第13話
一瞬、フリーズした。なんでこんなところに迎えに来てくれたの?パパママ。容赦なく襲い掛かってくるそれは私たちの頸を容赦なく締めた。あまりの苦しさに気を失いそうになる「パパママ、痛いよ」
それが本物でないことなどわかっていた。
でも両親と同じ見た目の生き物を殺す事なんて私にはできなかった。「お、ばあちゃん」苦しそうなゆめちゃんの声「う、う父上はクウが嫌いなのですかやっと会えたのにこんなひどいです」ソラちゃんは結構余裕そうだったが精神的苦痛は計り知れない。
ナナちゃんは持っていた鎌で首を絞めてくる幻影を倒していた。ソラちゃんも手を少し強く降ったら退治できてしまったらしく泣き叫ぶような声で父上、父上と繰り返していて見ていられなかった。だらんと垂れるゆめちゃんの手足を見て私も気を失った。
心配そうなささやき声が聞こえる。
目覚めたのは灰の前の駅のベンチだった。肺の前は東京駅や京都駅、金沢駅のような巨大な主要都市の駅の様でさっきまで見ていた風景とは打って変わり、大都市らしかった。いきなりそんな都市に来たものだから私も、みんなも修学旅行みたいだねなんて呑気なことを言いながら駅から出ると、町の異様さに驚いた日本的な都市ではなくソウルや上海の様でまたタイムズスクエアのような広告がありどこか未来的な、かつ懐かしさも感じるようないびつな風景だった。
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