変わらない思い said:刹那

 「俺は、刹那とずっと一緒に居るんだ。」

 昔の口約束。

 桜花は4才11カ月と僕が5才6カ月の時だ。

 僕は誕生日プレゼントをあげたいと言ったら、桜花がそう言ってきた。

 僕はその言葉を聴けて内心ほっとした。

 少なくとも、僕の行動を理解してなかったことに。

 それから、僕は小中校とずっと桜花のそばに居た。

 学校の意見も親の意見も覆し続けて。

 そんな時、一人の女が桜花の事が好きと相談してきた。

 僕にはすこぶるどうでも良くて、フラれてこいとまで思っていた。

 が、ふと頭をよぎる。

 もし付き合ってしまったら?

 怒りすら覚えたのを今でも忘れない。

 そう思い、僕は手段を選んだ。

 僕にはこれしかないのか…。

 待っててね桜花。

 「桜花に近づくゴミ虫共は、僕が駆除してあげるからね。」

 そして僕達は、高校生活が始まった。

 桜花の周りにはやっぱり人が溢れていた。

 が、教室の隅に居たあいつは違う目をして居た。

 「初めまして、暁さん。あのさ、僕の友人に成ってくれないかな?」

 やっぱり声をかけても人形のようで、普通の人と同化しているが…これはアサシンの目だ

 正確には、もっと複雑で解読不可能な何か。

 最注意人物としてずっと目の届くところにおいて、何かあればすぐにやろう。

 そして、そのまさかが起こってしまった。

 図書室にそろそろ桜花が行く時間だな。

 そう思い、向かってる途中暁の口元が上がっているのに気がついた。

 嫌な胸騒ぎがしていたら、案の定バタフライナイフを所持しており目の前には桜花。

 相手を呼び、僕に注意を向かせる。

 ナイフがつき出された瞬間に確実に奪い取り情報をはかせた。

 相手は素直に、「好きに成られたら困るからその前に◯すの。貴方は自分が好きで守りたいから、大勢…そう言うことね。なら、あの動きと噂も納得がいく。」

 「どう言うことだ?」

 「まさか本人が知らないなんてね。なら教えてあげる。夏目君に近づく者は、必ずただでは帰れない。」

 今までの素性は噂でも筒抜けだったのか。

 だか、こいつは僕の監視下に置いておこう。

 妙な動きがあったら確実に仕留められるように。

 …絶対に僕の桜花を汚せはしない。

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