0451:印
申し訳ありません。
更新順番を間違えておりました。本日二話更新しております。
--------------------
「あ。そういえば、フリージアさんって術を魔道具化することが出来るんですよね?」
「ん~全部じゃないかなぁ~術式が複雑なのは時間かかるかも。普通のであれば~目の前で何度か計測させてもらえれば~できるはず~できないのもあるけど~大抵のは~」
「良かった」
「じゃーん〜」
フリージアさんが小さなバッグから取り出したのは大きな石版? あ、いや、これ、タブレット端末か? 丸に氷の結晶の様な図版が描かれている。
「これは?」
「私の作った〜術の解析装置〜」
「へースゴいですね、カッコいい」
「いや、ちょっと待たれよ。フリージア様。今、御自分で作られたと仰った? そう聞こえたのですが?」
ん? 魔道具師だと話をしていたハズなんだけどな? 老。まだ、酔いが抜けてなかった?
「うん、そう。自分で作った〜」
「
そ、その紋章はつまりは?」
「あ〜私の紋章〜。私の作った魔道具にはこの紋を刻んでるの〜」
「なんと! ほ、本……本物……だとは」
ガリエラ老がワナワナと震え始めた。
「ん? 老、どうしたんです?」
「モリヤ様、魔道具には……厳密に言うと二種類あるのをご存じですか?」
「……うーん。そう聞いたね。どれも同じように見えるけど」
自分の生活空間や、茂木先輩の残した遺産、迷宮編集で生み出した建造物に付属していた魔道具、さらにこないだ月夜の森の倉庫に詰め込まれていたフリージアさんの魔道具。それなりに見たけどな。フリージアさんのヤツにはその紋章が付いてたくらいか。
「魔道具を売る商人の分類なのですが、「印」と「無印」となります。「無印」は……それこそ、奇天烈な物が多く、果てにはどうやって使うのか判らない物も多いのですが、「印」の魔道具は生活に密着した、非常に便利な、判りやすい物がほとんどです。それこそ、明かりや水を流す、着火、かまどなどの魔道具はほぼ、「印」です」
そう言って、ガリエラ老は自分の懐から小さめ弁当箱? の様な魔道具を取り出した。あ。確かに「印」。小さいけど、フリージアさんのと同じ「印」が入ってる。
「あ。明るいクン18号だ~」
「やはり……」
そういうことか。というか、ネーミングセンス……。俺も人の事は言えないけど。
「これを……「印」を作られたのは……フリージア様でしたか……」
「ん~とね。正確に言うと~私が設計して~試作品を作って~それを大量生産したのは~帝都の職人ね~」。
「ええ、ええ。お一人で作られていたのでは無いと思っていましたが……」
「そうね~あの頃は帝都には多くの工房があったのよね~ノルドは命令なら仕方ないですが~超絶面倒くさい上に苦手って顔してたから。ガギルは鉱石にしか興味ないって言うし、ヒームに教えたのよねぇ~最初から」
「モリヤ様……これは……フリージア様がここに居ることを知られれば、確実に戦争になりましょう。フリージア様が居れば、魔道具界をほぼ牛耳れるのです……今まででもヤバかったのに……この集中ぶりは……」
「そんなに戦争になる?」
「ますます」
「ますます」
そうですか……そんなに偉大な人でしたか。
「ということは、フリージア様、「印」は貴方と貴方の工房が作った魔道具。「無印」は……」
「うん~迷宮産かな~私以外の魔道具師もなんらかの「印」を付けてたから、「無印」=迷宮で手に入ったと考えて良いと思う~」
ん? ということは?
「フリージアさん、ということは既に色々とお分かりですね?」
「ん~そうかな~と思ってるけど~」
「判りました。では、後でその辺もご説明致します」
ということで、魔道具に関する会議は解散となった。とにかくフリージアさんの存在を秘匿する。それが最終的に決定したことだ。
「で? 我が主。お姉様に何を?」
「ええ。フリージアさんが既に、ここが迷宮だという事もお気づきの様なのでちゃんと説明しようかと」
「あ。そうなのですか?」
「そうね~だって、こんなに「無印」の魔道具が存在する都市なんて~帝国にも無かったもの~」
「誓約をしていただいたにも関わらず、お教えしなくて申し訳ありません。順序立てて情報を開示する予定でした」
「そうなのですじゃ。いきなり全部はいくらお姉様でも無理があるじゃろうと思って、私が言ったのじゃ」
「ん~? 何も問題無いよ~? 開かさないってことは、何か理由があるんだろうな? って思ってたから~」
「ええ。少々どころか、かなりムチャな内容ですからね……」
ということで。フリージアさんにココが迷宮であり、継承した自分が迷宮編集というスキルを不完全ながら使い、地下五階までは自由にいじれることを説明した。
「え~何それ~スゴイスゴイスゴイ~」
「帝国時代でも聞いたことはなかったですか?」
「無いな~そんな力とかそんな事が出来たら~、絶対に話題になってたろうし~」
さらに、ダンジョンポイントを使って、アイテムを作れることも説明した。
「ということは~魔道具師はいらない子~?」
「そんなことありませんよ。先ほども言った様に、自分の力は不完全なのです。既に勇者でもあった、茂木先輩が作った物を生み出すことは出来ますが、新しい物は作れません。さらに物によってはコストが膨大で」
「そっか~」
「といことで……まずは、迷宮臭を遮断する結界の魔道具を……お願い出来ればと思います。術自体は私が使えます」
「うん~判った~」
-----------------------
おすすめレビューに★を三ついただけるのが活力になります!
ありがとうございます!
さらに、おすすめレビューにお薦めの言葉、知らない誰かが本作を読みたくなる言葉を記入して下さると! 編集者目線で! マネージャー目線で!
この小説が売れるかどうかは貴方の言葉にかかっていると思って!
やる気ゲージが上がります。お願いします!
■最新宣伝です。
31歳から始める能力付与者[1]
-マッサージで天下は取れるのか? 取れそうだ-
第一巻絶讃発売中であります。
カクヨム近況ノートに紹介画像があります。
詳しくは自分のX(旧Twitter)にリンクがございます。
よろしくお願いします。
■宣伝です。原作を担当させていただいております。
無料です。よろしくお願い致します。
[勇者妻は18才 第1話] | [ゆとり]
#Kindleインディーズマンガ で公開しました。
Amazonで今すぐ無料で読もう!⇒
「直リンしちゃいけないんですってググってね」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます