0365:愛される会長
「でと。数値って言うのは……パラメータです」
「……パラメータ?」
「鑑定だ!」
はい、正解。……。瞬間、俯いていた八頭……ちゃんの表情がガラッと替わった。笑。その辺は子供っぽい。切替が妙に早い。いや、この娘は単純に賢いから切り替えも早いのかもしれない。これ、八頭ちゃんは色々な意味で話が早いとみた。ラノベ読みだしな。多分。
「そう。鑑定。様々な理由から、滅多矢鱈と使わない様にしているんだけど、この自分専用の外せない指輪には三つの能力がある。はい。八頭ちゃん。当てて」
「えーと。鑑定と……能力簒奪、時間停止!」
こわっ。この娘怖っ。……まあ、でも、強い=チートって考えると最強系か……。
「ぶぶーはずれです。では、宇城さん。どうぞ」
「え? 指輪の能力……あと二つですか? え、えと、婚約とか結婚とか……あああ、それは違う。えーと。魔法少女に変身? とか?」
「くくくっ……面白いですけど……というか、自分の様なオジさんが魔法少女は……想像するのすらちょっと……まあ、それも違います。正解は、鑑定、収納、条件付きの転移です」
「すごっ! 無限収納って事ですか? それだけで色々と捗る気が!」
「無限じゃ無いけどね。制限はある。まあ、既に……かなり大きいので容量を量るのはやめたんだけど」
「どれくらい?」
「多分、東京ドームくらい?」
「そんなに! さらに条件付きでも転移もできちゃう……会長、この人スゴイです!」
……今まで何だと思ってたんだろうか。この娘は。
「そうじゃろう? 我が主はスゴイのじゃ。「戦乙女」も大概だが、戦士系はアレな代表例が身近におるでな。我が君という」
「我が君?」
「我が君……イリス様はどうにもな。得意不得意がハッキリしていてな」
「ああ……脳筋系? で、ちょっと残念なんですね……なんとなくそんな感じがしてました。なら、レベル上げれば会長の方が上ですね! 会長は完璧ですから」
話はえぇな。というか、大して会話もしてないし、直接会ったのだってそれほどでもないのに。八頭ちゃん……恐ろしい子。
「そう言われてみれば……紅武のみんなは、戦闘系ばかりだったか。全員
「……あの……希望者というか、話が出来る人ってことになるんですけど、その鑑定をお願い出来ませんか?」
「あ、はい。まあ、そのうちやらないとなとは思ってましたが……まずは。宇城さんのパラメータを書き出しましょう。宇城さん、八頭さんに見せても平気ですか?」
「未来ちゃんも誓約してますしね。問題ありません」
◆現在データ◆
宇城美帆里 隷属(弱)
界渡り 女 力545 躯331 器591 敏550 知330 精247
言語理解
統率強化
疾風迅雷
魅力強化
武芸2
→槍術5
隷属の呪い
「これが「今」のデータです」
◆直前データ◆
宇城美帆里 隷属(弱)
界渡り 女 力543 躯326 器589 敏548 知329 精246
言語理解
統率強化
疾風迅雷
魅力強化
武芸2
→槍術5
隷属の呪い
「そしてマッサージ「直前」のデータ」
「あ。確かに、1とか2……上がってる」
「会長……統率強化とか魅力強化とかやっぱり……」
「……ああ……だから杜谷さんはあまり見ないようにしている……のですね?」
「そうですね。このデータは明らかに人の能力の可視化です。この見える部分だけで全てを判断する者も出てきますから。というか、多分、皆さんを鑑定してそのパラメータを公開したら……この少人数の中でも様々な不具合が生じるんじゃないですか?」
「生じます……ね。というか、既に会長派とか会長は好きだけど会長派は嫌い派とか、会長がリーダーなのは良いけど○○は嫌い派とか、そもそも××が気に食わない派とかに別れてます」
「え? そうなの?」
なんだ、その会長の愛され方。
「みんな、こんな非常時に会長の力が無いと乗り越えられないのは判っているので、会長に従うのは文句ないんです。元々会長は天然で愛されてますし、体育会系しかいませんからね。うち。強い先輩に従うっていう基本は筋が通ってます。さらに言えば、会長が最上級生で良かった」
さりげなく天然ってところをバラしている気がするんだが。
「そうだね……女子は色々と難しそうだ」
「難しいですよー思春期、特に高校生は。一年と三年じゃ根本的な価値観が違ったりしますし」
と。ちびっこいのが言う。まあ、うちにも似たような小さめだけど偉そうな人がここにいるけど。ああ、偉いんだった。
オーベさんの身長は……大体160センチちょい……だろうか? 別にそこまで小さくないのだが。他の妻たちの身長がほぼ、170センチの俺より大きい。
あ。気にしてなかったけど、妻で小さいのはオーベさんだけか? まあ、紅武女子のみんなも……全国レベルのアスリートってことで、ほぼ俺と同じくらいの身長か、それ以上だ。低い方が珍しいレベル? そりゃそうだよなぁ。どんな競技でも身体が資本なワケだし。
ちなみに八頭さんは155センチくらいかな。で。宇城会長は俺よりは背が高い。目線から考えて……大体……175㎝くらいか。
「ということで、宇城さんも八頭ちゃんも、この件、鑑定やパラメータに関しては口外無しで。誓約もしたし」
「はい」
「はい」
うん、この二人は……まあ、言わないだろう。と思う。目付き、顔付き……そういう雰囲気が無い。これで裏切られてもそれは俺の見る目が無いってだけだ。
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