シーン3 今日の気分はシューティング! だったけど

 じゃじゃーん! 私が来たよ!


 今日はしゅーてぃーんぐ! みてみてほらほら、往年の大傑作同人ゲーだよ! しかもこれ、昔私が現地に行って買ってきたレアもの!


 二次創作で原曲アレンジや、歌ってみた。薄い本やキャラクターグッズも大人気で一大ジャンルになったレジェンド級弾幕シューティングー!!


 それの原作ゲームだよー!!


 これをプレイしなきゃ弾幕は語れない! キミはやったことないって言ってたよネ! だから私が全シリーズ持ってきました!


 さぁ、今週末はこれで弾幕漬けだァ♪ キミもいっぱしの弾幕だんまカーになれるよっ!


 ――って、あれ、あれれ、なんでまた顔しかめるのォ

(演技:焦り)


 え、うん。僕の顔を見ろって? うん、見た、よ?

 どう思う? って……。


 え、えーっと……(演技:照れ)


 かっこいい……?


 え、ちっ、違うのぉ!? うん、そーいうことじゃなくって?


 あ……! 髪の毛のセット方法を変えた! 無造作ヘアーすごく似合ってるね! 某元ボカロPのシンガーソングライターみたい! ってそれも違う?


 これは徹夜明けでそのまま寝たから、跳ねてるだけ……? むしろぼさぼさで見苦しいだろ、って?


 そうかなぁ。私はワイルドで素敵だと思うけどなぁ。


 もっとよく見ろ……って言われても。


 うーん……、うーん……。


 ――む? むぅ……。むむむ……ッ。ぴこんと来た、わかったよ!


 大人の色気が出ている!

 ほらその微妙に着崩れた白シャツ! 不健康そうな雰囲気! 怪しげな大人の色気がむんむんって事でしょ!?


 うへ、うひ。うひひ。そんなキミが私の彼氏なんて、うへへ。


 やーだ、そんなにまじまじと見つめられちゃこっちが照れちゃうよォ~。


 ――違うの?


 もう疲れたから正解いうって……? うん、聞く、けど。


 目? うん、キミの目だね。いつもカッコいいキミの目じゃん……?


 え、くま? ツキノワ? ヒグマ? 熊は山に居るモノでしょ? ここは都会だから流石に降りては来ないと思うけど?


 動物の熊じゃない、目の下のクマって……、あーあー、そういうこと!?


 うーん、確かにいつもより濃い気はする、かな?


 うん。最近デスクワークばかりで目が疲れてる。端的に言って眼精疲労で死んでる? もう正直目も開けていたくない。


 そんな自分に、弾幕シューティングなんてやらせるな……ってコトォ?


 うん。それは、確かに……。私も目が疲れてる時は、戦略ストラテジーとかしかできないし。


 え、それでもゲームはやるんだって? あたりまえじゃん! 私と言う女はゲームで駆動している! えぶりでぃげーむ! げーみんぐ彼女!!


 ……っていうのはこっちの話でぇ。

 なんかごめんね? 察しが悪くて……。つまりキミはいつも以上にお疲れって事だよね。


 うーん、うーん……。どうしようかな。


 じゃあ今日はゲームがメインじゃなくて、癒しの方を重点していこうって事だよね。


 むむ、むむむむ……っ、閃いた!


 私にいい考えがある! 


 うへへ。今日もいっぱい、いーっぱい癒しちゃうよォ


 そのために色々準備してくるから、ちょーっとだけ、待っててね!


 SE:ドアが閉まる音 駆けていく足音


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