曖昧フォニイ

第24話 僕は問題を起こすのが得意だよ。

冷小婵は楚歌が小蜘蛛を潰したことに激怒し、ますます冷たい目線を送っていた。だが、楚歌はまるでその冷気を感じていないかのように、どこか楽しげに笑った。

「どうやら、僕の方法は間違ってなかったようですね、師姐。」楚歌は晶核を手にし、ニヤリと笑った。「でも、さっきの怒りはどうかな？僕に対して冷たい視線は効かないよ。」

冷小婵は一瞬息を呑み、そしてそれを隠すように冷静に言った。「ふん、あんなに大切にしていた蜘蛛を潰しておいて、まだそんな余裕をかましているのか？お前は…本当にどうしようもないな。」

楚歌は肩をすくめ、やれやれという顔をして答えた。「まあ、僕もただのお手伝いなんだよ、師姐。僕が蜘蛛を潰しても、それがあなたの蛇を見つける手助けになるんだから。結果的にいいことだろ？」

冷小婵はしばらく黙っていたが、やがてため息をつき、顔を少しだけ赤らめた。「まったく、あんなに心配していたのに…。お前がそんなに簡単に解決するとは思わなかった。」

「それが僕の仕事さ。」楚歌は胸を張って言った。「任務完了のために、いろいろな方法を使ってみるんだよ。ちなみに、今後はもう少し蜘蛛を大切にした方がいいんじゃない？」

冷小婵はしばらく黙った後、楚歌に向かって冷たく言った。「次回、私の大切なペットに手を出したら、もっと冷たくするから覚悟しておけ。」

楚歌は笑いながら手を振った。「それは困るな、僕の体が凍りついてしまうかも！」

二人の間に一瞬の沈黙が流れたが、その後、冷小婵は少しだけ表情を和らげ、楚歌に言った。「とりあえず、蛇を見つけてくれてありがとう。次回からは…少しだけ感謝してやる。」

楚歌は笑顔で返答した。「感謝の気持ちがあるなら、もっと優しくしてくれてもいいんじゃないか？」

冷小婵は無言で楚歌を睨みつけたが、最終的には思わず笑いが漏れた。「お前、本当に面白いヤツだな。」

楚歌はにっこりと笑った。「それが僕の魅力さ。では、蛇を探しに行こうか、師姐？」

「もう少しだけ、待ってから行く。」冷小婵は腕を組んで言った。「だが、次に何か問題を起こすなよ？」

楚歌は軽くうなずき、満足そうに辺りを見回した。「問題？僕は問題を起こすのが得意だよ。」

冷小婵は呆れたようにため息をつき、また一度だけ楚歌を見た。「本当に、お前ってヤツは…。」

そして二人は、一緒に蛇を探すために洞窟を後にした。