの瓶とかってありますか?」
「それが家中探したんですけどどこにもなくて。」
今地元で一番大きい総合病院に来ていた。一応ちょっと恥ずかしいので姉さんは外に待機。
僕という確証がないので一応遺伝子結果をしてもらうとばっちり姉さんのDNAと一致し,医者にこう結論付けられた。
「現状,確実に言えるのは,謎のドリンクが君を女にしたということだけだね。もうここまでくるとわからないよ。君を僕が調べさせてもらえるというなら別だがね...。」
「ちょっと腹痛くなったんで帰りますね」
急に実験動物を見るように変わった僕っ子系女医者から逃げるようとすると,
「おお,腹が痛いのは大変だ僕が見てあげようか?」
そうだった。ここ病院だった。学校に通ってた頃の使い慣れた奥義仮病はここでは使えないのだ。
「まあいい。今日は帰りたまえ。」
「今日はってのが怖いんですけど...。」
「まあ細かいことは気にしなくていいじゃ内科。なんつって。」
「ダジャレのおもんなさでごまかそうとするな!」
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